保健福祉の現場から

感じるままに

後発医薬品による医療費適正化

2017年05月18日 | Weblog
朝日新聞「「後発薬の普及8割」2020年秋に目標前倒し 厚労省」(http://www.asahi.com/articles/ASK5M5CV0K5MUTFK01L.html?iref=com_apitop)。<以下引用>
<厚生労働省は、後発医薬品(ジェネリック)の普及割合を80%に引き上げる目標時期について、2020年秋に半年前倒しする方針を固めた。薬剤費は増え続けており、価格の安い薬の普及を加速させて社会保障費の抑制をめざす。23日に開かれる政府の経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)で、塩崎恭久厚生労働相が表明する方針だ。後発薬は特許が切れた先発薬と同じ成分で、価格は一般的に先発薬の4~5割程度と安い。普及を早めて薬剤費を抑制させる。前倒しによる具体的な財政効果は試算していない。15年に定めた普及目標は「20年度末までのなるべく早い時期に80%以上」。17年は推計で65・1%で、普及していない地域での取り組みを強化する。また、今はほとんど普及していない遺伝子組み換えや動物細胞などを使ってつくる「バイオ医薬品」の後発品の開発に向けた研究支援も進め、品目数を今の29から20年度末までに倍増をめざす。また、特許期間中の新薬の価格を維持する加算制度については対象とする医薬品の範囲や企業を見直す方針も打ち出す。使われない残薬や重複投薬を減らすため、かかりつけ薬剤師の普及も表明する。>

キャリアブレイン「長期収載品、後発品との差額を患者負担に 社保審部会で厚労省が提案、委員は慎重姿勢」(https://www.cbnews.jp/news/entry/20170517205841)。<以下一部引用>
<厚生労働省は17日、社会保障審議会医療保険部会の会合で、後発医薬品がある長期収載品を使いたいと希望した患者から、後発品との差額分を選定療養の仕組みで徴収する案を示した。政府の財政健全化に向けた計画の工程表を踏まえたもので、長期収載品の薬価を引き下げ、後発品並みにする案と併せて提示。委員からは、どちらの案にも慎重な検討を求める声が相次いだ。政府の工程表では、後発品と長期収載品との価格差について、保険制度上の負担の在り方を関係審議会などで検討、今年の年央を目途に結論を出すこととしている。後発品は、先発品の販売などに関する特許が切れた後、同じ有効成分を同量含む別の薬として開発される。通常、新薬が保険制度で使えるようになるまでには、安全性や有効性を検証するための臨床試験が必要で、数百億円の開発経費が掛かる。一方、後発品は既に成分の有効性や安全性が確認されているので、一般的な開発コストは1億円程度だといわれている。その分、保険制度上の公定価格(薬価)は低く、現行のルールでは、新規収載時の薬価は先発品の半額が基本だ。医療費を効率化できることから、政府は後発品の使用を推進。今年の年央までに、その数量シェアを7割以上まで引き上げる目標を掲げている。>
 
協会けんぽ「都道府県別ジェネリック医薬品使用割合(数量ベース) (調剤分)(平成29年1月診療分)」(https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/honbu/cat740/2905/290510001.pdf)では、沖縄県80.9%~徳島県59.7%であるが、生活保護制度の現状(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000164401.pdf)p25「医療扶助における後発医薬品使用状況の地域差」でも沖縄県81%~徳島県59%である。資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000153730.pdf)p96~p113「自治体別後発医薬品使用割合」をみると市町村によっても割合がかなり違いがみられており、個別の地域病院や調剤薬局に働きかける必要があるかもしれない。経済財政諮問会議(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/)の資料「経済・財政一体改革 (社会保障改革)の取組状況」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2016/1021/shiryo_04.pdf)p1で、後発医薬品の使用割合の目標達成(70%→80%)【▲約4000億円】の平成35年度の効果額が示されているように、後発医薬品による医療費適正化は小さくない。第三期医療費適正化基本方針(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000138072.pdf)p3「後発医薬品の普及(80%)による適正化」が組み込まれており、積極的に推進すべきである。中医協「薬価制度の抜本改革について(その8)⑤ 後発医薬品の薬価の在り方」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000163363.pdf)のほか、医療保険部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126706)の「先発医薬品価格のうち後発医薬品に係る保険給付額を超える部分の負担の在り方について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000164996.pdf)の行方も気になるところである。「先発医薬品価格のうち後発医薬品に係る保険給付額を超える部分の負担」は全くあり得ない話ではないように感じる。しかし、後発医薬品(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000164995.pdf)を普及するためには、資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000153580.pdf)p9~10「後発医薬品の品質確保」も欠かせないように感じる。また、以前の厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000153582.pdf)p4「特に、①市区町村又は保健所単位レベルでの協議会の設置、②地域の医療機関や薬局における後発医薬品の採用に資するよう、地域の中核的な役割を果たす医療機関で採用されている後発医薬品をまとめた「汎用後発医薬品リスト」の作成については、地域の実情に応じた取組が進むことが期待されることから、積極的な取組をお願いする。」とあったが、各自治体での取り組みは果たしてどうなっているであろうか。薬務担当部局、医療担当部局、生活保護担当部局、医療費適正化計画担当部局の組織横断的な取り組みが不可欠と感じる。資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000153730.pdf)p96~p113「自治体別後発医薬品使用割合」だけではなく、各自治体における協議会の設置や汎用後発医薬品リスト作成等の取り組みの「見える化」があっても良いかもしれない。
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