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正直言って乱文ですが……

配偶者控除はどうあるべきか

2017-01-04 21:58:52 | Weblog

一ヶ月以上前の朝日新聞の社説の内容について、何となくモヤモヤしたままなので、気持ちを整理するために書いておく。記事は以下のURLにバックナンバーとしてWebでも公開されているが、http://www.asahi.com/articles/DA3S12689965.html?ref=editorial_backnumber
過去4ヶ月分までしか公開されていないので、消される前に全文を以下に残しておく。↓

(社説)配偶者控除 働く「壁」を残す罪深さ

2016年12月4日05時00分

税制上の働く「壁」をなくすのが改革の目的だったはずなのに、壁を遠ざけつつ、残す。

 新たな壁の手前にはすでに社会保険制度による壁があり、税制関連の壁を遠ざけた効果がどれほどあるのか疑わしい。今後、壁をなくす作業が一層難しくなることだけは確かだ。

 政府・与党が固めた所得税配偶者控除の見直し案である。

 いまの仕組みでは、配偶者の年収が103万円以下なら、世帯主は年収から38万円を引いて所得税額を計算でき、負担が軽くなる。配偶者の年収が103万円を超えると、差し引ける金額が段階的に減っていく。

 103万円を超えると、世帯主への家族手当がなくなる企業も目立つ。だから配偶者は年収を抑えようと就業時間を調整する。この「103万円の壁」をなくし、思う存分働けるように改める。それが出発点だった。

 配偶者控除を廃止し、年収に左右されない「夫婦控除」の導入が当初、検討された。しかし終着点は、「103万円」を「150万円」に引き上げる配偶者控除の延命・拡大である。

 パートで働く配偶者が、より長い時間働き、収入を増やしやすくなる効果を政府・与党は強調するだろう。しかし壁が残る限り、パートから正社員に転じて本格的に働きたいと考えているような人にとって、妨げになり続ける。

 そもそも、社会保険の「130万円の壁」がすでにある。配偶者の年収がこれを境に増えると、世帯主の扶養家族からはずれ、自ら厚生年金保険料などを負担することになる。

 今年10月には、厚生年金に入る人を増やそうと、一部の人を対象に「106万円」に引き下げた。いまの国会には、各社の労使で合意すれば中小企業でも106万円にできるようにする法案が出ている。社会保障分野では境界線を下げる方向なのに、配偶者控除では逆行し、縦割り・ちぐはぐさが際立つ。

 今回の配偶者控除の見直しでは、約300万の世帯で減税になる。その財源を確保するため、世帯主の年収が1120万円を超えると控除できる金額を減らし始め、1220万円でゼロにする案が有力だ。増税になるのは約100万の世帯だ。

 高所得層の負担を増やし、中・低所得層の負担を軽くする「再分配」は所得税改革で欠かせない視点だ。だが、目標はあくまで、好きなだけ働けるようにすることだったはずだ。

 安倍政権が言う「だれもが活躍できる社会」は、「パートがもう少し働ける社会」なのか。

(記事はここまで)

 

夫婦控除の話をしているので、おそらく筆者が言いたいのは、パートや専業主婦ばかり優遇して、正社員やフルタイム労働者には何の恩恵もない扶養控除制度のせいで、本格的に働いている、または働く意志のある人が損をしている、その結果、パートで甘んじる人が増え、それが女性の社会進出を妨げているということなのかなと思うんだが、

よくわからないのは、筆者が言う

>パートで働く配偶者が、より長い時間働き、収入を増やしやすくなる効果を政府・与党は強調するだろう。しかし壁が残る限り、パートから正社員に転じて本格的に働きたいと考えているような人にとって、妨げになり続ける。

>だが、目標はあくまで、好きなだけ働けるようにすることだったはずだ。

のくだり。この人の言い方だと、配偶者控除があるがために正社員になってバリバリ働きたい人が働けない状況になっていると言わんばかりなんだが、本来なら社員としてバリバリ働けるようなスペックの人たちが、税負担を理由に社員昇格を拒んでいて、そういう人はたくさんいるということなのか?
 
でも、社員になれば普通はフルタイム勤務で103万なんかすぐに超えるので、扶養控除内で働くよりも年収的には得になるはず。本人に正社員になる気持ちがあり、雇用主がそれを認めるならば、扶養控除云々なんて関係なくない?
 
仕事はしっかりやりたくて実力もあるのに社員になりたくないっていう人がいるとすれば、それは扶養控除の問題ではなく、子供がまだ小さいからとか、親の介護があるからとか、長時間働けない理由がそれなりにあるからだと思うんだが、何でみんながみんな社員になりたいしなれる環境で、長時間働きたがっているという前提になっているのだろう。個人的にはそんな人はそんなには多くないと思っているんだけど??
 
扶養控除があるために、労働時間を抑える人は多いが、そんな人たちが扶養控除を廃止され、税負担が増えたらどうなるか。それで一念発起してパートの主婦たちが、正社員を目指して奮起し、どんどん働いてくれるかっていうと、現実的にはそれが厳しい人も多いはず。
 
出産育児のために退職せざるを得なかったような人がそう簡単に正社員で再就職はできないだろうし、パートでしか仕事がないとなれば、世帯収入が減るのを防止するために労働時間を増やすしか無くなるだけだろうと思う。
 
パートが税金払うために安い給料でたくさん働いてくれるという意味では、安価な労働力と税金が確保され、国にはメリットはあれど、正社員は増えず、税や保険の負担で貧乏な非正規の女性が増えるだけで、女性の社会進出という点ではマイナス。
 
そもそも、育児に介護、保育所不足で預け先のない労働時間を早々増やせない事情の人たちは増税分、家計にもマイナスで2人目3人目なんて産めやしない。
 
今回、扶養控除廃止が見送られ、拡大されたのもそういうことが懸念されたからではないかと思うのだが。。
 

>今回の配偶者控除の見直しでは、約300万の世帯で減税になる。

それは悪いことなのか?

>安倍政権が言う「だれもが活躍できる社会」は、「パートがもう少し働ける社会」なのか。

安倍政権の政策の趣旨はともかく、今回の見送り・拡充案の背景は、現状だと扶養控除廃止に伴う子育て世代の負担増による世論の反発、パートに頼らざるを得ない産業の負担増などが懸念されたのではないかと推測。

扶養控除の問題は、以前のブログにも書いたが、「主婦」「非正規」カテゴリに入った途端、扶養控除を理由に賃金が適正価格からガクンと下がることだ。

人手不足で今は時給アップの傾向はあるものの、扶養控除廃止に伴う負担増を補えるほど稼げるかっていうと怪しい。パートの主婦は安価な人材として雇われる対価として、税や保険の負担から解放されるわけで、それがなくなったら、働けど働けど負担増で子供と向き合う時間は減る、生活は苦しい。まぁ、例えは悪いかもしれないが、共働きじゃないと苦しい世帯だと、シングルマザーみたいな生活になりそう。

私なんかは中途半端に時給高めの非正規のワーママなので、扶養控除内にしようとすれば働く時間を短くしないといけないし、扶養を超えて損しないためにはそこそこの時間働かないといけないので悩ましい。短い時間で働いてもいいけど、その労働条件だと仕事は限られているし。

時給を下げてもらえば扶養控除内にはなるけど、安い時給で100万程度の年収にしようとすれば、ある程度の時間は働かないといけない。

正直、専門職で責任もそこそこ重くて労働時間もそれなりなのに100万しか稼げないのは辛い。だったら、もっと責任の軽い時給に合ったスキルも問われない仕事に就いた方が割に合う。

でも、それは女性の社会進出という視点から見るとマイナスではないかと思う。

本音を言えば、150万どころではなく、200万くらいに扶養控除を拡充してもらうか、同一賃金の原則に則って、時短勤務の正社員並みの給与体系にしてもらうかのどちらかにして欲しいと思う。

扶養から外れても一応プラスの年収ではあるけど、その額が共働きの正社員の家庭に比べると低いので、だったらもっと働く時間を減らして扶養内で働きたいと思ってしまう。。。

子供が小さいのでもう少し一緒にいる時間が欲しいし、ワークライフバランスまるで無視の状態でずっと働いてきたので、短時間でそこそこの収入が得られるよう、もっと効率良く働きたいのだが、贅沢な望みかね?

ただでさえ、時短でも最大の成果を出すためにフルタイムで働いていた独身時代よりも集中して仕事しているのだから、労働時間だけで評価せず、やった仕事分の報酬が欲しい。正社員でフルタイムで働く人だけが、活躍推進されるのにふさわしいとは思いたくないのだが。。

扶養控除廃止が発足した当時っていうのは元々、夫婦で性別による役割分担することが理想とされていた時代に、内助の功への報酬のようなシステムとして機能していたのが、女性の社会進出に伴ってこれが時代に合わないから変えろっていうところから廃止論が勃発したんだと思うけど、それがまた時代に合わなくきているんだと思う。

つまり、廃止論を訴える人は、こんな旧態依然した制度は廃止し、新しい税制度の元にもっともっと女性を活躍させるべきと、新時代への画期的な提案をしていると思っているのだろうが、もうこの長引く不況の、少子化の、長時間労働撤廃への論調が強くなっている世の中から見ると逆にすごく古臭い主張に見えてしまうのだと思う。

古臭いというよりは、現実的に損する人が多いからやめてほしいと思っている人が多いというべきか。廃止後、しばらくは苦しいし混乱するけど、きっと良くなるから頑張ってーは通用しない。その頃には出産適齢期も大事な育児期間も、労働者としての需要が高い時期も過ぎている。。

 

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