『我が偽りの名の下へ集え、星々』紹介ブログ

カクヨム掲載中、ファミ通文庫より発売予定のライトノベル『我が偽り名の下へ集え、星々』の紹介ブログです。

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スペリオル計画とスペリオルウィルス

2017-05-25 | 設定:SF、科学
(作中)世界で科学技術の進歩を大きく阻害した要因として三つの「ウィルス」が挙げられる。一つがコンピュータウィルスの「電死病ウィルス」。もう一つが重力波兵器で高等生物が死滅状態になった地球で突然変異したいわゆる「暴走ウィルス」。そして最後の一つがスペリオル計画で生じた「スペリオルウィルス」である。
三〇二〇年現在では詳細な資料が破棄されているので、正確な年代はわからないが、三国時代に遺伝子操作で超人類を生み出す「スペリオル計画」が試みられた。これはいつまでも戦争を終わらせる事が出来ない人類に幻滅した一部の科学者が立案したもので、意外な事に連邦、連合、同盟の三大勢力も密かに支援していたとも言われる。
心身共に現生人類よりも優れた存在を生み出し、社会を導いて貰うというのがスペリオル計画の骨子であった。
とある惑星を情報封鎖した上でこの計画は進められ、予定通り現生人類を越えた超人類スペリオルヒューマンを生み出す事に成功した。スペリオルヒューマンは高い知性とそれに伴う倫理観も持ち合わせており、力尽くで現生人類を支配する事は無意味と分かっていた。現生人類と力を合わせて社会を導いていこうとしていたスペリオルヒューマンたちだったが、病原体にも強い耐性を持つはずの彼らが次々と病に倒れていったのである。スペリオルヒューマンに感染した病原体は、それに応じて変異、進化。より強い感染力と毒性を持つに至ったのである。これらを一括してスペリオルウィルスと呼ぶようになった。これはスペリオルヒューマンはもとより一般の人間に対しても大きな脅威となり、現地で計画を進めていた科学者、技術者たちも犠牲となった。
高い知能と倫理観を持ったスペリオルヒューマンたちは、自分たちが存在する限り、スペリオルウィルスは次々と生み出され、結果的に現生人類が滅びると判断。計画が進められていた惑星への現生人類の立ち入りを禁止して、スペリオルウィルスと運命を共にする道を選択した。
スペリオルウィルスが外部に持ち出されると極めて危険なので、計画が進められた惑星の位置は厳重に秘匿されている。一説に寄ればスペリオルヒューマンたちが画期的なシステムを考案して、現生人類の力では接近できないようにしたとも、あるいは恒星へ落下するように軌道を外したとも言われている。
この出来事は「遺伝子操作で進化の速度を超越した存在を生み出そうとすると、想定外のカタストロフィを招く」と認識され、結果的に人為的な遺伝子操作が禁止されたばかりか、危険性のない研究、開発にも影響。遺伝子工学の発達も大きく停滞した。
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電死病ウィルス

2017-05-08 | 設定:SF、科学
地球への重力波兵器攻撃の直後から蔓延した自己進化型コンピュータウィルス。地球との連絡が絶たれたのとほぼ同時に被害が確認されたので、当初は同一犯によるものと推測されたが、現在(3020年)では無関係であろうと推測されている。
自らの一部を分割して様々な電子機器に潜ませ、あるタイミングでクラウドを介してコンピュータウィルスとして機能するようになっている。あるタイミングというは、具体的には不明だが、地球への重力波兵器攻撃による影響が、そのトリガーとなったと推測されている。
何者が何の目的で開発して、潜ませたのかは不明。一部では自然発生説も唱えられているが、解析に寄れば明らかに人為的なもので、20世紀末か遅くとも21世紀初頭には存在していた。実際にコンピュータウィルスとして活動するまで一世紀近く潜伏していたわけだが、その間、具体的な被害をもたらす事無く、常に最新のコンピュータ機器に対応するべく自己進化を続けていたらしい。
この電死病ウィルスによりコンピュータ機器の発達は数世紀以上も停滞した。
3020年現在のコンピュータ機器でも、うかつに電死病ウィルスに感染すれば、動作不良を起こす可能性がある。その為、旧地球時代の電子機器へ不用意にアクセスする事は危険であり、資格の無い人間がそれを行う事は固く禁じられている。
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基本戦術 その2

2017-05-05 | 設定:SF、科学
レーザーは直進するだけなので、バリケード越しの攻防はミサイルが主力となる。しかし迎撃にはレーザーが使用できるので、相対的に速度が圧倒的に遅いミサイルは撃墜されやすい。ミサイルによる飽和攻撃を狙っても、防衛側にカシミールエンジンからエネルギーが供給されるレーザー砲があれば、レーザー発振管が持つ限り迎撃を続ける事が可能で余り効果的とは言えない。また防衛戦であれば防御側が物資補給の面でも有利である。しかし防御側としてもどこに重要な拠点があるのか悟られるわけにはいかず、またバリケードとの距離如何では死角が生じる。攻撃側としては防衛側をミサイル攻撃で縛り付けて、その間に高性能のブロッケンシステムを搭載した電子戦専用艦の支援を受けつつ有人/無人偵察機で索敵を行い、必要とあらば駆逐艦、巡洋艦などからなる小編成の艦隊で威力偵察を行う。
このように攻撃側はバリケードの向こう側にいる敵の配置と編成を確認しつつ、できる限り同じ場所へ縛り付けながら少しずつ接近。頃合いを見て一気呵成にバリケードを迂回して反対側に回り込み攻勢を掛ける事になる。この場合の主力は火力、防御力ともに秀でた戦艦が中心になる。防御側は攻撃側艦隊が回り込んでくるのを待って迎え撃つ方法もあるが、場合によっては先手を打って自らバリケードの外へ出て攻勢を掛ける事もある。いずれにせよバリケードから移動するのかしないのかは、勝敗を決する大きな分かれ目となる。
その後は火力戦になるが、攻防双方が攻勢に出るタイミングによっては、敵味方が入り乱れた乱戦となる。これはバリケードとしている岩塊、デブリ、スクラップなどが大きすぎたり、あるいは艦隊の移動速度が早すぎた場合に起こりえるが、特に防衛側に充分な火力を持った艦艇が少ない場合、意図的に乱戦の状態に持って行く事が有る。
敵味方の艦艇が近距離で入り乱れる状態だと、直進性と貫通性の高い高出力レーザーや、大型のレールガンは誤射の恐れが生じるので迂闊に使えなくなる。またミサイルについても爆発力の高いものは使いにくい。このような乱戦となった場合、戦艦よりも小型の軽巡洋艦や駆逐艦が主力となるが、さらに宙雷艇や空母搭載の戦闘機、攻撃機も投入される。
旧地球時代末期には水上艦艇の主力だった空母とその艦載機だが、宇宙空間となると艦艇と同じコンディションのうえ、搭載できるエンジンや推進剤に限界があるので、このような限定された状況下でないと投入されない。空母は防御力に難があるため、攻撃側が戦艦などと共に随伴、突入させる事は難しく、主に防御側が予め待機させておく事がほとんどである。
また推進力を失った艦艇が、重要拠点周辺で動けなくなったまま抵抗を続ける場合、強襲艇を使い、専門の部隊を突入させる「乗り込み制圧(ボーディング)」が行われる。重要拠点周辺で艦艇を撃破すると、大量のデブリが飛散して被害が及ぶからである。
なお三国時代には、この他にレーザー砲艦やレーザー攻撃を防御する為だけのレーザー防盾艦が存在した。
レーザー砲艦は主力艦隊とは離れた位置から攻撃を仕掛け、敵艦隊の目標を分散、混乱させる事が出来るが銀河共同体、汎銀河帝国時代には、大規模な艦隊戦が無くなった事もあり、一旦姿を消した。皇帝グレゴールはこれを復活させ、機動的なレーザー砲艦の活用で、わずか三年半でウーラント軍を壊滅に追い込んだ。

※この項目は本作品『我が偽りの名の下へ集え、星々』の設定(カシミールエンジン、ブロッケンシステムなどの存在)に準拠したものです。現実のもの、及び他の作品とは無関係ですのでご注意ください。
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基本戦術 その1

2017-05-04 | 設定:SF、科学
(本作品)世界に於ける宇宙艦隊戦の基本戦術として、天体もしくはリープ閘門周辺に立てこもる防衛側に対して、進攻する部隊という視点から説明する。
一般的に何も無い開けた宇宙空間での艦隊戦というのは、偶発的な出来事でも無い限りあり得ない。多くの場合、天体もしくはリープ閘門とその周辺に存在する施設の確保、撃破が目的となるからである。
リープストリームから通常空間へ戻る場合、ディストーションエクステンダー同士の干渉及び未知の要因で艦隊を構成する艦の相対位置は数キロから数百キロもずれる。密集隊形で一斉にリープストリームから降下すると衝突する恐れがあるため、予め十数キロの余裕を持って通常空間に戻る。その為、通常空間へ戻った後、艦隊陣形を再形成する時間が必要になる。但しリープ閘門から通常空間へ戻った場合、艦隊陣形はそのまま維持されるが、実戦でそのような作戦行動を取る事はまれである。
また多くの場合、防衛側は拠点となる天体、宇宙施設周辺に小惑星などを破砕した岩塊、スクラップやデブリなどを配置して、これをバリケードとして利用する。これは防衛側にとっても艦艇航行や索敵などの障害になるので、配置する場所や密度が重要になる。経済的、技術的余裕が有る場合、推進器を持ったバリケード専用の宇宙機を建造、配置する事もある。
まず攻撃側はこのバリケードを突破する事が目的となる。対物レーザー、レールガン、ミサイルなどで破壊可能と判断すればそれらの兵器で攻撃する事になる。ただしその前に敵の位置を把握して的確な場所を突破しなければならない。バリケードが障害物になり、またブロッケンシステムによる妨害もあるので、遠距離からの電子索敵のみでは完全な成果を上げる事は難しく、無人の探査ドローン、無人偵察機、有人偵察機、駆逐艦及び軽巡洋艦などの小型艦艇の順番で偵察となる。探査ドローンは小型だが推進剤に限りが有り、ブロッケンシステムにより母艦とのデータリンクが妨害される可能性が高い。無人偵察機は航続距離が延びるが、ほぼ同じ問題を抱える。結局、最終的には有人偵察機と護衛の戦闘機。もしくは相応の防御力と攻撃力、そして索敵能力を持った小型艦艇が投入されるのが一般的で有る。
防衛側は重要なポイントを悟られぬよう、どのようにして偵察、索敵を妨害するかが主眼になる。
攻撃側がバリケードの破壊に成功してもその後に大量の破片が残るので、攻撃場所は的確な選択が求められる。一方、防御側は無意味な場所を破壊させて、その隙に反撃を行う。あるいは距離が比較的近ければ、バリケードを破壊された直後、破片を盾にして攻撃側に急接近しつつ反撃する事が想定される。
バリケードとなっている岩塊やデブリが充分に大きく装備兵器で破壊できないようならば、それを迂回して攻撃する事になる
(以下、次項)

この項目は本作品『我が偽りの名の下へ集え、星々』の設定(カシミールエンジン、ブロッケンシステムなどの存在)に準拠したものです。現実のもの、及び他の作品とは無関係ですのでご注意ください。
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ブロッケンシステム

2017-04-29 | 設定:SF、科学
統合通信索敵妨害システム。「ブロッケン」という特定の装置、技術があるわけでは無く、(作中で)通信や各種レーダーによる索敵を妨害しているシステムを総称して「ブロッケンシステム」と呼んでいる。天体上の基地や要塞に設置される巨大なものや、艦艇積載用のもの、さらには戦闘機などに搭載される小型のものなど、種類は数多くあり、大型のものほど単純に言うと高性能である。
妨害手段は多岐にわたっており、ナノマシンによる煙幕や、AIを利用して通信やレーダーの波長を先読みして妨害電波の波長も切り替えるなどの手段がある。また21世紀末に重力波の干渉が、精密な電子機器、特にコンピュータの性能を劇的に低下させる事が判明しており、大型のブロッケンシステムには、これが中核となっている。ただしこの重力波干渉は「ブロッケンシステム」のそのものの制御システムにも影響する上、いくつかの条件が重なると人間をはじめ生物の脳神経にも致命的なダメージを与える事が分かっており、運用の際には慎重さを要求される。また必要に応じて妨害手段や作用範囲を切り替えることが可能である。
「ブロッケンシステム」という名称は三国時代末から用いられており、現在(3020年)では、なぜそう呼ばれるようになったのか、記録が散逸していてはっきりしない。一説によると開発当初は「ブロッケン現象」のように通信電波を拡散させたり、レーダーに虚像を映し出すのが目的だったとも言われている。
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