JA4GGCのブログ 田舎暮らし

真空管式ラジオ、軍用無線機やアマチュア無線機の修復の記録
手製本と製本教室の活動の記録
田舎暮らしの日常生活の記録

92式特受信機の定期点検記録 その2 (2015年11月24日)

2015年11月24日 20時31分20秒 | 02海軍無線機器

92式特受信機の定期点検記録 その2 (2015年11月24日)

今回は92式特受信機の下部構造部の定期点検及び整備に関する作業記録です。
まず、上部構造部(真空管を含む電気回路部分)と下部構造部(短波用バリコン、長波用バリコン及び抵抗器・マイカ型蓄電器と直流電圧の安定・制御部分)から構成されています。
この、分離作業から開始します。
分離作業方法としては、上部構造部の下部周りの4ミリのネジを取り外し、背面部の蓋をはずし、上部と下部のコネクターの端子版を外します。
これで、上部構造部を垂直方向に持ち上げると分離することができます。
また、分離することで重量が半減しますので、個々の点検作業が楽にできるようになります。
下部構造部を上部から見ると、全てアルミの蓋でシールドされていますので、蓋を外すとやっと中身が観察できます。

 

今回の下部構造部の点検目的は以下のとおりです。
①長波用のバリコンが動作していないので復旧すること。
②長波と短波切替用の電源SWの機能確認
③線条電源SWの機能確認

まず、「①長波用のバリコンが動作していないので復旧すること。」ですが、
長波用バリコンの構造は3連バリコンをスチールベルトで連結したダイヤルで同時に回転させています。
大変負荷がかかる構造です。
長波用ダイヤルを廻してみても、バリコンはびくともしません。
このダイヤルの構造は、いゆいるフリクション型でメモリ盤の右下部の小型ダイヤルと連結して廻す構造となっています。
この構造が弱点でダイヤルの回転が空回り自体となりやすいようです。
本来ならギヤー式のダイヤル構造が望ましいところです。
今回の修理ですが、ダイヤルの目盛版とバリコンの軸の接続にネジが使用されていますが、試験時にダイヤルを廻しすぎ、ネジが甘くなったのものでした。
とりあえず、ネジを締め直し修理完了です。

 

次に、②長波と短波切替用の電源SWの機能確認と③線条電源SWの機能確認ですが、
その前に、B電圧の電圧調整のブリーダ抵抗のホーロー抵抗器が割れたのか抵抗値がありません。
平成20年の修復時にセメント抵抗器を入れておりましたが、今回茨城県S氏から頂いた回路図の抵抗値に変更することとしました。

 

 

下部構造部の裏面にSW類がある関係上、下部構造部をさかさまにし、裏面の蓋をはずします。
なお、SW類については、経年劣化のため接触不良となっており、注油と接点磨きにより復旧しました。

 

最後に各部品を観察すると、蓄電器については日本無線製(昭和18年2月)、トランス類は、日本通信工業製(昭和16年3月と6月)とあります。
本機、実は銘板は別のものを付けていたので実態が不明でしたが、部品の内容から、日本無線株式会社が昭和18年前期の製造したものと思われます。
以上下部構造部についての定期点検を終了します。

疑問点
「翼板」電源の名称について
本来一般(陸軍を含め)では、真空管のプレートの和名の呼称は、「陽極」ですが、海軍の一部(艦船関係のようですが・・・)では、この「陽極」のことを「翼板」と呼称しています。
何故かわかりません。


広島戦時通信技術資料館及は下記のアドレスです。
http://minouta17.web.fc2.com/


 

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« アルバムの修復作業記録 そ... | トップ | 手製本活動(その41:製本... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL