はるみのひとり言

気ままなお散歩と猫と美味しいもん

ハンナ・アーレント

2013-12-27 | こんな映画観たよ



ガーデンシネマ梅田で観て来ました。

元ナチス高官アドルフ・アイヒマンの裁判を傍聴し、レポートした記事が大論争を巻き起こしたユダヤ人哲学者ハンナ・アーレントさんのお話です。

自らもナチス政権下のドイツからフランスの収容所に送られ逃げ出したという経験を持っているのに、
何百万人ものユダヤ人を収容所へ送ったアイヒマンのことを「命令に従順な普通の役人だった」と
冷静に評したハンナさん。
しかもユダヤ人の中にもアイヒマンに協力する人までいたとか発表したり。
真実かもしれないけど、当然迫害されたユダヤ人の人達からは激しいバッシングを受けますよね。
親しい友達も無くしていく状態でも、主張を貫き続けたハンナさんってなんか凄い人だな~。

あくまでアイヒマンを擁護してるのではなく、組織の中で人は思考を放棄し、権威者の指示に従ってしまうことにより巨大な悪が生まれるってことを警告してはるんだけどね。
自分も逃げてなかったら死んでたかも・・・残った人は殺されたってことを知っててなかなかそう客観的にはみれんと思うけど。

裁判のシーンは実際のアイヒマンの映像が使われてて、その発言や表情が伺えるんだけど、
「私は命令に従っただけ、責任はない」とか言って姿を見てると、いくら人間の性質でそうなってしまったと言っても、もうちょっと申し訳なさそうな雰囲気があってもいいんじゃなのって思ってしまいました。

この裁判を元に「アイヒマン実験」が行われて、閉鎖的な環境での服従の心理が実証されたそうですが、
この実験のことはTVでも取り上げられてますね。

興味深いお話ですが、映画としては盛り上がりがなくちょっと退屈でした。


☆原題 : HANNAH ARENDT
☆製作国 : ドイツ
☆上映時間 : 114分
☆監督 : マルガレーテ・フォン・トロッタ
☆キャスト : バルバラ・スコヴァ /  アクセル・ミルベルク / ジャネット・マクティア / ユリア・イェンチ / ウルリッヒ・ヌーテン / ミヒャエル・デーゲン 

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