民家お助け隊

民家は「結い」によって残されてきました。その精神を今に伝え、伝統建築の保存と再生の為にボランティア活動を行っています。

「木に学ぶ」4回シリーズ 第3回イベント 「伝統工法による家の建て方」を大工さんから学ぶ

2015年11月09日 | Weblog
9月から始めた「木に学ぶ」4回講座シリーズの3回めを11月7日に開催しました。第3回も20名程の参加者です。今回午後からの伝統工法による大工さんの話をうかがう前に、午前中は西川材の表玄関になる飯能旧市街に残る大正昭和のレトロ建築や、飯能駅前に残る元材木店を見学。材木が置いてあったところは、今はコインパークになっているのが残念。キョロキョロしている我々に気づいて、ご主人が出てきて昔の写真や店内を見せていただきました。昔はこのあたり一帯に材木店が店を並べていたとのこと。日本国民よ、国産材を使おうよ!

佐野材木店(跡)


この日は町をあげての「飯能祭り」に重なり、旧市街に数々残るレトロ建築の中では唯一見学ができる明治37年築で、当時の町の繁栄を語る「絹甚」はボランティア案内の方が祭り準備のためにセルフツアーになりました。この建物に使われている黒漆喰の外壁や迫力満点の磨き上げられた構造材に感激。ご一緒した岡部材木店社長曰く「この建物に使われている材木を用意しろと言われると困る」というほどの建物内の見事なケヤキの鴨居など、往時の富がくっきり。日本の伝統工法ってすごい。

絹甚



午後は飯能市の岡部材木店の作業場にて「木組みの家の建築方法を知る」と題して大工さんによる説明と「模範作業」を一部参加・見学しました。伝統工法で家を建てる大工さんのお話をうかがいました。また、今回講座のデモ用ということで、大工さんに事前にホゾや柱継ぎで用意していただいた柱材と梁材で一坪の建物をくみ上げ棟上げをしました。

材木を繋げるために刻んだほぞ穴の精密さ、穴の刻み方で組み合わせた時にどのように強度が出るかという説明も、昔から伝わる木を知った知恵と工夫に感激。

複雑な継手: 組むと2本の材木がお互いに引っ張りあってしっかりつながるそうです


また、デモ用とはいえ、栗、ヒノキ、杉、松の曲り材をあっというまにゲンノウで組み上げていく大工さんの仕事ぶりのカッコ良さに感激しました。

  やっぱ家ってこれですよ。



  岡部さん、大工さん、吉川の鯰組代表の岸本さん本日はありがとうございました。第1回、2回と今回イベントを経て、少しながらでも国産の銘木、その木をを知り、使っていく大工さんの技術というのがわかってきました。

松前、お助け隊

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