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きょうの潮流

2017-12-01 | コラム

きょうから師走。今年の締めくくりとともに新しい年を迎える慌ただしさ。1年が終わる前に、さまざまな帳尻合わせにいそしむ月と考える向きも多い▼国会では森友学園への国有地値引き問題をめぐり、口裏合わせがキーワードに。口裏の語源は人の言葉を聞いて吉凶を占う口占。そこから相手の口ぶりで心中を察する意味になりました。互いに裏の事情を知りながら表向きの言葉を示し合わせる口裏合わせは、今年はやった忖度(そんたく)にも通じます▼共産党の議員が示した音声データが物語りました。登場人物は森友学園の関係者と国側の職員、工事業者とみられる人たち。テーマは8億2000万円の値引きの根拠とされた地下3メートル以下のごみについて▼「言い方としては『混在と、9メートルまでの範囲』で」と国側が筋書きを提案。学園側も「言葉遊びかもしれないが、9メートルまでごみが入っている可能性は否定できないでしょ」と応じます。難色を示す工事業者を説き伏せ、国側は「そんなところで(話を)つくりたい」と▼会計検査院が突きつけた疑問、数々の特別扱い、そして「ストーリー」づくり。これだけの疑惑を指摘されながら、安倍首相は「私が調べて私が適切であるということを申し上げたことはない」と開き直る無責任ぶりです▼無関係を装うことで自身や昭恵夫人に火の粉が振りかからないよう逃れる様子がありあり。政府の答弁もその場しのぎに終始しています。加計学園もそうですが、帳尻も合わないままで済まそうというのか。

 

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