夜な夜なシネマ

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『ドント・ブリーズ』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の3本目@西宮)

2017年01月07日 | 映画(た行)
『ドント・ブリーズ』(原題:Don't Breathe)
監督:フェデ・アルバレス
出演:ジェーン・レヴィ,ディラン・ミネット,ダニエル・ゾヴァット,スティーヴン・ラング他

TOHOシネマズ西宮で4本ハシゴの4本目。すでに相当疲れています。(^^;

タイトルからしてホラーだと思ったので、スルーするつもりでした。
ところがフリーパスで観まくろうにも観るものがもう残っていない。
内容を調べてみたら、ホラーというよりはサスペンススリラー。
ならば私でも大丈夫かと思い、意を決して観ることに。

監督はリメイク版『死霊のはらわた』(2013)のフェデ・アルバレス監督。
オリジナル版(1981)のサム・ライミ監督が製作に名を連ねているという。
ホンマにホラーじゃないんでしょうね!?
冒頭からホラー苦手の私が涙目になりそうな不吉なシーン。
誰かが誰かをひきずりながら歩く遠景。こ、怖いやんか。(T_T)

デトロイト。長引く不況により、誰も彼もが町から出てゆく。
10代の少女ロッキーは、自堕落な母親との暮らしにうんざりし、
幼い妹を連れて一刻も早く出ていきたいと考えている。
そのためにはまとまった金が必要で、ロッキーと恋人のマニー、
その友人のアレックスは、空き巣を繰り返していた。

万が一見つかったときに重盗罪に問われぬよう、
現金には手をつけず、盗む額にも上限を設けていた彼らだったが、
あるときマニーがいい情報を手に入れたと強盗話を持ってくる。

それは、過疎地域に住む盲目の退役軍人の家に押し入ろうというもの。
老人は交通事故で一人娘を失い、富裕な加害者の父親が高額の示談金を支払った。
その金を老人は銀行に預けずに自宅に隠し持っているらしい。

付近は空き家だらけ。相手はジジイでしかも目が見えない。
アレックスの父親がセキュリティー会社に勤務しているから、
セキュリティーを解除するのはアレックスにはお手のもの。
マニーは楽勝だというが、見つかればただ事では済まないし、父親にも迷惑がかかる。
嫌な予感がしてアレックスは抜けようとするが、ロッキーに懇願される。

こうして3人は真夜中に目的地へ。
老人宅へ忍び込むと寝室に催眠ガスを撒き、悠々と金探しを始めるのだが……。

堂々のサスペンススリラーでした。ホラーではありません。
だけど怖いのなんのって。ワラけるぐらい。(^o^;

ネタバレになりますが、マニーはあっちゅうまに老人に殺されます。
いけ好かん奴だったので、この辺りはむしろ気味がいいぐらい。
ロッキーの家庭は悲惨そのもので同情すべきところはありますが、
気の毒な老人から金を盗むことが許されるのか。
いちばん可哀想なのはアレックスで、ロッキーやマニーに振り回されているものの、
感覚としては彼だけがマトモ。なのにそんなぁ(泣)。

いくら気の毒だからとはいえ、老人の行動は明らかに常軌を逸しています。
だけど強盗である若者たちもアカンから、どちらを応援すればいいのか迷わせる。
この手の作品は逃げる側に共感させるのが普通だけれど、
こういう形に持っていくのもありだなぁと感心。

とにかくドキドキハラハラが持続して、この日4本目で疲れていたのに目ぇギンギン。
ラストもヤ〜な感じだけど、どちらを応援するか迷う状態なものだから、このオチにニヤリ。

私が観た回も次の回も満席でした。サム・ライミファンの方々でしょうか。
ロングランにもなりそうな気配なので、今からでも推しておきます。

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