瀧澤美奈子の言の葉・パレット

政を為すに徳を以てす。たとえば北辰の其所に居りて、衆星の之に共(むか)うがごときなり。

「どこでも窓」

2015年10月18日 | 新聞連載「想像から切り開く科学技術の世界
 今月の時事通信社の子ども向けコラム「想像から切り開く科学技術の世界」が先日配信されました。今月とりあげたテーマは「どこでも窓」。まずは4K、そして将来は8Kの高精細な大画面映像をリアルタイムで遠くに送る技術です。まるですぐそこに別の世界が広がっているように感じられたら面白いと研究者が期待をこめて「どこでも窓」と呼んでいる技術です。遠隔医療への応用を念頭に実験を行っている慶応義塾大学の当麻哲哉先生にご登場いただきました。

 インターネットを使って、世界の裏側にいる人ともほぼリアルタイムにコミュニケーションができるようになりました。数年前、スカイプで外国にいる人と相手の表情の変化を見ながら初めて会話したときのドキドキは今でも忘れられません。それをもっと高画質、大画面で実現できたとき、私たちが感じるのはまた別の感覚なのでしょうか。

 灼熱の砂漠に照りつける日の光にクラクラし高と思ったら突然舞い上がった砂嵐から思わず顔をそむけたり、真っ暗闇の深海の底をチョウチンアンコウのほのかな光のあとについて探検したり、樹齢数千年の巨木を見上げてため息をついたり。旅行中の友人とつないで、一緒に旅をするのも楽しそう。「あ、もっと、右右!そう、そこを倍率を上げてもっと注意深く観察してみて」、「まるで苔の森のなかに住む小人になった気分!」なんていう会話が生まれるかもしれませんね。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。