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無線通信器材審査現況に関する件( 昭和9年10月1日)

2014年12月23日 14時52分33秒 | 95今次電波戦の歴史検証

無線通信器材審査現況に関する件

 


 昭和9年の無線通信器財審査現況の調査状況資料です。

このころになると真空管の技術進展に伴い無線通信記述も飛躍的に発展することとなります。

陸軍の無線通信機器も大幅に改良した新型の無線通信機器の仕様制定を計画したものと思われます。 

器材予定名称には、九四式と呼称していますが、これは皇紀2594年(昭和9年、西暦1934年)に採用することを意味しています。 

これが後の第三次制定として結実することとなります。

 


 通校秘第六九四号

無線通信器財審査現況ニ関スル件報告

昭和九年十月一日 陸軍通信学校長 星川久七

陸軍大臣 林銑十郎殿

昭和九年度上半期(自四月一日至九月三十日)無線通信器財審査現況表別ノ冊ノ通報告ス 

昭和九年度上半期(自四月一日至九月三十日)無線通信器財審査現況表

陸軍通信学校 

昭和九年度上半期(自四月一日至九月三十日)無線通信器財審査現況表

昭和九.九.三〇.通研第二三九号

 

対照番号

審査項目

八号無線電信機

用途

対遠距離飛行機用

器材予定名称

九四式対空一号無線機

審査方針

主トシテ短波ヲ用イ十四号無線電信機ト対向シ中等ノ空界状態ニ於イテ電信通信距離一、〇〇〇粁ヲ目途トシ自動貨車三輌ヲ以テ運搬シ得シム

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第四回兵本整備品及第三回航本整備品ニ対スル仕様書調製済

使用部隊ニ於ケル実用成績資料塊集中

 

対照番号

審査項目

九号無線電信機

用途

無線電信隊用

器材予定名称

九四式一号無線機

審査方針

主トシテ短波ヲ用ヒ中等ノ空界状態ニ於テ電信通信距離五〇〇粁ヲ目途トシ三〇車三輌又ハ自動貨車二輌ヲ以テ運搬シ得シム

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第三回整備品ニ対スル仕様書調製済

上申書類調製中

 

対照番号

審査項目

十号無線電信機

用途

無線電信隊用 車載

器材予定名称

九四式二号甲無線機

審査方針

主トシテ短波ヲ用ヒ中等ノ空界状態ニ於テ電信通信距離二〇〇粁トシ三〇〇粁ニ於ケル通信ヲモ可能ナラシメ輜重車丙四輌(直接通信ニ必要ナル器材ハ三輌)又ハ自動貨車一輌ヲ以テ運搬シ得シム

尚自動車上ニ装載シ移動間通信シ得る如ク研究ス

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第四回兵本整備品及第三回航本整備品ニ対スル仕様書調製済

上申書類調製中

自動車装載式ニ就キテハ自動車無線機ノ研究結果ニ依ル

用途

無線電信隊用 駄載

器材予定名称

九四式二号乙無線機

審査方針

主トシテ短波ヲ用ヒ中等ノ空界状態ニ於テ電信通信距離一五〇粁トシ車載式ノモノニ比シ其ノ結構ヲ軽易ニシ駄馬六頭(直接通信ニ必要ナル器材ハ三頭)ヲ以テ運搬シ得シム

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第三回整備品ニ対スル仕様書調製済

上申書類調製中

用途

対空用

器材予定名称

九四式対空二号無線機

審査方針

主トシテ短波ヲ用ヒ中等ノ空界状態ニ於テ十五号無線通信機ト対向シ電信通信距離六〇〇粁(尚電話通信ニ於テハ十五号機及十六号機ノ性能ニ適応セシム)トシ自動貨車一輌ヲ以テ運搬シ得シム

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第四回兵本整備品及第三回航本整備品ニ対スル仕様書調製済

使用部隊ニ於ケル実用実績資料塊集中

  

対照番号

審査項目

十一号無線電信機

用途

騎兵通信班用

器材予定名称

九四式三号甲無線機

審査方針

中波及中短波ヲ用ヒ中等ノ空界状態ニ於テ八〇粁ニ於ケル電信通信距離ヲ可能ナラシメ駄馬二頭(直接通信ニ必要ナル器材ハ一頭)ヲ以テ運搬シ得シム

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第四回兵本整備品ニ対スル仕様書調製済

上申書類調製中

九四式丁無線機採用ノ結果直接通信ニ必要ナル器材ヲ駄馬一頭ニテ運搬シ得ル件ハ左程重要ナラザルコトヲ知ル

用途

師団通信隊用

器材予定名称

九四式三号乙無線機

審査方針

中波及中短波ヲ用ヒ中等ノ空界状態ニ於テ電信通信距離五〇粁トシ三〇粁以内ニ於ケル通信ヲ特ニ容易ニシ駄馬二頭又ハ輜重車丙一輌ヲ以テ運搬シ得シム

尚自動車ニ装載シ移動間通信シ得る如ク研究ス

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第ニ回整備品ニ対スル仕様書調製済

使用部隊ニ於ケル実用実績資料塊集中

自動車装載式ニ就キテハ自動車無線機ノ研究結果ニ依ル

用途

砲兵対空用

器材予定名称

九四式三号丙無線機

審査方針

中波及中短波ヲ用ヒ中等ノ空界状態ニ於テ十五号機ト対向シ電信通信距離五〇粁トシ又三〇粁ノ通信ヲモヲ可能ナラシメ駄馬三ヲ以テ運搬シ得シム

尚自動車ニ装載シ移動間通信シ得る如ク研究ス

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第ニ回整備品ニ対スル仕様書調製済

第三回整備品ニ於テハ所要数ヲ減ス

使用部隊ニ於ケル実用実績資料塊集中

自動車装載式ニ就キテハ自動車無線機ノ研究結果ニ依ル

繁駕車輌装載式ニ就キテハ技本ト協力シテ研究中年度内ニハ成果ヲ得ル見込

用途

野戦対空監視用

器材予定名称

九四式三号丁無線機

審査方針

六名ノ兵員ヲ以テ分担携行シ得ル如ク在来機種ニ一部ノ改修ヲ加ヘテルモノニシテ九四式対空二号無線機及九四式三号丙無線機トノ電信通信距離五〇粁ヲ標準トス

審査進度予定

昭和九年度

試作及上申案決定

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

試作終了研究中年度内ニハ上申案ヲ決定シ得ル見込

必要ニ際シテハ在来研究ノ結果ニ基キ恣意的ニ仕様書を調製スルコトヲ得

用途

長射程砲兵用

器材予定名称

 

審査方針

六名ノ兵員ヲ以テ分担携行シ得ル如ク在来機種ニ一部ノ改修ヲ加ヘテルモノニシテ電信通信距離十二粁ヲ目途トシ副通信法トシテ電信装置ヲ設ク

審査進度予定

昭和九年度

試作研究

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

研究ノ結果砲兵対空用ト仝一ノ器材ヲ以テ所望要件ヲ充足シ得ルコトヲ知ル

 

対照番号

審査項目

十ニ号無線電信機

用途

歩兵通信班用 砲兵観測班用(対空機ヲ除ク)

器材予定名称

九四式五号無線機

審査方針

主トシテ中短波及短波ヲ用ヒ中等ノ空界状態ニ於テ電信通信距離一〇粁(砲兵用ニ在リテハ一五粁)ヲ目途トシ駄馬一頭ニ駄載(二機分)又砲兵車輌ニ分載シ尚状況ニ依リ直接通信ニ必要ナル器材ヲ兵二乃至三名ヲ以テ軽易ニ運搬スルコトヲ得シム又臨機所要ニ応シ添加シ得ヘキ電話装置ニ就キテ研究ス

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第ニ回整備品ニ対スル仕様書調製済

使用部隊ニ於ケル実用実績資料塊集中

研究ノ結果砲兵観測班用ニハ九四式四号甲無線機ヲ充当スルノ適当ナルコトヲ知ル

 

対照番号

審査項目

十三号無線電信機

用途

歩兵隊用

器材予定名称

九四式六号無線機

審査方針

超短波又短波ヲ用ヒ中等ノ空界状態ニ於テ電信通信距離二粁ヲ目途トシ軽易ニ運搬シ得シム、副通信法トシテ電信装置ヲ設ク

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第三回整備品ニ対スル仕様書調製済

使用部隊ニ於ケル実用実績資料塊集中

用途

砲兵隊用

器材予定名称

九四式四号甲無線機

審査方針

超短波又短波ヲ用ヒ中等ノ空界状態ニ於テ電信通信距離六-七粁ヲ目途トシ軽易ニ運搬シ得シム、副通信法トシテ電信装置ヲ設ク

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第三回整備品ニ対スル仕様書調製済

上申書類調製中

用途

戦車用

器材予定名称

九四式四号丙無線機

審査方針

超短波又短波ヲ用ヒ中等ノ空界状態ニ於テ電信通信距離一粁ヲ目途トシ軽易ニ運搬シ得シム、副通信法トシテ電信装置ヲ設ク

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第二回整備品ニ対スル仕様書調製済

使用部隊ニ於ケル実用実績資料塊集中

用途

騎兵隊用

器材予定名称

九四式四号丁無線機

審査方針

騎兵小部隊、斥候等ノ行動ニ随伴シ得ル如ク在来機種ニ一部ノ改修ヲ加ヘタルモノニシテ電信通信距離二〇粁ヲ目途トシ軽易ニ運搬シ得シム副通信法トシテ電話装置ヲ設ク

審査進度予定

昭和九年度

試作及上申案決定

昭和十年度

上申

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第一回整備品ニ対スル仕様書調製済

上申書類調製中

用途

工兵隊用

器材予定名称

 

審査方針

工兵作業指揮ニ適スル如ク在来機種ニ一部ノ改修ヲ加ヘタルモノニシテ電信通信距離二〇粁ヲ目途トシ軽易ニ運搬シ得シム副通信法トシテ電話装置ヲ設ク

審査進度予定

昭和九年度

試作研究

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

研究ノ結果大体騎兵隊用ノモノヲ其ノ際採用シ得ルモ鉄舟上ニ於ケル使用ヲ考慮シ一部改変ノ要アルコトヲ知ル

 

対照番号

審査項目

十四号無線電信機

用途

遠距離飛行機対地用

器材予定名称

九四式飛一号無線機

審査方針

主トシテ短波ヲ用ヒ八号無線通信機ト対向シテ中等ノ空界状態ニ於テ電信通信距離一、〇〇〇粁ヲ目途トシ飛行機上ノ配線ヲ除キ重量凡ソ一〇〇瓩トス

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第一回整備品ニ対スル仕様書調製済

風車発電機「プロペラ」、試作研究中差向キ整備品ノ「プロペラ」ハ代用品ニ依ル

 

対照番号

審査項目

十五号無線電信機

用途

中距離飛行機対地用

器材予定名称

九四式飛二号無線機

審査方針

主トシテ短波及中短波ヲ用ヒ重量凡ソ五〇瓩トナシ対空用十号無線機ト対向シテ中等ノ空界状態ニ於テ電信通信距離六〇〇粁ヲ目途トシ対地受信ハ成ルヘク対地送信距離ニ近接セシム

又対空用十一号機と対向シ約三〇粁ノ通話ヲモ可能ナラシム

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第三回整備品ニ対スル仕様書調製済

使用部隊ニ於ケル実用実績資料塊集中

 

対照番号

審査項目

十六号無線電信機

用途

戦闘機用

器材予定名称

九四式飛三号無線機

審査方針

主トシテ超短波及短波ヲ用ヒ中等ノ空界状態ニ於テ電話通信距離戦闘機群相互間一〇粁乃一五粁ヲ目途トシ飛行機上ノ配線ヲ除キ重量成ルヘク三〇瓩以内トス、又対空用十号無線機ト通話シ且爆撃機及偵察機ヨリノ送話ヲ受信シ得ルモノトス

審査進度予定

昭和九年度

上申

昭和十年度

 

昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況

第二回整備品ニ対スル仕様書調製済

使用部隊ニ於ケル実用実績資料塊集中

 

 

 

参考文献

日本無線史 第九巻、第十巻 電波監理委員会
無線通信器材審査現況に関する件;JACAR(アジア歴史資料センター)Ref. C01004036400 

 

 

件名標題(日本語)

無線通信器材審査現況に関する件

階層

防衛省防衛研究所陸軍省大日記密大日記昭和09年「密大日記」第6冊

レファレンスコード

C01004036400

言語

jpn

作成者名称

陸軍通信学校長 星川久七

資料作成年月日

昭和09年10月01日

規模

17

組織歴/履歴

陸軍大臣 林銑十郎

内容

陸軍省受領 密受第一一三二号 通校秘第六九四号 無線通信器財審査現況ニ関スル件報告 昭和九年度上半期(自四月一日至九月三十日)無線通信器財審査現況表別ノ冊ノ通報告ス 大臣 秘 昭和九年度上半期(自四月一日至九月三十日)無線通信器財審査現況表 陸軍通信学校 昭和九年度上半期(自四月一日至九月三十日)無線通信器財審査現況表 昭和九.九.三〇.通研第二三九号 対照番号 用途 器財予定名称 審査方針 審査進度予定 昭和九年度 昭和十年度 昭和九年度上半期末(九月三十日)ニ於ケル進度現況 1 八号無線電信機 九四式対空一号無線機 主トシテ短波ヲ用イ十四号無線電信機ト対向シ中等ノ空界状態ニ於イテ電信通信距離一、〇〇〇粁ヲ目途トシ自動貨車三輪ヲ以テ運搬シ得シム

 
 
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