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地1号受信機#1号機の修復作業記録 その8 (2016年04月03日)

2016年04月04日 16時20分49秒 | 01陸軍無線機器

地1号受信機#1号機の修復作業記録 その8 (2016年04月03日)

旧陸軍の9球の真空管式通信型受信機を組み立てましたが、還暦過ぎても、火入れの瞬間ほど緊張することはありません。
接続ケーブルの端子の再確認とともに、B電圧系の抵抗値測定を行い問題がないことを確認し、まず、真空管なしで電源を起動します。
煙がでないことを確認し、電源端子の電圧測定を行い問題がないことを確認します。
ここで、やっと新品の真空管の出番です。
基本的には、未使用の米軍の保守用真空管を用意します。
6D6がRCA製、6C6がPHILCO製、6B7がHaltron製(英国)です。
このアメ球達は、70年経過しても、信頼性は抜群です。
RCAやPHILCOなどの米国メーカーは1980年代までには、日本メーカーの台頭により、静かに歴史から退場しました。
今、日本のシャープや東芝が中国や台湾の企業により買収される状況に接しますと、考え深いものがあります。
やはり、一番不幸なのは、どの時代でも現場の技術者達でしょうね。
PHILCOといっても、日本の人たちには知名度は少ないのですが、
かっては、無線機のトップメーカーとして第二次世界大戦中から1950年代に活躍した企業でした。
50年代半ばには、コンピュータ事業にも進出し、前途有望とみえました。
しかしながら、1961年にフォード・モータースに買収され、それ以降は後塵を拝するに至り、市場から撤退してしまいました。
PHILCOの真空管には、MADE IN U.S.A.と刻まれていていますが、当時絶対的な製造立国であった誇り高き米国メーカー製品の勲章のように思われます。

蛇足はこの程度として、早速真空管を装着して受信試験を開始します。
電源起動すると、まず、無音なので、各真空管の電圧測定から実施しました。
少し、各陽極電圧が少なかったので、電源部の電圧調整のブリーダ抵抗器の抵抗値を変更します。
再度、電圧測定を行い問題ないことを確認しましたが、無音のままです。
ここは正攻法として、SSGとオシロを使用して、高周波段からSSGの信号を調査することにしました。
RF1、RF2、OSCまで問題はなく、MIXとIF段で信号が途切れているようです。
通電していると時間の経過とともに、受信機の状態が変化し、最初無音であったものが測定器の接触でクリック音が発生するようになりました。
そうこうしていると、SSGの信号を受信できるようになりました。
心配していた配線ミスなどがなく、高周波段から中間周波段、検波、低周波増幅段が一応無事信号が通ることが確認できました。
ここで、SSG試験を止め、空中線をつなぎ実受信試験に変更したところ、受信感度は今一ながら放送波をとらえることができるようになりました。
70年間のうち、不幸にもMT管の換装などの改造後、放棄されていた地1号受信機ですが、やっと復活です。
今後は、IFTの周波数変更(455から450Khz)とトラッキング調整を行い感度アップにトライします。
この地1号受信機を入手したのが1999年ですから17年かかってやっとここまで修復できたということになります。
このような修復作業では、根気と根性とちょっとしたスキルが必要です。

 

広島戦時通信技術資料館及は下記のアドレスです。
http://minouta17.web.fc2.com/

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