夜な夜なシネマ

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『キック・アス』

2011年01月21日 | 映画(か行)
『キック・アス』(原題:Kick-Ass)
監督:マシュー・ヴォーン
出演:アーロン・ジョンソン,クリストファー・ミンツ=プラッセ,マーク・ストロング,
   クロエ・グレース・モレッツ,ニコラス・ケイジ他

上映開始の1時間半前にチケットを買いに行ったら、残席わずか。
ミニシアターといえども、立ち見まで出た映画を久しぶりに観ました。
笑いが伝播する劇場は心地良し。

同名コミックと映画脚本の執筆がほぼ同時期におこなわれ、
バイオレンス描写やキャラクター設定に大手製作会社は文句をぶつくさ。
結局、監督が奔走して自ら製作費を調達。
話に乗った人物として、ブラッド・ピットも製作者に名を連ねています。

見た目冴えない、勉強できない、運動も駄目な男子高校生デイヴ。
アメコミ好きのオタクである彼は、
ネットでスーパーヒーローのコスチュームを購入すると、
それを着用して街をパトロールしようと思い立つ。

早速、車上荒らし中のチンピラを発見して腰が引けるが、
勇気を振り絞って闘いを挑んだところ、ボコボコにされて重傷を負う。
意識が朦朧とするなか、駆けつけた救急隊員に、
コスプレのことは誰にも言わないでほしいと頼んだものだから、
路上で襲われて素っ裸で倒れていたらしいと噂され、ゲイ疑惑にまで発展。

治療のために体中に金属を埋め込まれたデイヴは、そのおかげで痛みに鈍感に。
退院後も“キック・アス”と名乗ってコスプレで街へ出かけるようになる。
ある日、危険を冒して喧嘩の仲裁に入る姿がYouTubeで中継され、
正体不明のスーパーヒーローとして一躍有名人に。

一方、ゲイの噂を信じた憧れの同級生ケイティが、
デイヴには女性への下心なしと判断して、親しげに話しかけてくる。
ケイティが地元マフィアの下っ端とトラブっていることを知ったデイヴは
その巣窟に単身乗り込み、危うく殺されそうに。
そこへ現れたのが“ヒット・ガール”と名乗る少女で……。

わずか11歳の凄腕の殺し屋が、一切の躊躇を見せずに、
バッタバッタと見事なまでに人を殺してゆく姿が物議を醸しています。
確かに、これってOK?と思いつつも、いや~、面白すぎ。

“ヒット・ガール”を育て上げた“ビッグ・ダディ”役、
ニコラス・ケイジがいつもの情けない顔で大笑いさせてくれて最高。

ぶっ飛びのアクション映画でありながら、スプラッタばりの殺人シーンあり、
青春恋愛ドラマの要素あり、童貞トークあり、
親子の絆に泣かされる、前代未聞の快作なのでした。

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