詩と写真 *ミオ*

毎日は砂浜のように。
きらきら光る粒を探して歩く。

花火大会

2017年08月10日 | 
花火を見送っているひとの
瞳に映っているだろう
きらきらと流れていく色の粒子
闇に溶けていくだろう粒子

同じような顔をして並んで
静かに脈打っている
それぞれのあきらめや希望やさみしさを
流れていくのを見ている
今だったりこれからだったり昔だったりする
音だったりする
何度も打ち上げられる

会場から少し離れたところで
川べりや橋の上に立っているひとびと
立つとそんなに場所を取らないから
ひとはただ黒い棒のように
ただ二本の足で土とアスファルトと
電気を伝えあっていて
離れるとき少し痛む

黒い川も流れることを忘れて
街灯やビルの白い灯りを
ゆれながら湛えている
こんなにも大きな音が聞こえないのだろうか
(そんなにもゆったりとして)

買ってきたばかりのコーラが
喉にあたってパチパチ弾ける
ここにも花火
涙が出る
沁みるね
沁みるね

建物に隠れて見えない花火が
対岸のビルの窓に
カラフルなシャワーを浴びせる
窓の向こう側にいるひとも
カラフルなシャワーを浴びながら
コーヒー片手に見ているだろうか

足の下は平らなようだけど
実は不安定な大きな球体であるらしい
目の前にも360度ぐるり
透明な夜の巨大な球体があった
そのひろがりにあざやかな球体が
あらわれては消えていく
離れるとき少し痛む
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