『我が偽りの名の下へ集え、星々』紹介ブログ

カクヨム掲載中、ファミ通文庫より発売予定のライトノベル『我が偽り名の下へ集え、星々』の紹介ブログです。

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リヴァプール級軽巡洋艦

2017-04-30 | 設定:宇宙船、メカニック
リヴァプール級軽巡洋艦はヒルデガルド女帝による軍制改革期に就役した汎銀河帝国宇宙海軍の軍艦である。当時はまだウーラント軍によるエイペックス作戦の記憶が生々しく残り、また残存部隊が多数帝国領内に潜んでいた。帝国軍は早急に艦隊を再編成するため、すぐに数を揃えることが出来るシンプルな構造で、かつ充分な火力を持つ艦艇を要求した。その結果、採用されたのがL型巡洋艦。後のリヴァプール級軽巡洋艦である。
リヴァプール級軽巡は全長110メートルだが、くさび形をした艦本体は90メートルであり、両舷側に固定装備された14v型対艦/対物レーザー砲が20メートルも前方に突き出しているという特徴的な形状をしている。艦の前半分はほぼ射撃管制システムと艦本体に比べて大きすぎる主砲の熱交換システムで占められ、ブリッヂや戦闘指揮所、乗員用区画は艦後部にコンパクトにまとめられている。両舷側計二門の主砲以外の武装はないが、艦中央部から上下に突き出した多目的パイロンにレールガンやミサイルランチャー、対空レーザー砲などを追加装備できる。多目的パイロンには小型機、宙雷艇を繋留できるほか、狭い居住区空間を補う為、生活ブロックを増設した例も有る。
大きな特徴として主砲、エンジン、居住ブロックなど、各部がモジュール化されている事が挙げられる。出来るだけ早く艦数を揃えるため、各モジュールを別の工場で生産、その後ドックで組み立てという手順を取ったのである。またダメージを受けても、そのモジュールだけを交換してすぐに戦線に復帰する事が出来た。
しかし余りに思い切った設計のため装甲はブリッジ、居住ブロック周辺にしか施されておらず、またその居住ブロックも非常に狭い為、乗員には不評であった。二門の主砲は固定装備されているので、照準を付けるには、艦の姿勢を調整しなければならないのに、艦の重心が前方に偏っているため操艦性は劣悪だった。
しかしながらリヴァプール級軽巡洋艦は就役と同時に華々しい戦果を上げた。帝国領内で活動していたウーラント軍艦隊は、主に小惑星やデブリの密集地帯に潜んでいたが、リヴァプール級軽巡は小型故に狭い空間にも入り込んでいき、このクラスにしてはかなりの破壊力を持つ主砲の一撃で次々と敵艦を撃破したのだ。申し訳程度の装甲しか持たないため、被害も相次いだが、本来主力と見なされていたミネソタ級巡洋艦に設計の不備が指摘され、よりリヴァプール級軽巡への依存度が増した。
各部がモジュール化されている為、改装も容易で、ウーラント軍掃討戦終了後は、主砲の片方もしくは全てをレールガンやミサイルランチャー、あるいは小口径で可動式のレーザー砲へ換装したり、居住ブロックを増設するなど、無数のバリエーションが産まれた。
しかしながらさすがに100年以上も同じ基本設計のまま使い続ける事には無理があり、再びウーラント軍との関係が悪化したルートヴィッヒ帝の時代には、完全な新設計のS級巡洋艦、リヴァプール級をベースに大幅な改良を施した改F型巡洋艦の建造が上申されるが、財政難を理由に却下される。その後、ヘルムート帝の時代にはリヴァプール級軽巡の生産は完全に終了する。
建造数は帝国宇宙海軍の記録上1760隻とされているが、この数字にはイスカンダル作戦の際、完成しながらキャンセルされた約100隻と未組立のモジュールが含まれていない。さらにモジュール化されているのをよい事に、廃棄解体されたリヴァプール級軽巡より使えるモジュールを非合法に回収。複数の艦から回収したモジュールを組み合わせて一隻のリヴァプール級軽巡をレストアした例も少なくない。このように非合法に建造されたリヴァプール級軽巡はウーラント軍など非帝国勢力などに流れているが、それらも含めるなら、最終的には2000隻以上が建造されたと推測される。
シュトラウス朝を代表する軍艦だが、決して傑作艦、名艦ではない。乗艦経験のある将兵は懐かしさを覚える一方で「二度と乗りたくない」と口を揃えて証言している。
余りにもリヴァプール級のみが有名になってしまった為、この頃の帝国宇宙海軍艦艇はどれも皆「軽装甲大火力」といった火力偏重型に思われがちだが、これはあくまでこの艦種のみの特徴で、同時に就役したバルバロッサ級戦艦やミネソタ級巡洋艦の後継艦種ヒュウガ級重巡洋艦はバランスの取れた性能となっている。
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ブロッケンシステム

2017-04-29 | 設定:SF、科学
統合通信索敵妨害システム。「ブロッケン」という特定の装置、技術があるわけでは無く、(作中で)通信や各種レーダーによる索敵を妨害しているシステムを総称して「ブロッケンシステム」と呼んでいる。天体上の基地や要塞に設置される巨大なものや、艦艇積載用のもの、さらには戦闘機などに搭載される小型のものなど、種類は数多くあり、大型のものほど単純に言うと高性能である。
妨害手段は多岐にわたっており、ナノマシンによる煙幕や、AIを利用して通信やレーダーの波長を先読みして妨害電波の波長も切り替えるなどの手段がある。また21世紀末に重力波の干渉が、精密な電子機器、特にコンピュータの性能を劇的に低下させる事が判明しており、大型のブロッケンシステムには、これが中核となっている。ただしこの重力波干渉は「ブロッケンシステム」のそのものの制御システムにも影響する上、いくつかの条件が重なると人間をはじめ生物の脳神経にも致命的なダメージを与える事が分かっており、運用の際には慎重さを要求される。また必要に応じて妨害手段や作用範囲を切り替えることが可能である。
「ブロッケンシステム」という名称は三国時代末から用いられており、現在(3020年)では、なぜそう呼ばれるようになったのか、記録が散逸していてはっきりしない。一説によると開発当初は「ブロッケン現象」のように通信電波を拡散させたり、レーダーに虚像を映し出すのが目的だったとも言われている。
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練習艦

2017-04-28 | 設定:宇宙船、メカニック
帝国学園の艦隊戦実習に使用されているのはK型巡視艇、警備艇を改装した「K-t型練習艦」と呼ばれるものである。
マクシミリアン帝は地球人類文化圏の統一を図る「イスカンダル計画」を立案。それに先駆けて「リヴァプール級軽巡洋艦」の大増産を計画した。当時、リヴァプール軽巡洋艦は常時300隻が稼働体制にあったが、それを倍以上に当たる800隻体制にしようという計画である。リヴァプール級は各部がモジュール化されており、増産が容易だった為である。他の作戦準備に先行して大増産が始まったリヴァプール級であったが、「イスカンダル作戦」はマクシミリアン帝の崩御と共に中止。その時点でリヴァプール級は100隻以上が完成。さらに各モジュールも生産が終了。組み立てを待つばかりになっていた。帝国はこれを購入。巡視艇、警備艇へと改装したのがK型である。
リヴァプール級は軽装甲大火力、そして劣悪な居住性に操艦性と、芳しくない評判の艦だったが、それはあくまで駆逐艦程度の艦本体に大型艦用の主砲を無理矢理乗せた為であり、ブリッヂや戦闘指揮所(CIC)、主機などはコンパクトに使いやすく設計されており評価は高かった。主砲は他の艦艇や軌道上要塞などへ転用され、ブリッヂ、主機などを流用。居住用施設などを新設したK型巡視艇、警備艇は大変高い評価を得た。買い上げたリヴァプール級のモジュールを、帝国側が安価に提供した事もありK型巡視艇、警備艇は貴族領、自治領の自衛戦力として広く普及した。
リヴァプール級モジュールの過剰生産分を全て放出した後も、K型を望む声は大きく、結局必要なモジュールだけを増産する事になった。
使いやすく価格も手ごろである事から、K型を練習用として改装したのがK-t型練習艦である。
リヴァプール級軽巡洋艦そのものの製造が終了した後、五〇年以上経っても今だK型及びK-t型に必要な各モジュールの生産は続けられている。
もともと改装が容易なように設計されており、必要に応じてその場で改造される事が多いので、スペックは艦ごとにまちまちであるが、概ねK型は全長は50メートルから100メートル。乗員は十人から最大五〇人程度。K-t型練習艦は全長80メートル、搭乗員は二〇人程度が一般的である。
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デメテル宮事変

2017-04-27 | 設定:社会
当時、ベンディット公爵であったグレゴール・ベンディットが、皇帝ヘルムートに退位を迫った事件。
「意図的に戦乱を起こして社会を活性化させる」というアイディアを却下されたグレゴールは、経済政策の失敗やそれに伴う軍備削減でヘルムート帝に反感を持っていた貴族、軍部を味方に付けることに成功。
有力貴族の後ろ盾を得て、密かに軍を動かし、ヘルムート帝が静養していた離宮「デメテル宮」を包囲した。急を聞き駆けつけたヘルムート帝を支持する部隊と睨み合いが続いたが、最終的にヘルムート帝がグレゴールへの譲位要求を受け入れる事となった。
ヘルムート帝は「帝国軍同士が争うと帝国全土が戦火に塗れるのは必至であり、それを回避するため、グレゴールの理不尽な要求を呑んだ」と、シュトラウス朝支持派は主張している。しかし一方では「ヘルムート帝は自らの政策は帝国臣民から好意的に受け入れられていると信じて疑っておらず、グレゴールが多くの資料と専門家を伴い、根気強く説明したところ、ようやく自らの失政に気付き、その責任を取り退位を決断した」という説もある。
どちらが真実かでヘルムート帝の評価は大きく変わるが、自身は退位後、この問題については黙して語らぬまま没した。同様に現皇帝グレゴールもこの件についてはコメントしていない。
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五大公爵家

2017-04-26 | 設定:社会
公爵位は汎銀河帝国爵位のうち、皇帝とその関係者を除くなかで最高のもの。貴族制導入時より五家門にのみ与えれている。
3020年現在、公爵位にあるのは以下の五家門である。

「ローウェル家」:五大公爵家筆頭。初代フリーマンはクラウス帝の盟友であり、帝国の番人としてこの地位を受け入れた。

「ミナモト家」:五大公爵家次席。三国時代は軍人の家系だったが、その後は多方面で活躍。ローウェル家同様、帝国の番人を自負する。

「バイロン家」:初代皇帝チェーザレ一世の末裔。しかし法的には直接の関係は無く、分家、傍流が多数存在するので常に内部抗争が絶えない。

「シュライデン家」:選帝侯戦争の時は、チェーザレ八世やシュトラウス家と激しく皇帝の座を争った。ヴァルデマール帝の即位に際しては、何らかの取引があったとされている。

「シュトラウス家」:他家と同様、貴族制発足時から公爵位にあったが、ヴァルデマールが即位後はベンディット家が昇格。その後、ヘルムート帝の退位、グレゴールの即位後、再びベンディット家と入れかわる形で復活。しかし現在のシュトラウス公爵家はヴァルデマール帝の血を直接引いておらず、求心力が低下している。
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