友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

『ミリーのすてきなぼうし』と『おおきな木』

2017年07月10日 17時37分09秒 | Weblog

 小2の孫娘が教科書に載っている「お話」を全部覚えていると言うので、聞かせてもらった。「ミリーはがっこうのかえり、ぼうしやさんのまえをとおりました」で始まった。私が高校生の時も、友だちの3歳か4歳の姪っ子が「絵本」をスラスラと読むのでびっくりでした。その子のお母さんが、「本当は文字は読めないの。覚えているだけなのよ」と教えてくれたことを思い出した。

 孫娘はもちろん文字が読める。この『ミリーのすてきなぼうし』が好きで、何度も読んでいるうちに暗唱してしまった。自分の孫なのに、その能力にビックリだ。「お話」は、気に入った帽子は高くて買えなかったが、店長さんが「どのくらいのお値段のものがよろしいでしょう」と聞いてくれたので、空っぽの財布を見せると、店長さんはミリーの頭にピッタリの帽子をかぶせてくれた。その帽子はクジャクの羽のついた帽子になったり、ケーキの帽子や花いっぱいの帽子にもなった。

 私は聞いていて、店長が優しい人で本当に良かったと思ったら、不覚にも涙が出てしまった。「凄いね。パパちゃんところにも絵本があるよ」とシエル・シルヴァスタインの『おおきな木』を書棚から持ち出し、「一緒に読んでみようか」と誘う。実はこの絵本は3冊ある。1冊は最初に出たもの、もう1冊は村上春樹訳、そしてもう1冊は英語版である。私が先に読み、続けて孫娘が読む。読んでいるうちに、一緒に読めることの感動と、「おおきな木」の気持ちが重なって、また泣けてしまった。

 「これ、持って行く?」と聞くと、「ウン」と言い、しばらくすると書棚から5冊の本を取り出してきて、「これも持って帰る」と言う。長女がビックリして「それはダメ」と止める。「今はまだ読めないから、読めるようになったら、持って行っていいよ」と慰める。「持って帰る」と言った本は『聖書』、ヒラリーの『リビング・ヒストリー』、大江健三郎の『われらが文学』、スティーヴン・ジェイ・グールドの『ぼくは上陸している』、岸恵子の『わりなき恋』だった。

 書棚の高いところにあったのに、どうしてこれらを選んだのだろう。あの子がこれらの本が読めるようになるのはいつ頃なのだろう。


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