メカニック日記

仕事で自分が感じた事思った事など気まぐれに更新していきますm(_ _)m

プロボックス…オイル漏れ。

2017-07-12 18:30:34 | トヨタ


以前の記事に少し書いたオイル漏れで入庫していた28年式のNSP160プロボックス…



オイルパンを何かに当てて割れており…
更に割れた箇所にボンドを塗って隠蔽⁉︎しようとした跡まであり…
担当者さんはそんな事は知らず『新車でオイル漏れとはどういう事や〜‼︎クレームだクレーム‼︎』なんて仰ってたので、こりゃモメるぞ…なんて思ってたんですが…


まあ予想通りモメにモメて今まで手付かずだったんです…(^_^;)


結果的に車両保険のカバー範囲だった事もあり保険処理で修理する事となりました。


で、本日から作業を…

プロボックスも数種類のエンジンを採用してるんですが今回の車両は1NR-FE型で…

このエンジンはオイルパンとは言うものの、一般的にオイルパンとなる部分はクランクケースと一体型というなんとも不運な状況。

つまり、オイルパン交換=クランクケース交換…という事になります。
整備書を見る限りだと理由は分かりませんがオイルパンが分離型の1NRもあるようですが…


で、作業的にはエンジン車載状態でオイルパン交換作業もやってやれない事は無いんですが…

構造上…エンジン吊ったりドライブシャフト抜いたり、その上狭苦しいフレームに囲まれてトルクレンチも振れない中作業するのは非常にリスキーだな…と見積り段階で思っていたので…


今回はエンジンASSYを降ろして作業する事に…

オイルパン交換するのにエンジン降ろすの⁉︎なんて思う方もいるかと思います。
そっちの方が時間かかるでしょ…という意見もあるでしょう。

色んな考え方があるのは分かりますが…

修理の内容と作業性を考え、やり難い状態で四苦八苦するよりエンジンを降ろした方が確実な整備が出来ると考えたからです。



まずはエンジンを降ろしていきます。
このプロボックスも本来なら整備書ではエンジン脱着はクロスメンバーごと車両下に降ろす方法なんですが、エンジンルーム上のスペースに余裕があるので上から降ろせます。



外す物としてはボンネット、バッテリートレイ、ドライブシャフト、EXパイプの接続、クーラーコンプレッサー、シフトケーブルの接続、ラジエーターホースにヒーターホース、フューエルホース、ECU側のハーネスコネクタ数個を外せば後はマウントを切ってエンジンを吊り上げるだけ。
外す物さえ分かっていれば正味2時間かからない程でエンジンは降ります。








吊り上げて降ろします。



その後スタンドにセット。



上から降ろしてるので当然メンバーは付いたままです…




整備書通りに下から降ろすとなるとこんなに早くは降ろせませんね…

この方法ならメンバーも付いたままなのでその気になればタイヤを付けてピットから出す事も可能です…
シリンダーヘッド廻りの作業をする時なんかもこのようにエンジン降ろした方が早いかもせれませんね…


早速オイルパンを交換していきます…


ハーネス廻りの取り外し…




このハーネスの取り外しもコネクタやクリップのツメを外すのに車載状態では非常にやりにくいですが、エンジン単体ではストレスフリーです…笑

コレが大事な事でイライラしたり急いで作業する事でくだらないミスを犯しますから…
作業性の確保はメカニックの精神的な余裕に繋がり、更には品質向上にも繋がります。


ヘッドカバーを取り外しフロントケースも取り外していきます。








タイミングチェーンは取り外さなくても良さそうです…

ここからもう一度エンジンASSYを天井クレーンで吊り上げてオイルパンを取り外していきます。





ボンドががっちり効いてて外すのに苦労しました…


新品のオイルパンにバッフルプレートやオイルストレーナを付け替え…




新品のオイルパン。


ストレーナとプレートを規定トルクで取り付け。




液体ガスケットを塗り、取り付けていきます。
このガスケットの塗り方にも指示が細かくありますね…


更に取り付けボルトにアドヘシブを塗れ…と。
トヨタはアドヘシブ好きやなー( ´_ゝ`)
ウチはロックタイトで代用。
これまた規定トルクで締め付け。




フロントケースの取り付け…
オイルパン同様ボンドの塗り方や幅に細かい指定が…


27本のボルトを指定された順番&トルクで締め付け…
頭が14mmのボルトは71Nm…
12mmのボルトは21Nm…
10mmのボルトは10Nm…

これまた締め付け順序が物凄い複雑…笑




サーモスタットやウォーターポンプも交換…
新しい車ですが1度外した物を再利用ってのはなるべく避けたいので…




クランクシールも交換…



ヘッドカバーの取り付け…





ベルトテンショナーやらクランクプーリー、オルタネータも。




ハーネスも取り回し…







エンジンが組み上がった時点でその日は終了…


翌日から車載を…
その前にドライブシャフトのオイルシールも交換しておきます。




打ち込み…


反対も…



で、車載…




外した物を取り付けていきます…








バッテリーも取り付けて…



オイル、冷却水を注入したらエンジン始動…


ボンネットも付けて…


後は各部漏れや締め付けの最終確認と…
ドライブシャフトを抜いた時に漏れたCVTオイルの補充ですが…

CVTオイルの油量調整は冷間時じゃないと出来ないので…
今の季節だと朝イチしかチャンスがありません…笑

という事でCVTオイルの調整はまた翌日に行い完成です。


外したオイルパンを見てみると…
割れてます…


アルミ製部品の欠点ですね…
鉄より軽くて硬いけど粘りが無い。

鉄なら凹んで済む話がアルミだと割れちゃうんですよね…

まあアルミにするメリットも当然あるので、アルミ製のオイルパンが悪い訳ではありませんが…


轍や不整地を走る時には下廻りをぶつけないように十分に気を付けましょう…笑





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2 コメント

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アルミ部品 (ヘボ整備士)
2017-07-13 23:12:33
ども。

暑い中、お疲れ様です。

最近、商用車もアルミ部品多いんですよね。
プロボックス/サクシードを買うなら、1500の方が良いです。重い物を積んでガンガン走りますから、排気量に余裕がある=最大のトルクと出力が大きい方を選んでほしいですね。
1300はやめた方が良いと思う。

さて、キャンター4P10のエンジンオイルドレンプラグを締めすぎてバカにしちゃって、オイルパン交換がたまにある、とディーラーさんは言っていました。4P10はアルミオイルパンなんですよねえ・・。
ウチはちゃんとトルクレンチ使ってますし、マーキングもするから良いのですが、他社でオイル交換を行う際もマーキングを無視せずやってほしいものです。

あと、オイルは良い物をマメに、ですね。
近年、軽自動車にも合成油指定車が増えてきました。
合成油と一口に申しましても、種類は様々ですが、そこまでしないといけない時代になっております。

ウチもですが、メカニック日記さんのブログを見ておりますと、メンテしないで可哀想な自動車や機械が多すぎます。
マメに液物交換さえしてたら、グリースさえ給油してたら、こういう故障は防げるのに、っていう事が多々あるのに。

車検時にグリースアップもしますが、グリースガンをポンピングしましても、入っていかず、色々やりくりして入ったと思ったら、茶色の錆グリースが大量に・・。
デュトロ/ダイナ/トヨエースの300400系のフロントキングピンは怠るとすぐに入っていかなくなりやすいですね。

その日野のトラックですが、2トン系4トン系ともに、リヤデフのプロペラシャフト側のフランジのシャフト取付のボルト方、なんで圧入してあるんですかねえ。
長いシャフトでセンターベアリング付きでしたら、センターベアリング側でシャフトを切り離しできますが、標準だとセンターベアリングが付いておらず、ジョイントは前後1つずつで、フランジ圧入のシャフト取付のボルト側を抜かないとシャフトが外れないですが、なぜそういう構造にしちゃったんでしょうかねえ。いすゞや扶桑はただ単に差してあるだけなのに。
Re:アルミ部品 (mikiaxis)
2017-07-14 20:53:09
ヘボ整備士さん どうもです。

確かに最近は大型トラックでもアルミのオイルパンに変わってきてますからね…

ドレンのネジ山も潰す人間は潰しますね…笑

ウチにも潰した人間居ますけど…笑

アルミのオイルパンはトルク管理は絶対ですからね…
そんなの関係ねぇ…という人がヤラかしますね…笑

それと仰る通りでウチでも日頃のメンテ次第で防げた修理は多いです…
特に油脂関係は大事ですよね^_^;


トヨタ、日野系のプロペラシャフトですが…
センタージョイントの無いタイプでも、スライドヨークを押し込めば圧入ボルトは外さなくてもシャフトは外れるはずです…

ただ、最近の新しいタイプはまだ分かりませんが…^_^;

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