晴耕雨読

耕すのは土だけではない。
心のなかこそ酸素を補給し、ゆたかな栄養で満たさなければならない。

紅花

2017年07月13日 | 日記


紅花が山形の特産であることは、古来知られている。特に尾花沢はその産地として日本中に知られてていた。芭蕉の「奥のほそ道」の旅の目的は、江戸で交流を重ねていた鈴木清風と逢うこともその大事なひとつとして数えられる。鈴木清風は尾花沢に住む豪商で、日本海航路で京都への紅花の商いで財をなした。

ここ山形市内でも、少し郊外に出れば、季節になるとあちこちで紅花の咲いているのを見かけた。しかし、今では切り花として鑑賞用に栽培されているだけで、すっかり見かけなくなった。アニメ映画の「おもいでぽろぽろ」の取材地にでも出かければいまでも紅花に出会うことはできるかも知れない。この花を自宅の畑に栽培している知人から、思いがけず切り花をいただいた。

芭蕉は「奥のほそ道」の旅で、尾花沢に10日間滞在し、この地域の俳人たちと歌仙を巻いたりして過ごしている。この地で詠んだ句に

まゆはきを俤にして紅粉の花 芭蕉

がある。眉掃きは白粉をつけたあと眉をはらう小さな刷毛のことである。紅花は蕾の先の方から咲いていく。そのために末摘花の異名がある。源氏物語の一章にもなっている。刷毛のかたちを彷彿とさせる、という意味であろうが、源氏物語にある歌を思い起こさせる「行末ゑは誰肌ふれむ紅の花」の句も忘れ難い。
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