さてさて、昨日の続きです…
学部の友人であるたつおさんが僕の助けを求める電話を受け、すぐに来てくれました。
そして、後輩Mの膝の具合を見て…
「折れてはいないと思うけど、こりゃあ腫れ過ぎやにゃあ…。うちの親の知り合いに医者がいるき、一応そこに行って診てもらおう。」
と言ってくれました。
僕は、「なんて頼りになる男なんだろう!!ありがとう!!たつおさん!!」と思いました。
それを聞いた後輩Mがのたまった言葉は…
「医者など、絶対行かん!!」でした。
僕とたつおさんは思ってもみなかった言葉に驚いてしまいました。
二人で後輩Mを説得したのですが、後輩Mは、
「医者なんかに行って、『絶対安静!!』とか『飲酒厳禁!!』とか言われたら、せっかく高知に遊びに来たのが台無しになる!!てこでも動かんぞ!!」
と主張します。
こうなってしまっては、どうしようもないので僕らは後輩Mの主張を受け入れることにしました。
ちょうどその時、後輩Kが帰ってきました。第一声は、
「置いて行くなよ~」
というものでした。
そりゃそうだ!!見知らぬ土地で放置されたらたまりません!!
それにしても、よく帰ってこれたなぁ…
後輩Kに事情を説明すると、「大変じゃがん!!途中に薬局があったから湿布買ってくる!!」と言って、すぐに冷湿布を購入して来ました。
僕と後輩Tは、「Kの土地勘はすげぇ…」と感心したのを憶えています。
僕らは後輩Mに、「せめて冷湿布だけでもしてくれ!!」と頼み込みました。
後輩Mは、「わかった、わかった、(湿布)するけん。それよりも、たつおさん先輩も加わったことじゃし、飲み直そうで!!」と、のたまいます。
僕らも、案外本人が平気そうなので心配することをやめました。
そこで、宴が再開されたのですが、僕ら4人のハイテンションさに、たつおさんは困惑していました。
いきなり、しらふの人が酔っ払い連中の中に放り込まれたら困るわなぁ…
そこで、学部の友人Tちゃんを呼ぶことになりました。
Tちゃんは、「すぐ行くき」と言ってくれました。
ただ、彼の家は僕の部屋から原付で片道30分くらいかかります。
彼を待つ30分の間に、たつおさんが外でタバコを吸いながら(僕らはタバコを吸わなかったので、気を使ってくれたのです)、「Tちゃん、早く来て~!!」と情けない声で叫んでいました。
僕とたつおさんは、これからやって来るTちゃんが、どれほど『酒豪』であるかを、後輩達に説明しました。
その話を聞いて、彼らの眼が輝いてきました。どうも、『酒豪』というモノに一種の尊敬の念を抱いているようです。
彼らは、『酒豪』を迎えるために彼らなりの準備を始めました…
そして、とうとうTちゃんがやって来ました。
後輩Tは、黒のタンクトップ姿で、流しで食器を洗いながら「いらっしゃい!!」と満面の笑みで出迎え、
後輩Mは、これまた黒のタンクトップ姿で、奥から「どうぞどうぞ、奥へ」と部屋の奥に誘い、
後輩Kは扇風機のネットを頭にかぶって「はじめまして!!」とTちゃんの手を握って挨拶をしていました。(どうやら、これらが彼らの準備だったようです…)
Tちゃんは彼らの様子を見て、
「いやっ!!この人たち気持ち悪い!!」
と言っていました。
そして、6人での宴が始まったのです!!
まず、僕はTちゃんに後輩達を紹介することにいたしました。(たつおさんには紹介を終えていたので…)
僕 「Tちゃん、紹介するわ。こいつが…」
Tちゃん 「minoon、えいえい。必要ない。」
僕 「え?」
Tちゃん 「(一人づつ指差しながら)タンクトップ1号、タンクトップ2号、それから、ネットマン!!お~ほっほほほほ!!」
後輩MとTはタンクトップ姿で、後輩Kは未だ扇風機のネットを頭に被っていました。それにしても、見たままやんか…
「それでは、不都合であろう」と、ちゃんと紹介したのですが、彼は『タンクトップ1号・2号』、『ネットマン』でほぼ通しました…
紹介も終わった時点で、後輩MがTちゃんに、
「先ほどより、minoon先輩とたつおさん先輩からTちゃん先輩が『酒豪』であるということを懇々と教えられました。そこで!!本当にTちゃん先輩が本当に『酒豪』なのか実証して見せて欲しいのです。…これで飲んでみてください。」
と言って、僕の台所(つーか、流しの下)から取ってきたアルミのボールを手渡そうといたします。
Tちゃんはそれを聞いて、
「こんなんで、飲めるかぁ!!!」
と、そのアルミボールを弾き飛ばしました。
僕は心の中で、「そりゃ、そうだよなぁ…。このアルミボール結構容量あるし…」と思っていたならば、Tちゃんは僕の部屋の押入れをゴソゴソと探り(彼はすっかり僕の部屋に何がどこにあるのか把握しておりました)、探り当てたものを僕らの目の前に『ドンッ』と置き、
「これで!!」
満面の笑みでのたまいました!!
その探り当てたものとは、青色のポリバケツでした!!
僕らは一同、「マジですか!?」と大仰天してしまいました!!
後輩Tが、「それでは僕らが飲むお酒が無くなってしまうので、これ(アルミボール)で勘弁してください!!」と頼み込みました。
僕らも、「うんうん」と同意したため、Tちゃんは、
「仕方ないにゃあ…」
と納得してくれました。(本気でポリバケツで飲む気だったんだろうなぁ…)
後輩MとTは、Tちゃんにアルミボールを持たせ、ビールと日本酒を一緒に1対1の割合で注ぎ込みました。
そして、Tちゃんが飲む前に皆で記念撮影いたしました…
Tちゃんは、「じゃ、(いただきます)」とのたまった後、まるで戦国武将が大杯を乾かすようにそのアルミボールの中身を瞬く間に乾かしてしまいました。(後に聞くと、やはりビールと日本酒の1対1のチャンポンは激マズだそうです…)
このアルミボール一気を目撃した後輩たちは、どうやらTちゃんを『酒豪』と認めたようで、軽く尊敬の念すら抱いているようでした。
そして、当然、彼らはTちゃんから返杯をくらっていましたけど…
宴のなかで、季節外れの台風の話題になりました。
その話題のなか、Tちゃんがこうのたまいます…
「普通、台風いうたら、太平洋から北上してくるもんやけど、今回のはどうやら違うらしい。瀬戸大橋を渡って、南下してきちゅう。しかも、複数で!!」
そして、後輩M、T、K、そして僕を順繰りに指差しながら…
「台風が、1…、2…、3…、4!お~ほっほほほほ!!」
と、高らかに笑い声を響かせていました。
僕は、「Tちゃん…、僕は高知に住んでいるのですが…。まぁ、確かにこいつらは台風並みだなぁ…」と心の中で思うのでした。
そのような宴も「そろそろ場所を変えたいなぁ…」ということになりました。
僕とたつおさんが相談した結果、近所に『ノウグン』と呼ばれる変わり者の一つ上の先輩(女性)がいるので、そこに行こう!!ということに決定いたしました。
途中で酒を買い足し、彼女のアパートに向かいました。
ノウグンの隣の住人は僕らの同級生でしたので、「騒いでも許してくれるだろう」という考えもあってのことです。
このアパートに向かうにあたって、後輩MとTはタンクトップをTシャツやラガーシャツに着替えておりました。
Mは、「もうこれでTちゃん先輩も『タンクトップ1号』とは呼ばんじゃろう。」と思っていたようでした。
しかし、Tちゃんはどうも名前を覚える気がないようで、Mが着ていた緑色のTシャツを見て、『グリーンマン』と新たに命名しておりましたが…
ノウグンの家でも大騒ぎして、しこたま酒を飲みました。
Tちゃんは梅酒の原液のパックを一人でグイグイ飲んでいました。
それを飲みつつ、後輩どもにお酒を勧めていきます…
彼はコップになみなみと注いだ日本酒を後輩Tに勧めていました。
後輩Tはそれまでに、こんなに酔ったことがないらしく、
「Tちゃん先輩、これ以上飲んだらヤバイっすよ!!いや、ホントに。」
と許しを乞うていたのですが、Tちゃんが彼の鼻先までコップを持っていき、
「高知の水が飲めんがか!?」
と一喝したため、後輩Tはコップ一杯の日本酒を一気に飲み干しておりました…
その後、彼は立ち上がれなくなってしまい、ずーっと、「こんなに飲んだの初めてじゃあ…。う~ん、う~ん…」と呟き続けていました。
僕らは後に「日本酒を水と言い切るのだから、Tちゃんの家には蛇口が四つあって、水とお湯と冷酒と熱燗がそれぞれ出るようになっているに違いない!!」と、話し合ったのを憶えています。
僕らは談笑していたのですが、Tちゃんがいつまでたっても、自分のことを『グリーンマン』と呼ぶのが我慢できなくなったのか、後輩MがTちゃんの胸ぐらを掴んで、「ええ加減、名前覚えっちゃ!!」と叫ぶ一幕もありました。
でも、やっぱりTちゃんは『グリーンマン』と言っていましたが…
そんな『酒豪』も睡魔には勝てなかったようで、「グウグウ」いびきを掻いて寝てしまいました。
僕とMは、そんなTちゃんに落書きをすることにいたしました。
絵心があるMは次から次へとTちゃんの顔に落書きをしていきます。
ぶっとい眉毛、ぶっといもみあげ、とんでもない髭、額には肉マーク、まぶたの上には見開かれた目、身体には各部分の名称を…(腕には『うで』、右手には『みぎて』という風に)
さらには、彼のTシャツをまくしあげ、お腹に割れた腹筋を書いてみたりしました。
それは、落書きの領域を超えて、Tちゃんというキャンパスに描くアートになっていました。
僕らは大爆笑しながら、記念撮影をしようとしたところ…
「僕も混ぜえっちゃ!!」と、立ち上がれなくなった後輩Tが床を転がってこちらにやってきます。
本当に立ち上がることもできなくなった後輩Tの様子に大爆笑した後、僕らはTちゃんという芸術作品と共に記念撮影をいたしました。
そのような感じで、夜遅くまで、ノウグンの部屋にいたのですが、7人もそこで雑魚寝するのは、ちと狭いと判断した僕らは「グウグウ」寝ているたつおさんとTちゃんをノウグンの部屋に置いて僕の部屋に戻ることにいたしました。
そして、「今日、おっもしろかったなぁ…」と話しながら夜道を歩きました。
僕らは部屋に戻ると、すぐに眠りに落ちてしまいました。
このようにして、嵐のような一日は終わったのです…
学部の友人であるたつおさんが僕の助けを求める電話を受け、すぐに来てくれました。
そして、後輩Mの膝の具合を見て…
「折れてはいないと思うけど、こりゃあ腫れ過ぎやにゃあ…。うちの親の知り合いに医者がいるき、一応そこに行って診てもらおう。」
と言ってくれました。
僕は、「なんて頼りになる男なんだろう!!ありがとう!!たつおさん!!」と思いました。
それを聞いた後輩Mがのたまった言葉は…
「医者など、絶対行かん!!」でした。
僕とたつおさんは思ってもみなかった言葉に驚いてしまいました。
二人で後輩Mを説得したのですが、後輩Mは、
「医者なんかに行って、『絶対安静!!』とか『飲酒厳禁!!』とか言われたら、せっかく高知に遊びに来たのが台無しになる!!てこでも動かんぞ!!」
と主張します。
こうなってしまっては、どうしようもないので僕らは後輩Mの主張を受け入れることにしました。
ちょうどその時、後輩Kが帰ってきました。第一声は、
「置いて行くなよ~」
というものでした。
そりゃそうだ!!見知らぬ土地で放置されたらたまりません!!
それにしても、よく帰ってこれたなぁ…
後輩Kに事情を説明すると、「大変じゃがん!!途中に薬局があったから湿布買ってくる!!」と言って、すぐに冷湿布を購入して来ました。
僕と後輩Tは、「Kの土地勘はすげぇ…」と感心したのを憶えています。
僕らは後輩Mに、「せめて冷湿布だけでもしてくれ!!」と頼み込みました。
後輩Mは、「わかった、わかった、(湿布)するけん。それよりも、たつおさん先輩も加わったことじゃし、飲み直そうで!!」と、のたまいます。
僕らも、案外本人が平気そうなので心配することをやめました。
そこで、宴が再開されたのですが、僕ら4人のハイテンションさに、たつおさんは困惑していました。
いきなり、しらふの人が酔っ払い連中の中に放り込まれたら困るわなぁ…
そこで、学部の友人Tちゃんを呼ぶことになりました。
Tちゃんは、「すぐ行くき」と言ってくれました。
ただ、彼の家は僕の部屋から原付で片道30分くらいかかります。
彼を待つ30分の間に、たつおさんが外でタバコを吸いながら(僕らはタバコを吸わなかったので、気を使ってくれたのです)、「Tちゃん、早く来て~!!」と情けない声で叫んでいました。
僕とたつおさんは、これからやって来るTちゃんが、どれほど『酒豪』であるかを、後輩達に説明しました。
その話を聞いて、彼らの眼が輝いてきました。どうも、『酒豪』というモノに一種の尊敬の念を抱いているようです。
彼らは、『酒豪』を迎えるために彼らなりの準備を始めました…
そして、とうとうTちゃんがやって来ました。
後輩Tは、黒のタンクトップ姿で、流しで食器を洗いながら「いらっしゃい!!」と満面の笑みで出迎え、
後輩Mは、これまた黒のタンクトップ姿で、奥から「どうぞどうぞ、奥へ」と部屋の奥に誘い、
後輩Kは扇風機のネットを頭にかぶって「はじめまして!!」とTちゃんの手を握って挨拶をしていました。(どうやら、これらが彼らの準備だったようです…)
Tちゃんは彼らの様子を見て、
「いやっ!!この人たち気持ち悪い!!」
と言っていました。
そして、6人での宴が始まったのです!!
まず、僕はTちゃんに後輩達を紹介することにいたしました。(たつおさんには紹介を終えていたので…)
僕 「Tちゃん、紹介するわ。こいつが…」
Tちゃん 「minoon、えいえい。必要ない。」
僕 「え?」
Tちゃん 「(一人づつ指差しながら)タンクトップ1号、タンクトップ2号、それから、ネットマン!!お~ほっほほほほ!!」
後輩MとTはタンクトップ姿で、後輩Kは未だ扇風機のネットを頭に被っていました。それにしても、見たままやんか…
「それでは、不都合であろう」と、ちゃんと紹介したのですが、彼は『タンクトップ1号・2号』、『ネットマン』でほぼ通しました…
紹介も終わった時点で、後輩MがTちゃんに、
「先ほどより、minoon先輩とたつおさん先輩からTちゃん先輩が『酒豪』であるということを懇々と教えられました。そこで!!本当にTちゃん先輩が本当に『酒豪』なのか実証して見せて欲しいのです。…これで飲んでみてください。」
と言って、僕の台所(つーか、流しの下)から取ってきたアルミのボールを手渡そうといたします。
Tちゃんはそれを聞いて、
「こんなんで、飲めるかぁ!!!」
と、そのアルミボールを弾き飛ばしました。
僕は心の中で、「そりゃ、そうだよなぁ…。このアルミボール結構容量あるし…」と思っていたならば、Tちゃんは僕の部屋の押入れをゴソゴソと探り(彼はすっかり僕の部屋に何がどこにあるのか把握しておりました)、探り当てたものを僕らの目の前に『ドンッ』と置き、
「これで!!」
満面の笑みでのたまいました!!
その探り当てたものとは、青色のポリバケツでした!!
僕らは一同、「マジですか!?」と大仰天してしまいました!!
後輩Tが、「それでは僕らが飲むお酒が無くなってしまうので、これ(アルミボール)で勘弁してください!!」と頼み込みました。
僕らも、「うんうん」と同意したため、Tちゃんは、
「仕方ないにゃあ…」
と納得してくれました。(本気でポリバケツで飲む気だったんだろうなぁ…)
後輩MとTは、Tちゃんにアルミボールを持たせ、ビールと日本酒を一緒に1対1の割合で注ぎ込みました。
そして、Tちゃんが飲む前に皆で記念撮影いたしました…
Tちゃんは、「じゃ、(いただきます)」とのたまった後、まるで戦国武将が大杯を乾かすようにそのアルミボールの中身を瞬く間に乾かしてしまいました。(後に聞くと、やはりビールと日本酒の1対1のチャンポンは激マズだそうです…)
このアルミボール一気を目撃した後輩たちは、どうやらTちゃんを『酒豪』と認めたようで、軽く尊敬の念すら抱いているようでした。
そして、当然、彼らはTちゃんから返杯をくらっていましたけど…
宴のなかで、季節外れの台風の話題になりました。
その話題のなか、Tちゃんがこうのたまいます…
「普通、台風いうたら、太平洋から北上してくるもんやけど、今回のはどうやら違うらしい。瀬戸大橋を渡って、南下してきちゅう。しかも、複数で!!」
そして、後輩M、T、K、そして僕を順繰りに指差しながら…
「台風が、1…、2…、3…、4!お~ほっほほほほ!!」
と、高らかに笑い声を響かせていました。
僕は、「Tちゃん…、僕は高知に住んでいるのですが…。まぁ、確かにこいつらは台風並みだなぁ…」と心の中で思うのでした。
そのような宴も「そろそろ場所を変えたいなぁ…」ということになりました。
僕とたつおさんが相談した結果、近所に『ノウグン』と呼ばれる変わり者の一つ上の先輩(女性)がいるので、そこに行こう!!ということに決定いたしました。
途中で酒を買い足し、彼女のアパートに向かいました。
ノウグンの隣の住人は僕らの同級生でしたので、「騒いでも許してくれるだろう」という考えもあってのことです。
このアパートに向かうにあたって、後輩MとTはタンクトップをTシャツやラガーシャツに着替えておりました。
Mは、「もうこれでTちゃん先輩も『タンクトップ1号』とは呼ばんじゃろう。」と思っていたようでした。
しかし、Tちゃんはどうも名前を覚える気がないようで、Mが着ていた緑色のTシャツを見て、『グリーンマン』と新たに命名しておりましたが…
ノウグンの家でも大騒ぎして、しこたま酒を飲みました。
Tちゃんは梅酒の原液のパックを一人でグイグイ飲んでいました。
それを飲みつつ、後輩どもにお酒を勧めていきます…
彼はコップになみなみと注いだ日本酒を後輩Tに勧めていました。
後輩Tはそれまでに、こんなに酔ったことがないらしく、
「Tちゃん先輩、これ以上飲んだらヤバイっすよ!!いや、ホントに。」
と許しを乞うていたのですが、Tちゃんが彼の鼻先までコップを持っていき、
「高知の水が飲めんがか!?」
と一喝したため、後輩Tはコップ一杯の日本酒を一気に飲み干しておりました…
その後、彼は立ち上がれなくなってしまい、ずーっと、「こんなに飲んだの初めてじゃあ…。う~ん、う~ん…」と呟き続けていました。
僕らは後に「日本酒を水と言い切るのだから、Tちゃんの家には蛇口が四つあって、水とお湯と冷酒と熱燗がそれぞれ出るようになっているに違いない!!」と、話し合ったのを憶えています。
僕らは談笑していたのですが、Tちゃんがいつまでたっても、自分のことを『グリーンマン』と呼ぶのが我慢できなくなったのか、後輩MがTちゃんの胸ぐらを掴んで、「ええ加減、名前覚えっちゃ!!」と叫ぶ一幕もありました。
でも、やっぱりTちゃんは『グリーンマン』と言っていましたが…
そんな『酒豪』も睡魔には勝てなかったようで、「グウグウ」いびきを掻いて寝てしまいました。
僕とMは、そんなTちゃんに落書きをすることにいたしました。
絵心があるMは次から次へとTちゃんの顔に落書きをしていきます。
ぶっとい眉毛、ぶっといもみあげ、とんでもない髭、額には肉マーク、まぶたの上には見開かれた目、身体には各部分の名称を…(腕には『うで』、右手には『みぎて』という風に)
さらには、彼のTシャツをまくしあげ、お腹に割れた腹筋を書いてみたりしました。
それは、落書きの領域を超えて、Tちゃんというキャンパスに描くアートになっていました。
僕らは大爆笑しながら、記念撮影をしようとしたところ…
「僕も混ぜえっちゃ!!」と、立ち上がれなくなった後輩Tが床を転がってこちらにやってきます。
本当に立ち上がることもできなくなった後輩Tの様子に大爆笑した後、僕らはTちゃんという芸術作品と共に記念撮影をいたしました。
そのような感じで、夜遅くまで、ノウグンの部屋にいたのですが、7人もそこで雑魚寝するのは、ちと狭いと判断した僕らは「グウグウ」寝ているたつおさんとTちゃんをノウグンの部屋に置いて僕の部屋に戻ることにいたしました。
そして、「今日、おっもしろかったなぁ…」と話しながら夜道を歩きました。
僕らは部屋に戻ると、すぐに眠りに落ちてしまいました。
このようにして、嵐のような一日は終わったのです…