南岳小屋

小屋開け時・通信不具合時など南岳小屋の不定期情報提供用ブログです

10月14日、その1

2009年10月14日 22時18分43秒 | Weblog
今朝も晴れ。
幸い、昨日の雪はたいしたことなく一安心。でも、今日は再び別な寒冷低気圧が通過するとの予報。穂高や槍、そして薬師岳の上には朝早くからなんとなく嫌な感じの雲が流れる。

お願い、今日は穏やかに晴れて!

10月14日、その2

2009年10月14日 22時18分00秒 | Weblog
今日は今期最後のヘリの日。
なんとか天気ももってくれて、9時過ぎには余った食材やスタッフの私物を荷下げしてくれました。あとはただひたすら小屋のクロージング作業に励むのみ。
小屋開け作業は楽しくて大好きだけど、小屋閉め作業は追われている感じで好きではない。足や耳のシモヤケはカユイし痛いし、今年の寒さはそんな切迫感に拍車をかけてくれます。

まあ、なんとか天気も崩れることなく夜9時まで作業をして、やっと明日小屋を閉めて下山できそうなめどがつきました。

そう、今日は最後の夜。
去年は月明かりの中、山頂へ散歩に行ってシーズンの余韻に浸ってましたが、今年はなんかそんな余裕がありません。

ともかく、今日が南岳最後の夜。訪れてくれた登山者の皆さま、一緒に働いてくれた小屋のスタッフ、また関係期間や業者の皆様、本当にありがとうございました。

明日のは夜は束縛から解放され、4ヶ月ぶりに槍ケ岳山荘の管理人室でゴロゴロしながら酒をいただこうと思ってます。

10月13日、その1

2009年10月13日 21時32分06秒 | Weblog
今朝も快晴。
営業最終日も10名余りの宿泊があり、昨日の夕方はガスで何も見えなかった分、今朝は皆さん熱心に写真を撮られてました。

写真は小屋の背後の笠ケ岳人に映る大キレットの影。
今日もいい天気かなと思っていたのですが…

10月13日、その2

2009年10月13日 21時31分30秒 | Weblog
今日の予報は弱い寒冷前線の通過で日本海側は雨。
ここは朝こそ天気は良かったものの風が強い。早めにフトンや畳を干したものの、8時過ぎには不穏なクラゲ雲が現れ、10時過ぎにはすっかり冷たいガスに包まれてしまい、午後には少し雪も降りました。

今年の小屋閉め作業はとにかく寒さとの戦い。今日で5日連続の真冬日(最高気温も氷点下)。
水回りはタンクもホースも凍ったままで全く溶けない。鉄の水タンクの内側にはびっしりと厚さ10センチ以上の氷が張り付き、水も抜けないし、氷が重過ぎてタンクをひっくり返すこともできない。
倉庫のドアも開かない、というのもすでに地面が凍土と化していて、地面が盛り上がってしまって扉が動かないの。明日のヘリで下ろすつもりだった空き缶や焼却灰などは仕方ないから来年まで持ち越しです。
なんせ外回りの作業が順調に進まずに困ってます。

明日は穏やかに晴れてくれるかな。

10月12日、その1

2009年10月12日 19時27分41秒 | Weblog
雪が降り、連日氷点下の厳しい冷え込みにも関わらず、夏の週末並みの混雑となってりました。
今朝も寒さをものともしない人達が獅子鼻、常念平で日の出の瞬間を待っています。

さて、しばらくネットがつながらないので掲示板も見てませんでしたが、わたくし個人の一挙一動にまで熱い論議を交わしていただきありがとうございます。

個人的には「雪が降ったぞ、それ南岳へ!」と駆け付ける人のほうが素敵だと思ってます。
私のことなんてどうでもいいんじゃない?主役は山なんですから。




基本的には「落書板」は放置するスタンスなんですが、先の台風の件については少し補足を…

1.普通、台風による被害が気になるのは自身に関する地域である。

2、台風による風は中心の東側と南側が強い。


だいたいの人は台風の何が気になるかっていうと、その進路が自分の住む地域あるいは関係のある地域に影響を及ぼすかどうかでしょう。沖縄なんかは台風の襲来の多い地域ですが、その台風がそのまま西へ進み、台湾・中国大陸へ向かえはあまり気にはなりませんよね。

今回も私に関心があったのは、小屋に大きな被害が出るか? 山麓の登山道に土砂崩れや倒木の被害が出ないか?それと地元・長野県ではリンゴ落下の被害が出ないか?ということでした。
結果としてはいずれも被害がほぼ皆無でありました。
リンゴも台風が通過した長野県南部の飯田下伊那地方では多少の落下被害はあったそうですが、「この程度でよかった…」とニュースで農家の人が語っていたし、松本の友人からは「なんかあっけなく過ぎていったけど、そっちはどう?」なんてメールが来る程度のもんだったみたいです。


そして二点目の台風の風が強い地域について。

台風通過前日の16時の予想進路はHPに載ってある通り。紀伊水道~大阪~琵琶湖~福井、そして日本海沿岸を北上すると言うコースは北アルプスにとっては最低最悪のコースです。
それは台風の風は東側と南側が強いと言う原則と合わせて、大阪~琵琶湖~福井と言うのは台風の渦を崩すような高い山がないからです。もし本当にこのコースをたどったらこのへんは70mくらいの風が吹いて、小屋本体も甚大な被害が出ていたはずです。
でも私はこんなコースになるわけがない、と確信したから気象庁の予報に喧嘩をふっかけたわけです。

結果としては台風は紀伊半島の南岸ぎりぎりを私の予想通りに通過していきました。ここまでは私の予想の圧勝です。

ところが、志摩半島を過ぎたところで直角に、まるで意思を持っているかのように曲がって三河地方に上陸しました。これには参りました。一気に逆転された気分です。

でもその後は北アルプス地域は台風の北側あるいは西側に入ったために台風が長野県に侵入した頃にはすっかり雨風ともに静かになりました。

山にも長野県のリンゴにも大きな被害がなかった。これで私的には1点差勝ちの辛勝って感じなんですが、「上陸しない」って大見栄を切った以上はやっぱり引き分けかな?って感じなわけです。

一方、関東地方は直撃こそしなかったものの、進路の東側あるいは南側に入ったためにかなり影響が大きかったようで、そのへんの感じ方に温度差があるのかもしれません。


「トイレが倒れた、ざまあみろ!」と嘲笑する人もいますが、あんなのは被害の「ひ」の字にもあたらない。翌日には「せーのっ」て20秒で立てて、連休には普通に使用いただいていました。

と、長々と釈明させていただきました。携帯電話での作成なので誤字脱字があればご容赦ください。