夜な夜なシネマ

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『ディパーテッド』

2007年02月02日 | 映画(た行)
『ディパーテッド』(原題:The Departed)
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ,マット・デイモン,ジャック・ニコルソン,
   マーク・ウォールバーグ,マーティン・シーン他

これもロードショーにて。
香港の大ヒット作『インファナル・アフェア』(2002)のリメイク。
オリジナルについては「ブリーフの似合う人」をご参照ください。

マサチューセッツ州ボストン。
犯罪者の一族に生まれたビリー・コスティガンは
その血と決別すべく警察官を志望する。
一方、貧困家庭に生まれたコリン・サリバンは、
マフィアのボス、コステロによって育てられ、
警察の動きをボスに逐一知らせるスパイとなるため、警察官を目指す。
ふたりは警察学校で優秀な成績を修める。

ビリーとコリンはお互いを知らぬまま警察官となる。
犯罪者の血を断ち切ることを望んだビリーに下された任務は
皮肉にも犯罪者の振りをしてマフィアに潜入し、コステロを潰すこと。
ビリーが潜入者となることは機密扱い。
警察内部でも彼の存在を知るのはディグナム巡査部長とクイーナン警部だけ。

コリンが配属されたのはマフィア撲滅の特捜班。
有能な警察官を装いつつ、捜査の状況をコステロに知らせては
警察の手からマフィアを逃がし続ける。

やがて警察、マフィアの双方にスパイがいることを双方が知る。
スパイの特定に躍起になる警察とマフィアだったが……。

オリジナルの大ファンは多いと思います。かくいう私もそう。
『インファナル・アフェア』は凄かった。
原題は『無間道』と言って、死ねずに永遠に続く地獄の苦しみを表しています。
未見の方にはぜひお薦めしたい、男泣きの逸品でした。

しかし、ハリウッド版はオリジナルの男の悲哀をぶった切り。
「そ、それでいいのか!?」と思わんこともないですが、
あまりのわかりやすさにこれはこれでいいのかも。
別物として観れば十分楽しめますし、2時間半もあっという間。
ラストもは予期しない白黒の付け方。いいかな、これも。
とにかく豪華キャストです。
ビリー役のレオナルド・ディカプリオも良かったけれど、
ひそかにディグナム役のマーク・ウォールバーグ、最高。

オリジナルとリメイクが何を目指したかは
キャッチコピーを見てもわかりそう。
オリジナルは「男には決断すべき時がある。心に秘める愛がある」。
リメイクは「男は、死ぬまで正体を明かせない」。

死んで終わりか、死なずに責め苦を負うか。

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