長岡技術科学大学 山本研究グループ

長岡技術科学大学 生物系 山本麻希 研究グループのHPです。

長野の鳥獣被害対策に関する記事

2012-02-13 14:28:37 | 日々ブログ
新潟県の鳥獣被害対策費で、
県が独自でどのくらいの予算を出しているか
現時点で私の手元に正確な資料はないのですが、
一つは、農産園芸課で、国の特措法のハード事業に出して、
通らなかった自治体が電気柵を張る場合、
その1/2を助成するというものだと思う。

狩猟に関しては、多くは市町村が特措法の総合対策事業のソフト事業費を利用して
捕獲する猟友会へいくらかの助成をしているところだと思う。
(サルの特定計画による捕獲やクマによる特定計画の捕獲に環境企画課の予算がついているかもしれないので、誰か知っていたら教えて下さい。)
県は新規免許者取得の講習会はやっているが、取得者の狩猟税の減免とか助成とかを
してはいないと思う。

とにかく、長野に比べたら新潟県の大型鳥獣に関する管理について
県としての取り組みはまだまだ後進としかいいようがない。

お隣の長野県では鳥獣による農林業被害が大きいとはいえ、
県で11憶円の予算を鳥獣被害対策に計上している。

さらに、長野県は68市町村以上が鳥獣被害対策防止特措法の
ソフト事業をとっているので、1市町村200万円としてもこれだけで
1億2000万円以上ものお金を取っているのだ。

新潟は16市町村が計画を立てているが、市町村合併で1市町村がカバーする範囲も多く、
特措法の200万円は市町村単位でしか入らないため、長野に比べ助成が多くのエリアに対して200万円を使うこととなり、非常に苦しい状況だと思う。

長野はシカの特定計画が第3期となり、1年当たり35000頭の捕獲を目標に掲げる。
そのための捕獲者の確保、助成、システム作りは今後長野に学ぶことになるだろう。

いずれ新潟県にもシカが侵入してくる。
知事や県の関連部署の方々には、
この事態の危機感をもっと感じて欲しいと切に思う。