常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

半田山

2017年12月02日 | 日記


久しぶりの山行。福島県の半田山に行って来た。このほど開通した東北中央道の米沢、福島間の高速道を利用した。この開通で、福島との距離は近くなり、高速料金もかからないため随分便利になった。半田山は標高863m、仙台藩伊達氏発祥の地と知られる歴史の町、桑折町のシンボル的な山であり、銀山としても栄えた。

山中の気温1℃、薄雲から粉のような雪がひらひらと落ち、登山道や落葉の上にうっすらと積もり、日が射しても融けようとしなほど、寒い日であった。我々の山の会は、冬の間も登山を続けるが、危険を避けて、里山が中心である。冬は里山のなかで、厳しい寒さや、白雪の美しさなどのありままの自然を感じさせてくれる。手軽に冬の自然のなかに身を置く方法、それは手近な里山に触れることだ。

半田山にはキャンプ場や遊歩道などの施設があり、四季おりおり近隣の市民の自然との触れ合いの場ににもなっている。我々は北登山口から山頂を目指した。山中には相変わらず、薄い雲からチラチラと雪が落ちている。木枯らしで落とされた葉のうえを薄化粧するように雪がついている。登山口から登山道に沿って、登山道まであと〇㌔と書かれた標識がある。頂上までは1800mの表示、下山まで約2時間のコースである。



登山道は歩きやすい。雪がうっすらとあるとはいえ、滑ることもなく、落ち葉のクッションが効いている。少し勾配がきつくなると、斜めに切って折り曲げて登りやすくしている。それでも、ひと月も山道から遠ざかっていたので、時おり息があがる。適当な休息をとりながら、静かな初冬の山道をゆっくり歩く。途中1名の登山者が、我々を追い抜いて行ったが、後下山時に二つのグループに出会っただけで静かな山中である。本日の参加者4名、内女性1名。

見晴らしのよいところからは、桑折の町や高速道、その向こうに阿武隈川が光って見えた。その先には、霊山などの低い山地がなだらかに続いている。



約1時間で頂上に着く。祠が3基並んでいる。ここもまた、頂上で火伏や家内安全を祈祷した信仰の山であることを物語っている。頂上にくると、気温は1℃くらいだが、風があって体感温度は氷点下を感じる。本当に小さな山行だが、やはりこの日でなければ出会えない季節を満喫して幸せであった。

頂上から山上駐車場まで勾配の急な下り坂である。ユーチュウブで練習している下りの基本の絶好の実践場所である。腰を引くして重心を後ろ足にかけながら下る。安定感のある下り歩きの満足する。あっという間に車に着く。帰路、米沢の熊文でラーメン。10年ぶりで食べるこの店のラーメンは中華そばと呼ぶべきか、懐かしい味であった。600円。
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