【想像だけで「不安」にならない】By 佐藤康行
人間は妄想する動物です。
他の動物は妄想しません。
例えば、アフリカの草原で鹿が「ライオンに襲われたらどうしょう。ケガをしたらどうしよう」などと、まだ起こってもいないことを想像して悶々とするとはないでしょう。
「もしも○○だったら」とあれこれ考えるのは人間だけです。
もちろんそれは、将来を予測して準備するという意味では、必要な力です。
けれど、妄想に縛られて行動が抑制されてしまうのでは、話が逆です。
「こんなことを言って、嫌な顔をされたらどうしょう」
「今度の会議で失敗したらどうしょう」
現実に起こっていないことを想定して、最初の「一歩」が踏み出せなくなるようでは、本当にもったいない。
また、人が自分をどう評価しているのか。
人が自分に何を望んでいるのか。
あるいは、人は自分に何をして欲しいと思っているのか。
これも、本人に確認しない限りはすべて妄想です。
人間ですから、妄想をやめることはできません。
でも、「これは妄想なのだ」と意識することはできます。
自分が抱えている悩みも心配事も、まだ起こっていないことは全部妄想です。
ですから、いくらでも未来を変えることができます。
悩み、不安、恐怖……「全部妄想なのだ」と自覚するだけで、気持ちがグンと軽くなります。
焼津市 自衛隊 静浜基地内