Diabetic Cat and Alcoholic Cat

糖尿病猫みぬ(2017年6月30日没)をはじめとする、アメリカに暮らす猫たちの日常の記録です。

休薬

2017-10-26 21:51:36 | ゾロの腎リンパ腫
先週のメトトレキサート投与で、抗がん剤治療の一クール目が終了した。

メトトレキサート
作用機序:葉酸を活性型葉酸にする酵素の働きを阻止することにより、核酸合成を阻止し、細胞増殖を抑制する。免疫グロブリン産出、抗体産出、リンパ球増殖等の抑制により、免疫を抑制すると考えられている。また、滑膜組織や軟骨組織の破壊に関係するコラゲナーゼの産出を抑制する。(出典:Wikipedia
重大な副作用:ショック、アナフィラキシー、骨髄抑制、感染症、結核、劇症肝炎、肝不全、急性腎不全、尿細管壊死、重症ネフロパチー、間質性肺炎、肺線維症、胸水、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、出血性腸炎、壊死性腸炎、膵炎、骨粗しょう症、脳症
その他の副作用:肝機能障害、発疹、掻痒、発熱、好酸球増多、LDH上昇、BUN上昇、血尿、クレアチニン上昇、タンパク尿、嘔気、腹痛、下痢、口内炎、食欲不振、嘔吐、舌炎、脱毛、頭痛、めまい、咳嗽、呼吸困難、倦怠感、動悸、胸部圧迫感、低蛋白血症、血清アルブミン低下、浮腫、蕁麻疹、出血、口唇腫脹、消化管潰瘍、紅斑、皮下斑状出血、皮膚潰瘍、意識障害、眠気、目のかすみ、しびれ感、味覚異常、膀胱炎、結膜炎、関節痛、低ガンマグロブリン血症、リンパ節腫脹、黄疸、脂肪肝、メレナ、イレウス、光線過敏症、色素沈着、色素脱出、挫創、結節、項部緊張、背部痛、錯感覚、無精子症、卵巣機能不全、月経不全、流産、耳下腺炎、悪寒


ゾロは、相変わらずそれなりに元気なんだけど、何だか、更に痩せてしまったような気がする。
これ以上抗がん剤治療を続けるのが、不安になってきた。
思い切って、しばらく休薬させるよう、R先生にお願いしてみようかな…
と思い、果たして休薬させて大丈夫なものか、色々な情報を探してみた。

そこで、見つけたのが、この本。

Radical Remission: Surviving Cancer Against All Odds by Kelly A. Turner PhD (Author)
(日本語訳も出てます:がんが自然に治る生き方――余命宣告から「劇的な寛解」に至った人たちが実践している9つのこと

まだ半分しか読んでいないけど、著者のターナーさんはこの本の著作に当たり、世界中を旅して癌が「劇的な寛解」に至った人々を訪ねたらしい。
特に印象的だったのは、日本人の寺山心一翁さんの体験談。
40代で腎臓癌を発症し、抗がん剤、放射線、手術などあらゆる治療を受けたけど、結局効果がなく、癌はあらゆる部位に転移し、末期状態になりながらも、
自宅療養で克服し、現在80歳を過ぎてご健在とのこと。

寺山さんは、自宅療養中、ふとしたことがきっかけで、早朝の鳥のさえずりが始まる時間と日の出の時間との法則性に注目するようになり、
恐らく、草木が早朝光合成を始めて、フレッシュな酸素を放出する時間に、鳥たちはさえずりを始めることで酸素を体に取り入れているのでは…と推測するに至ったのだとか。

癌細胞と正常な細胞の異なる点は、正常な細胞は酸素を必要とするのに対し、癌細胞は酸素なしでも増殖できること。
つまり、癌細胞に打ち勝つためには、酸素を取り入れて正常な細胞を活性化させることが必要になる。
ということは、ゾロが日の出前の時間、よくパティオの猫用サンルームに出ているのも、同じ理由なのかな?

あと、もう一つ寺山さんの話で印象に残ったのは、寺山さんは癌細胞に「無償の愛」を以って接したとのこと。

医学では、抗がん剤や手術で癌細胞を「やっつける」のが当たり前なのに対し、自分を苦しめた癌細胞を「愛する」なんて…と思うけど、
癌ができたことには、それなりの理由があるわけだから、それを受け入れ、共存していく…という考えらしい。

寺山さんの体験談以外にも多くの人の体験談が掲載されているけど、基本的には食事の見直しや、気持ちの切り替えなど、当然のことながら内容は人間向け。
特に食事に関しては、肉、砂糖、乳製品を止めて野菜と果物中心の食事に切り替えていることを勧めているので、肉食の猫には実践不可能。
でも、気持ちについては、飼い主であるままが気持ちを切り替えることが重要ということかもしれない。

この本に提案されている事項の中に、「直感を信じる」というのがあった。
実際、この本に掲載されている体験談の中にも、患者が直感で抗がん剤治療を拒否し、その結果癌を克服したという例がいくつかあった。
もちろん、著者のターナーさんも、私、みぬままも、抗がん剤治療を真っ向から否定しているわけではなく、
抗がん剤を使って癌を克服した人も数多くいるわけだけど、でも癌への有効性と副作用の危険性を比較した際、どっちが勝るかは、癌患者が必ず直面する問題。
そこで、決断を医者任せにせず、直感を信じれば成功することもある…ということらしい。

とりあえずR先生には、ゾロの抗がん剤治療を一時中止するよう頼んでみよう…、と、この本を途中まで読んで、背中を押してもらえた気がした。
考えてみれば、R先生は検査値のみでゾロが抗がん剤治療を続けていいかどうか判断しているのであって、
それまでの一週間ゾロがどうしていたかを知っているのは、まましかいないのだから。


さて、本日木曜日はゾロの通院日。
朝からゾロを連れてキャットホスピタルに行き、いつもなら受付でゾロを預けて、抗がん剤を打ってもらった後夕方に引き取りに行くのだけど、
今日は、受付の女性に、抗がん剤を打つ前にR先生と話したい旨を伝えた。
すると、丁度R先生が今時間が空いているということだったので、話をさせてもらえた。

まずは、ゾロの体重測定。
体重は、7ポンド3オンス(3.25Kg)まで減ってしまっていた。
その他、体温は正常、心臓も問題なし。

まま:抗がん剤治療を始めて以来、食欲不振が続いて、体重も減り続けているので、しばらく休薬してよろしいですか?
R先生:そうですね。もちろん腎臓のリンパ腫は予後の良くない病気なので、食欲不振や体重減少も原疾患によるかもしれませんけど。先週は白血球の値を見る分に問題なかったのですが…(正常値が3.5-16.0であるのに対し、値は2.8)。
まま:でも、正常値より低かったですよね?
R先生:これが1.0まで減ってしまうと危険ですけど、この程度なら問題ないはずですよ。でも、今休薬して様子を見るのもいいと思います。
まま:最近は多飲など腎臓の症状は見なくなったんですけど、食欲不振など、恐らく抗がん剤の副作用と思われる症状が目立つんです。食事も、自分からはなかなか食べないけど、少しだけ口に入れると食べ始めるんですよ。
R先生:強制給餌でも、ちゃんと食べるのはいいことですね。
まま:吐いたりもせず食べられるということは、胃腸が悪いのではなく、抗がん剤の副作用で嗅覚が麻痺しているということでしょうか?
R先生:原疾患が原因の可能性もあるのでわかりませんね。でも、しばらく抗がん剤を止めて、食欲が戻るか様子を見てみましょう。

R先生は思ったより簡単に同意してくれた。

まま:抗がん剤は休んでも、ビタミンB12の注射は続けたいのですが…。
R先生:了解しました。でしたら、家で注射できるようにしましょう。注射の仕方はわかりますか?
まま:皮下注射ですよね?糖尿病猫のケアをした経験がありますので、わかります。あと、血液検査をしていただけますか?
R先生:そうですね。三週間前の段階では、BUNとクレアチニンが若干高かったですね。今これらの値がどうなっているか、肝機能等に異常がないかも確認してみましょう。

R先生は、採血のためゾロを奥の部屋に連れて行った。

しばらく待合室で待っていると、アシスタントの女性がゾロを連れてきた。
再びこの斬新なキャリアー、Cat-in-the-Bagは、待合室で待っていた他の猫ままさんぱぱさんから大好評!


しかし、すっかり痩せて小さくなってしまったゾロに、このキャリアーは大きすぎて、中でうずくまっていると顔も見えない状態。
一人の女性が、
「子猫ちゃんですか?」
と訊いてきた。
一時期5.6Kgもあって、院長先生には「Big Boy」と呼ばれたこともあったのに…。

受付の女性から名前を呼ばれ、会計と同時に、赤いビタミンB12の液体があらかじめ充填されたシリンジを四本渡された。
遮光して保存し、週に一度注射するようにとのこと。

血液検査の結果は明日出るとのことで、まだ安心はできないけど、とりあえず、R先生に休薬に同意してもらえてよかったね。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2017-10-28 08:49:39
スピリチュアルに詳しい方は直感インスピレーションは往々にしてガイド守護霊さんからのアドバイスと云われてますね🎵
一般的なレベルな副作用のお話でこんな意見も有りますね
https://matome.naver.jp/m/odai/2136530045555290901
やはりまずゾロお兄ちゃんが食欲回復してレバーだけでなく幅広く栄養分が採れますように体重増えますように‼️
まま様の手に乗るゾロちゃん可愛いです🐾🐱🐅

Unknown (みぬまま)
2017-10-29 14:27:49
>ちーちゃんオス君飼育者様

抗がん剤の副作用が強いことは承知していましたが、今回抗がん剤治療に踏み切ったのは、次回の記事に書いているLさんの経験があったからなんです。

もちろん、抗がん剤治療が無駄だったとは思っていません。
恐らく、腎臓の数値が良くなったのも、抗がん剤がそれなりに効いたからだと思います。
でも、今はとりあえず休薬させ、免疫力と体力を回復させることに専念したいと思います。

コメントを投稿