保健福祉の現場から

感じるままに

療養病棟の見える化が必要

2017年10月06日 | Weblog
キャリアブレイン「療養病棟の評価も「入棟元」に着目して見直しか  中医協分科会」(https://www.cbnews.jp/news/entry/20171005194122)。<以下一部引用>
<中央社会保険医療協議会(中医協)の「入院医療等の調査・評価分科会」が5日に開いた会合で厚生労働省は、療養病棟への入院前の居場所(入棟元)別に患者像を分析した結果を示した。入棟元が「自宅等」(※自宅か介護老人保健施設、介護老人福祉施設、居住系介護施設)の患者には、急性期病棟から転院・転棟した患者と比べ入棟期間が短いといった傾向が見られた。来年春の診療報酬改定では、地域包括ケア病棟の評価が「入棟元」に応じて改められる見通しで、こうした分析結果が療養病棟の評価の見直しにつながる可能性がある。厚労省の分析は、昨年11-12月に分科会が実施した病院のアンケート調査結果を使ったもの。入棟期間は「入棟元」が「自宅等」の患者41人と、「7対1・10対1」の患者70人のデータで分析した。それによると、「7対1・10対1」の患者では「61-180日」が最も多く、38.6%を占めたのに対し、「自宅等」の患者は「0-14日」の割合(39.0%)が最高で、30日以内の患者が6割程度を占めた。入院の理由が「治療のため」の患者の割合は、「自宅等」(913人)だと72.8%で、「7対1・10対1」(2584人)の57.7%と比べ高かった。その一方で、医学的な理由で入院し続ける必要がある患者の割合は、「7対1・10対1」(2598人)の44.3%が「自宅等」(912人)の35.3%を上回った。>
 
「入院医療等の調査・評価分科会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo.html?tid=128166)で資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000179719.pdf)p58~「療養病棟入院基本料等の慢性期入院医療における評価の見直しの影響」が出ているが、「中医協基本問題小委員会・総会への報告結果の概要」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000179717.pdf)で「データ提出加算の提出項目について、より詳細な分析が可能となるよう、慢性期の患者の特性に応じた項目の見直しを検討すべきではないか。」に注目である。やはり、療養病棟の見える化が必要と感じる。例えば、①医療法による医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/teikyouseido/dl/youryou.pdf)では、医療機関ごとの病床種別の許可病床、前年度1日平均患者数、前年度平均在院日数、前年度1日平均外来患者数や在宅患者数が出ている。また、②医療法による病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)では、各病院の病棟単位で、「1か月間の入院前の場所・退院先の場所の状況」「1か月間の退院後に在宅医療を必要とする患者の状況」が公表されている。これらをみれば、一口に「療養病棟」といっても随分と状況が異なることがわかるであろう。「地域医療構想に関するワーキンググループ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=368422)の「病床機能報告の項目の追加・見直しについて」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000166638.pdf)p3「報告項目の追加・見直しについて(案)」では「「入院前・退院先の場所別の患者数」、「退院後に在宅医療を必要とする患者数」について、報告対象期間を、現在の1か月間から、1年間に見直してはどうか。」とあり、今後、病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)のデータベース化による病棟単位の詳細な分析が普遍化されるように感じる。③地方厚生局の施設届出(http://caremap.jp/cities/search/facility)も療養病棟の差別化に役立つかもしれない。各種の入院基本料等加算(https://clinicalsup.jp/contentlist/shinryo/ika_1_2_2/index.html)が算定されているかどうか、である。なお、④「医療施設静態調査」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/14/)(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/index.html#00450021)の病院票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_byouin.pdf)をみれば、医療保険・介護保険での在宅医療の取り組み状況と実績の詳細(往診、訪問診療、訪問看護・指示書交付、訪問リハビリ、在宅看取り等の実施件数)が把握できることも知っておきたい。医療部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126719)の「今後の主要な検討テーマ」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000177697.pdf)には「地域の医療提供体制のあるべき姿(地域医療構想等)の推進」も一つであるが、それぞれの地域において、「地域のデータに基づく具体的な議論」が普遍化されなければいけない。
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医療療養⇒介護医療院や介護医療院の立入・実施指導に注目

2017年10月06日 | Weblog
メディウォッチ「介護医療院、一部転換の場合には現在の病院名をそのままを表記可—社保審・医療部会(1)」(http://www.medwatch.jp/?p=16127)。<以下引用>
<既存の病院・診療所が介護医療院へ転換した場合、都道府県への開設届出を行う際には「介護医療院」の文字を含めた名称を用いることが必要です。一方、看板など「表記名称」については、一部転換では「既存の医療機関名」をそのまま用いることができ、全部転換では「新たな介護医療院名」を用いることになる—。10月5日に開催された社会保障審議会・医療部会で、こういった整理を行うことが了承されました。来年度(2018年度)からの介護医療院スタートに向けて、今後、関係省令や解釈通知などが発出されます。全部転換の場合には病院機能がなくなるため、正式・表記名称のいずれも変更を 2017年度末で設置根拠が消滅する「介護療養病床」や「医療法上の看護配置4対1などを満たさない医療療養病床」の新たな転換先として、▼医療▼介護▼生活—の3機能を併せ持つ【介護医療院】が来年度(2018年度)からスタートします。改正介護保険法では、介護療養などから介護医療院への円滑な転換を促すために、「既存の病院・診療所の一部または全部を廃止し、介護医療院に転換する場合には、既存の医療機関名(●●病院、●●クリニックなど)を継続使用できる」旨を規定しました。しかし、すべての病院機能を介護医療院へ転換する場合に「●●病院」という名称のままでは、患者・利用者・地域住民が「ここは病院である」と誤解する可能性もあり、「名称」をどのように考えていくのかを明確にする必要があります。医療部会では9月15日の前回会合でもこの点を議論しましたが、「都道府県に届け出る際の名称」と「看板など表記する名称」との議論が混在していました。そこで今回、厚労省医政局総務課の榎本健太郎課長はこれらを整理し、次のような考え方をとってはどうかと提案。医療部会として了承されています。【一部を介護医療院に転換する場合】▼都道府県への届け出る介護医療院の名称(正式名称):●●病院介護医療院など ▼看板などに表示する名称:既存の「●●病院」の継続使用が可能。ただし、▽院内のフロアマップ▽看板▽張り紙—などで「介護医療院部分を可能な限り明確にする」ことが必要 既存の病院機能を維持し、その一部が介護医療院に転換される場合には、病院部分について「機能と名称との乖離」が生じません。また新たな開設許可申請も不要です(病床数変更などの届け出は別途必要)。したがって、正式名称・表示名称のいずれについても「既存の(現在の)病院名」などの継続使用が可能になります。ただし、転換した介護医療院部分については、「介護保険施設である」旨を明確に表示することが求められるのです。もっとも一部転換によって本体病院の機能が変わってしまう場合には、当然、その機能を表す名称の継続は認められないでしょう(例えば、ベッド数の縮小により特定機能病院や地域医療支援病院の基準を満たさなくなった場合には、当該機能の表示は不可能。後述の榎本総務課長の3項目の整理を参照)。【全部を介護医療院に転換する場合】▼都道府県への届け出る介護医療院の名称(正式名称):●●病院介護医療院など ▼看板などに表示する名称:既存の「●●病院」の継続使用は不可能(病院ではないため)となり、「●●病院介護医療院」などと表示することが必要 全部転換によって病院機能は消滅するため、正式名称・表記名称のいずれにおいても「既存の(現在の)病院名」をそのまま継続使用することはできません。ただし、住民や職員に馴染みの深い現在名を全く消滅させることは円滑転換の妨げとなります。そこで、「●●病院介護医療院」などの表記をとることになります。もっとも、例えば既存の(現在の病院名)が「A整形外科病院」である場合、介護医療院に全部転換した後に「A整形外科病院介護医療院」という名称を用いることができるのでしょうか。この点、厚労省医政局総務課の担当者は「整形外科病院としての機能を果たさないため、『A整形外科病院介護医療院』と言う名称の使用は認められない」と説明。例えば『A病院介護医療院』などと表記することになるでしょう。この点については、前回会合で榎本総務課長が次のような整理を行っています。(1)法令に基づいて一定機能を担う旨を示す呼称を継続することはできない(例、地域医療支援病院●●病院介護医療院などは不可、単に「●●病院介護医療院」であれば可) (2)予算事業に基づき一定機能を担う旨を示す呼称を継続することはできない(例、休日夜間急患センター●●病院介護医療院などは不可) (3)ほか実態に合わない呼称、患者が誤認するおそれのある文字を含む呼称を用いることはできない(例、マタニティクリニック●●クリニック介護医療院、こども病院●●病院介護医療院などは不可) また先ほどの例にあげた「A整形外科病院」が、介護医療院に全部転換するが、外来の整形外科機能(無床診療所として)だけを維持する場合には、『A病院介護医療院』と『A整形外科クリニック』をそれぞれ表記するといったことなどが考えられます。なお本多伸行委員(健康保険組合連合会理事)は「患者・利用者・住民は表記をみて医療機関を受診する。誤解のないよう表記についても検討する必要があるのではないか」とコメントしており、将来的な検討課題となる可能性もあります。>
 
医療部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126719)で「介護保険法改正施行関係について(継続名称の特例要件)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000179812.pdf)が出ている。事務連絡「第7期介護保険事業(支援)計画における療養病床、介護医療院等の取扱いに関する基本的考え方について」、「第7次医療計画及び第7期介護保険事業(支援)計画の策定に係る医療療養病床を有する医療機関及び介護療養型医療施設からの転換意向の把握について」(https://www.zenhokan.or.jp/pdf/new/tuuti317.pdf)は医療計画と介護保険事業計画の関係者で共有しておきたい。ここ最近、「介護療養⇒医療療養」に転換したケースが少なくない。介護給付費分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126698)の「介護療養型医療施設及び介護医療院」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000174009.pdf)p7に示すように、「介護医療院」は、①「日常的な医学管理」や「看取り・ターミナルケア」等の医療機能と、②「生活施設」としての機能とを兼ね備えた新たな介護保険施設であるが、医療療養から介護医療院への転換は、医療保険から介護保険への切りかえを意味し、第7期介護保険事業計画における介護保険料の設定に直接的に影響する。「各都道府県の地域医療構想について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000164337.pdf)p31~「各構想区域における4機能ごとの病床の必要量」をみれば、「慢性期の過剰」とされる区域が多い(特に西日本)。「慢性期の過剰」とされる区域では、「介護療養⇒介護医療院等の介護施設」だけではなく、「医療療養⇒介護医療院等の介護施設」も想定せざるを得ないであろうが、最近の「医療療養から介護医療院への転換」の状況を把握しておきたい。資料「介護医療院について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000170190.pdf)p2「今後整備を行う必要のある介護医療院に係る主な政省令の内容;・介護保険法第8条の介護医療院の定義に関するもの・介護保険法第107 条の介護医療院の開設許可に関するもの・介護保険法第111 条の介護医療院の基準に関するもの・介護保険法第112 条の介護医療院の広告制限に関するもの・介護保険法第113 条の介護医療院の変更の届出等に関するもの・介護保険法第114 条の6の介護医療院の許可の取り消し等に関するもの・介護保険法第114 条の7の介護医療院の公示に関するもの・介護保険法第114 条の8の介護医療院の医療法の準用に関するもの・介護保険法第115 条の介護医療院の医療法との関係等に関するもの」とあるが、介護給付費分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126698)での介護報酬議論にも注目である。療養病棟によっては、「医療区分2・3の患者割合」を維持するために、中心静脈栄養をはじめ様々な医療措置が徹底されているような病院が少なくない。今年度末で期限がくる療養病棟2存続の是非にも注目である。ところで、介護医療院が「医療法第25条第1項の規定に基づく立入検査」(http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20170825_03.pdf)の対象外となった場合の対応はどうなるであろうか。
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一類感染症とバイオテロ

2017年10月06日 | Weblog
朝日新聞「ヒトが唯一勝利した感染症 天然痘」(http://www.asahi.com/articles/ASKB5625HKB5UBQU019.html?iref=com_apitop)が出ているが、以前、ハザードラボ「絶滅したはずの天然痘、米保健機関にウイルス」(http://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/6/5/6506.html)の報道を認識すべきである。天然痘ウイルス(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-01-03.html)をはじめとするバイオテロ関連微生物の保管は米国機関だけではないであろう。新型インフルエンザ対策(http://www.cas.go.jp/jp/influenza/index.html)はバイオテロにも役立つはずであり、国際的なビッグイベントでは感染症対策も重要と感じる。首相官邸「NBCテロ対策関連」(http://www.kantei.go.jp/jp/saigai/terojiken/nbc.html)は更新されないのであろうか。厚労省「「国内の緊急テロ対策関係」ホームページ」(http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/j-terr.html)の最終更新は2005/04/05である。国立国際医療研究センター国際感染症対策室「ウイルス性出血熱診療の手引き2017」(https://www.dcc-ncgm.info/resource/)の序言に「実際に9例の疑似症患者に対して感染症法,あるいは検疫法に基づく一連の対応が初めて行われた」とあるが、国際化が進んでいる中で、いつ発生するかわからない。今年5月に「Statement on Ebola in the Democratic Republic of the Congo」(http://www.who.int/mediacentre/news/statements/2017/ebola-drc/en/)が出ていたが、「海外における一類感染症等の発生状況」(http://www.mhlw.go.jp/file.jsp?id=442581&name=file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000163171.pdf)は理解したい。エボラ出血熱(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/ebola.html)の対応に関して、以前の厚労省通知(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dl/20141128_01.pdf)で「消防機関との事前の協定等の締結が必要」とあったが、現在、どうなっているであろうか。感染症の行政検査は保健所、地方衛生研究所、国立感染症研究所で行われているが、感染症法に規定される感染症(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/kekkaku-kansenshou11/01.html)の行政検査をどこが行うか、ガイドライン策定が急務と感じる。また、遺伝子検査等感染症検査は高度化しており、予算・人員についても配慮されなければならない。明確なルールがない現状では脆弱と感じる方が少なくないかもしれない。そういえば、ペスト(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000179877.html)について、10月4日付で注意喚起(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000179886.pdf)が発出された。例えば仮に、第一種感染症指定医療機関(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou15/02-02.html)がない宮城県、石川県で一類感染症が発生した場合はどうなるのであろうか。
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