つれづれBlog

しばらくさぼっておりましたが、新しい年になったことだし、気持ちを入れ替えて綴っていきたいと思いま~す!

『不道徳教育講座』

2005-08-03 00:43:00 | 
「三島由紀夫」というと何だか硬いようなイメージがあったけど、
この本はそんなイメージを吹き飛ばしてくれます。
本当はかなりユーモアに富んだ面白い人だったのかも。

悪をおおっぴらにすることで逆に悪を沈静化してしまおうという、
実は、けっこうまじめな道徳についての主張が書かれています。
「大いにウソをつくべし」とか
「人の恩を忘れるべし」とか
「人の失敗を笑うべし」とか
一見、眉をひそめてしまいそうなテーマですが、
読んでいるうちに思わずふふっと笑みがこぼれてしまう楽しい本でした。

今日で同窓会のようでちょっと楽しくもあった研修が終わりました。
明日から短い夏休み(2.5日)をとって高原でリフレッシュしてきま~す

最近読んだ本

2005-07-18 21:41:42 | 
いっとき読書から離れていたので、活字中毒にでもなったかのように本を読みあさっていて
Blog更新が追いつきません。
最近読んだ本を何冊かまとめてちゃちゃっと備忘録代わりに。

◆梨木香歩『西の魔女が死んだ』『からくりからくさ』
 女の子はいくつになってもこういうお話が好きなんだろうなと思います。
 どちらのお話でも、身の回りの自然や人を大事にしながら、
 とても丁寧に生活する女性達の様子や心理が淡々とつづられています。
 身近な生活の積み重ねが女性としての強さの原点となっている、
 ということを伝えようとしているのかなと感じました。

◆江國香織『泳ぐのに安全でも適切でもありません』
 江國さんの本を読むと感傷的な気持ちになってしまうので意識的に離れていたけど、
 タイトルがあまりにこじゃれていて素敵なので読んでしまいました。
 女性達の一人称で語られる物語を集めた短編集です。
 この人だ!と思った人のもとに飛び込んで、思いっきり恋愛をして幸せなときを過ごし、
 そのときを過ぎても幸せな時間を過ごしたことに満たされている女性達の姿に、
 刹那さと少しのもどかしさを覚えました。
 読み終わるとタイトルの深さがさらに増します。

◆大崎善生『孤独か、それに等しいもの』
 こちらも短編集。
 身近な人を失って、痛いほどの喪失感を味わいながら、
 それを乗り越えて自分の人生を歩みだそうとする人々の物語。
 『パイロットフィッシュ』を読んだときに村上春樹っぽいという印象を受けたのだけど、
 (理性には優れているけれど感情面で不器用な男性っぽい感じというか・・・)
 この本の中では女性が主人公のお話もあっていい意味で裏切られました。 
 とっても器用なんだなぁと思うと同時に、今後の作品がますます楽しみになりました。

◆遥洋子『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』
 仕事で自己主張ができなかったり、反論にあうとすぐにひいてしまったりして
 上手くいかないなぁと悩んでいたので、思わず手に取ってしまいました。
 軽い本かと思いきや、遥さんの頑張りは半端ではなくて尊敬の念すら覚えるほど。
 最後の「ケンカの仕方・十箇条」はいいポイントをついていて参考になるけれど、
 相手を怒らせてでも勝つぞ!くらいの覚悟がないと実践できません。