Denyoのエンジン発電機。
使用中に突然エンジンが止まり中を見たら冷却水が入って無かった…という事で持ち込まれたんですが…
圧力テストの結果、ウォーターポンプから漏れがあり…
とりあえず、水漏れを修理してからじゃないとエンジンの吹き返しは判定出来ないので了解を得て先に水廻りの修理を行います。
本体の外装カバーを取り外し…
冷却水を抜くと…
茶色くなってかなり汚れております…
更に、アッパーホース、ロアホース、ファンやらラジエターも取り外し…
アッパーホースを外す時に見たくない光景が…
冷却系統で錆が発生しているようです。
これも冷却水を定期交換してないので錆が発生するんです…
エンジンに使われてる冷却水はクーラントとも言いますが、その名の通りエンジンを冷却する為のもので、寒冷地や一部メーカーを除き普通の水道水でクーラント原液を30%位の濃度に薄めて使用してるんです。
本来エンジンを冷却するだけなら水だけの方が冷却性能はいいんですが…
そこにクーラントを混ぜる理由はエンジン各部で使用されている金属部に錆を発生させない為や冬季の凍結を防ぐ為なんです。
で、このクーラントも当然、使用状態や経年変化で性能が落ちてくるので定期的な交換が必要なんです。
今ではLLC(Long Life Coolant)と言って交換サイクルが5年以上のタイプも珍しくありませんが、それでも車検毎には濃度計を使用してクーラントの濃度を調べるのが理想です。
当然ですが、冷却水が減るから…といって水だけを補充すればクーラント濃度はどんどん薄くなっていきます。
一時的には問題ありませんが錆びやすくなる事に変わりはありません。
鉄などの金属にとって1番の大敵が錆…なんです。
錆が進行すると表面から腐食が始まり、侵食され強度が落ちてやがて折れます…
今回の発電機のウォーターパイプもこんな事に…
取り外してキレイにしてよく調べてみると…
時すでに遅し…
穴が空いちゃってます。
こうなると再利用は不可能です。
急いで追加注文…
他にもサーモスタットやウォーターポンプも交換します。
お客様のご要望でこの機会に他の部分のメンテナンスもお願いします…との事だったのでオイル関係も交換です。
入庫した時点でラジエターキャップの開弁圧力が低いけどこんなもんかぁ⁉︎…と思ってたんですが。
これがもともと付いてたキャップで開弁圧力は50kPa…
(ちなみにラジエーターキャップの圧力標準単位はkgf/cm2です)
ところが届いた新品キャップは90kPa…
メーカーに問い合わせるとこのエンジンは90kPaが正規の圧力です…と
という事は…
どこかの誰かさんが『このキャップが使えるぜぇ…』ってな感じで取り付けたんでしょうか…
コレも今回の水漏れの原因の1つでしょうかね。
また難しい話になってしまいますが…
このラジエターキャップも付けばイイってもんでもないんですよ…
ラジエターキャップには必ず開弁圧力が設定されてます。
スプリングのレートが違うだけではありますが、その違いはエンジンの冷却性能を大きく左右するほどで…
通常は100kPa前後が多いんですが…
このエンジンの冷却系統は密閉加圧タイプと呼ばれるタイプで…
通常、水は100℃になると沸騰しますが、密閉された冷却水がエンジンの熱により圧力が高くなると沸点が上がり100℃を超えても沸騰しなくなります。
今回の90kPaのキャップの場合、冷却水の沸点は約120℃ぐらいまで上昇するんです。
その沸点上昇を利用して冷却効率を上げてるんですが…
その冷却系統の圧力をラジエターキャップにより調整してる訳です…
エンジンには想定された適正水温がありますのでサーモスタットやラジエターキャップ、更にはラジエターなども当然それに準じたものになります。
話が逸れますが…
過去にラジエターの開発テストの現場を見たことがありますが、シャシダイ上でエンジンやラジエター周辺に数十個の水温センサーやノイズセンサーなどが取り付けられているのを見た事があり、ラジエター1つとっても物凄いテストが繰り返されてるんだな…と実感した事があります。
話を戻して…
その圧力をコントロールしているラジエターキャップの開弁圧力が規定の90kPaではなく50kPaになると、当然圧力は上がらずリザーバ側にどんどん冷却水は流れてしまいます…
そうなると冷却効率も落ち水温が上がる…という悪循環に。
そのうえ、定期的に冷却水を交換してない…となるとやっぱり根本の原因はヒューマンエラーという事になります。
間違ったラジエターキャップを取り付けた人間しかり…
車に限らず機械はやっぱり定期的なメンテナンスが1番重要ですが、それを行うか行わないかは人間の判断ですからねぇ…
長くなりましたが…
後で追加注文したパイプ以外を組み付けてひとまず部品待ちです…
後は週明けに追加注文したウォーターパイプを取り付けて吹き返しの点検です。
使用中に突然エンジンが止まり中を見たら冷却水が入って無かった…という事で持ち込まれたんですが…
圧力テストの結果、ウォーターポンプから漏れがあり…
とりあえず、水漏れを修理してからじゃないとエンジンの吹き返しは判定出来ないので了解を得て先に水廻りの修理を行います。
本体の外装カバーを取り外し…
冷却水を抜くと…
茶色くなってかなり汚れております…
更に、アッパーホース、ロアホース、ファンやらラジエターも取り外し…
アッパーホースを外す時に見たくない光景が…
冷却系統で錆が発生しているようです。
これも冷却水を定期交換してないので錆が発生するんです…
エンジンに使われてる冷却水はクーラントとも言いますが、その名の通りエンジンを冷却する為のもので、寒冷地や一部メーカーを除き普通の水道水でクーラント原液を30%位の濃度に薄めて使用してるんです。
本来エンジンを冷却するだけなら水だけの方が冷却性能はいいんですが…
そこにクーラントを混ぜる理由はエンジン各部で使用されている金属部に錆を発生させない為や冬季の凍結を防ぐ為なんです。
で、このクーラントも当然、使用状態や経年変化で性能が落ちてくるので定期的な交換が必要なんです。
今ではLLC(Long Life Coolant)と言って交換サイクルが5年以上のタイプも珍しくありませんが、それでも車検毎には濃度計を使用してクーラントの濃度を調べるのが理想です。
当然ですが、冷却水が減るから…といって水だけを補充すればクーラント濃度はどんどん薄くなっていきます。
一時的には問題ありませんが錆びやすくなる事に変わりはありません。
鉄などの金属にとって1番の大敵が錆…なんです。
錆が進行すると表面から腐食が始まり、侵食され強度が落ちてやがて折れます…
今回の発電機のウォーターパイプもこんな事に…
取り外してキレイにしてよく調べてみると…
時すでに遅し…
穴が空いちゃってます。
こうなると再利用は不可能です。
急いで追加注文…
他にもサーモスタットやウォーターポンプも交換します。
お客様のご要望でこの機会に他の部分のメンテナンスもお願いします…との事だったのでオイル関係も交換です。
入庫した時点でラジエターキャップの開弁圧力が低いけどこんなもんかぁ⁉︎…と思ってたんですが。
これがもともと付いてたキャップで開弁圧力は50kPa…
(ちなみにラジエーターキャップの圧力標準単位はkgf/cm2です)
ところが届いた新品キャップは90kPa…
メーカーに問い合わせるとこのエンジンは90kPaが正規の圧力です…と
という事は…
どこかの誰かさんが『このキャップが使えるぜぇ…』ってな感じで取り付けたんでしょうか…
コレも今回の水漏れの原因の1つでしょうかね。
また難しい話になってしまいますが…
このラジエターキャップも付けばイイってもんでもないんですよ…
ラジエターキャップには必ず開弁圧力が設定されてます。
スプリングのレートが違うだけではありますが、その違いはエンジンの冷却性能を大きく左右するほどで…
通常は100kPa前後が多いんですが…
このエンジンの冷却系統は密閉加圧タイプと呼ばれるタイプで…
通常、水は100℃になると沸騰しますが、密閉された冷却水がエンジンの熱により圧力が高くなると沸点が上がり100℃を超えても沸騰しなくなります。
今回の90kPaのキャップの場合、冷却水の沸点は約120℃ぐらいまで上昇するんです。
その沸点上昇を利用して冷却効率を上げてるんですが…
その冷却系統の圧力をラジエターキャップにより調整してる訳です…
エンジンには想定された適正水温がありますのでサーモスタットやラジエターキャップ、更にはラジエターなども当然それに準じたものになります。
話が逸れますが…
過去にラジエターの開発テストの現場を見たことがありますが、シャシダイ上でエンジンやラジエター周辺に数十個の水温センサーやノイズセンサーなどが取り付けられているのを見た事があり、ラジエター1つとっても物凄いテストが繰り返されてるんだな…と実感した事があります。
話を戻して…
その圧力をコントロールしているラジエターキャップの開弁圧力が規定の90kPaではなく50kPaになると、当然圧力は上がらずリザーバ側にどんどん冷却水は流れてしまいます…
そうなると冷却効率も落ち水温が上がる…という悪循環に。
そのうえ、定期的に冷却水を交換してない…となるとやっぱり根本の原因はヒューマンエラーという事になります。
間違ったラジエターキャップを取り付けた人間しかり…
車に限らず機械はやっぱり定期的なメンテナンスが1番重要ですが、それを行うか行わないかは人間の判断ですからねぇ…
長くなりましたが…
後で追加注文したパイプ以外を組み付けてひとまず部品待ちです…
後は週明けに追加注文したウォーターパイプを取り付けて吹き返しの点検です。
困ってます、教えてください。知識ないので直接連絡とりたいです。どうすればいいでしょうか?お願いします