時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

世界中で焼かれるフランス国旗とシャルリエブド

2015-01-18 00:36:38 | リビア・ウクライナ・南米・中東
世界中のムスリムがシャルリーエブドを非難し、
各地でデモや暴動が発生している。


今回は、その中から特にこれはと思う記事を紹介したい。



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世界のイスラム教徒や地域の政界、宗教界の要人が、
フランスの週刊誌シャルリエブドによる
イスラムの預言者ムハンマドの風刺画の掲載に反発しました。



シャルリエブドは最新号で、
イスラムの預言者ムハンマドを冒涜する新たな風刺画を掲載しました。


イスラム諸国は、この行動を非難すると共に、冷静さを保つよう呼びかけています。



イランのザリーフ外務大臣は、
互いの価値観への冒涜が始まれば、対話の可能性がなくなってしまう。
 我々は、様々な宗教の神聖を尊重すべきだと考えている
」と語りました。


イラン外務省のアフハム報道官も、フランスの週刊誌の行為は
挑発的なものだとし、過激派の動きが続く要因になるとしました。


OICイスラム協力機構のマダニ事務局長は、シャルリエブドの風刺画掲載を非難し、
これは思慮に欠けた行動であり、人々は表現の自由を支持しているが、
 それは他人の信条への冒涜を意味するものであってはならない
」と述べました。


エジプトのアズハル大学は、
「今回の行動は、嫌悪を拡大させるだろう」と警告しました。


トルコは、今回の風刺画を掲載した
一部のインターネットサイトへのアクセスをブロックしました。



フランスの多くのイスラム教徒も、
今回のシャルリエブドの風刺画掲載を批判し、
それは様々な宗教への冒涜を招くとしました。




フィリピン南部のマラウィでも、デモが行われ、
今回の風刺画掲載が非難されると共に、抗議のしるしとして、
この週刊誌のポスターに火がつけられました。


抗議者は、
「表現の自由は、イスラムの預言者への冒涜が許されることを意味しない」
としています。

http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/51328
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さらに次の記事も読んでみよう。



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フランスの風刺週刊紙シャルリエブドが、
イスラムの預言者ムハンマドを侮辱した風刺漫画を掲載したことで、
全世界のイスラム教徒による抗議の波紋が広がっています。




イランの国内各都市をはじめ、
パキスタン、アゼルバイジャン、ヨルダン、クウェート、
シリア、イエメン、レバノン、トルコ、パレスチナ、チュニジア、
スーダン、モーリタニア、マリ、エジプト、ナイジェリア、アルジェリア
の各国では16日金曜、シャルリエブドによるイスラムを侮辱した
内容の漫画の掲載に抗議する全国的な運動が行われました。



シャルリエブドは、フランス・パリ市内にある本社が
テロ攻撃を受けた1週間後の14日水曜、またしても
預言者ムハンマドを侮辱する内容の風刺漫画を掲載しており物議を醸しています。


各国の国民の文化的、宗教的な価値観や信仰の対象を侮辱することは、
倫理的な原則、ひいてはプロとしてのジャーナリズムの原則に反する行為であり、
また表現の自由の侵害に当たります。



ヨルダンの首都アンマンでは16日、2000人以上の市民が
フランス大使館前に向かって抗議行進を行い、治安部隊との衝突を引き起こしました。


このデモの参加者は、フランス大使館が
正式に謝罪するまで抗議行動を続行すると強調しています。



パレスチナでも同日、ベイトルモガッダス・エルサレムにある
アクサーモスクでの金曜礼拝の終了後、
シャルリエブド社の行動に抗議し、人々がフランス国旗を焼却しました。





また、パレスチナの正統派キリスト教会の大司教が、
イスラムの預言者の風刺画の掲載は、人類の権利を侵害する卑劣な行動だとし、
「国際社会における一部の関係国は、宗教戦争を起こそうとしているが、
 これは賢明な措置により阻止されるべきである」と語っています。


また、パキスタン各地でも市民がフランスの週刊紙による
今回の行動に抗議し、デモを行いました。複数の報告によりますと、
パキスタン・シンド州の中心都市カラチでは、人々が抗議デモを行いましたが、
警察の介入により暴動に発展したとされています。



さらに、スーダンの首都ハルツームでも、
数百人のデモ参加者がスローガンを叫び、
同国駐在のフランス大使の国外追放を求めました。



シャルリエブドによるイスラムの預言者の侮辱行為はまた、
アルジェリアでも市民の怒りを買い、同国では16日、
数千人の市民が首都アルジェで街頭デモを行っています。


モーリタニアでも同日、
数千人の人々がシャルリエブド社に対する抗議デモを実施し、
フランス国旗を焼却しました。


そして、イランとレバノンでも16日、
金曜礼拝の場で説教師がイスラムの預言者を侮辱した
西側のメディアによる今回の行動を非難しました。



テヘラン金曜礼拝の説教師を務めるモヴァッヘディー・ケルマーニー師は、
16日の金曜礼拝で今回の事件を非難し、
このような名誉毀損行為は、自由や民主主義、
人権擁護といった西側諸国の偽りのスローガンにさえも反している
」と強調しています。


さらに、レバノンでも金曜礼拝の説教師たちが16日、
特にフランスをはじめとする西側諸国の政府関係者に対し、
イスラムの預言者ムハンマドへの侮辱行為の再発防止のため、
適切な法律を制定するよう求めました。

http://japanese.irib.ir/news/%E6%9C%AC%E6%97%A5%E3
%81%AE%E3%83%88%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AF/item/
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フランス国旗がなぜ焼かれるのかというと、
歴史的にフランスが中東やアフリカに軍事干渉し、
各地を征服、植民地化し、暴利をむさぼり、
現地の人間に恨みをかわれて今に至るからである。


フランスの侵略に最も被害を受けた国はどこか?


アルジェリアだ。


今回のテロ容疑者のルーツにある国である。


1954年から1962年までの8年間にもわたり、
フランスはアルジェリアの独立を認めず、戦争を仕掛けた。




アルジェリアに限らず、フランスはリビア、シリアなど、現在でも
何かと理由をつけては武力干渉をしたり、現地のテロを支援している。



よく日本の右翼は中国が攻めてくるぞというアホな言葉を叫ぶが、
フランスのほうは、本当に、実際に中東やアフリカを攻めているのだ。



アメリカばかりが集中攻撃されているが、
フランスもまた、侵略国家なのである。




どういうわけか日本ではヨーロッパ、特にイギリスやフランスは
とても良い国であるかのように崇拝・宣伝されている。



私たちに必要なのは、イスラムの視点からヨーロッパを見ることだろう。
これを最も忠実に実行できたのがエドワード・サイードだと私は思う。


侵略された国から恨み節を乗せて書かれた歴史や政治の本は、
無難なことしか書かれていない入門書にはない迫力がある。


さしあたっては、サイードの著書をどれか1つ読むことを勧めたい。
(私のお勧めは『文化と抵抗』なのだが、現在、絶版らしい。)


ヨーロッパの隠れた一面が見えてくるはずだ。


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