蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

オミズ ショート・ストーリー

2009-12-26 | 人々の風景
今朝、ホームの椅子に座って電車を待っていた。
私の隣の椅子に座っていた、ミニスカートの大柄な女の子が、携帯で電話している。
「同伴出勤」、「指名」、「働いて半年」、そいう単語が、ところどころ聞こえてくる。
どうやらキャバクラに、お勤めのようだ。


○○さんから私に、指名があったんやけど
(仕事仲間の)△△が、
「めちゃめちゃHして、ひっぱってきてんやろ」って言うん、やん。
えー、なにコイツ、なに言ってん、って

そんで、ロッカーで、
キレてもぅて、わーって、文句言ったってん。

そしたら、ビン投げてきてんやん、その子が。
なによ、それ、ほんまのことやろ、
とかなんとか、むこうも、頭おかしいんやん。

年下のくせに、ナメトンか~って
そのコ、バリ細いんやん、(でも)
めっちゃドツイたれ、思ぅて


せっかく話の展開が面白くなってきたのに、彼女はホームの端っこに、移動した。
電話を聞かれたくないからだろうが、
ここまで聞いたら、ほとんど聞いてしまったようなもの。

ケンカの顛末はどうなったのかな?
映画「鬼龍院花子の生涯」の、ワンシーンを思い出した。
オミズのお姉さん同士が、取っ組み合いのケンカしてたなあ。

すぐに電車も来て、
朝の不連続・ショート・ストーリー劇場は、あっというまに終わってしまった。
で、電車に乗り込んで、途中の駅で乗り換えて、一眠りしたら、
目が開くと、いつもの、私の車内リビングルーム空間に戻っていた。
私の座席の前には、まったくの他人が、何事もない顔で、ズラリ。

ちょっと緩んだ手巻き時計のネジを、きゅっきゅっと巻き戻したような感覚だった。