聴くネタバレ映画・ドラマと英語日記

~元MC吉岡三貴が見た映画やドラマを私情バンバンはさんでご紹介♪

産んだ、産んでないだけで決められる人生なんてない

2013-11-21 18:16:06 | 邦画ヒューマン
この手の題材は子供が居る人と居ない人で
大きく思う事が違うのではないかな~と思います。

そういう意味では、まだ居ないけどまもなく居る
"妊娠中"にこの映画に出会えたのはラッキーな事で
珍しく客観的に見た様な気が

主人公は心から望んでいるのに…不妊の女性。

そんな女性を抜群の安定感を見せる永作 博美さんが演じ、
タナダ ユキ監督の最新作は2作続けて同じテーマ


四十九日のレシピ


今年も残すところ1ヶ月ちょっとになりましたが
秀作が多いですね~。
こちらも胸に詰まるシーンが多く、大いに感動させられました。

対談で監督と脚本家の黒沢 久子さんが
同世代の女性の意見を聞いてみたいと話していましたが
まさに100人いれば100通りの意見があるでしょう


心から願っているのになかなか子供に恵まれない
百合子(永作 博美)

そのうち夫浩之(原田 泰造)の浮気相手に
「子供ができたから別れてほしい」と言われてしまいます。

どちらにも決められない浩之を見て
彼女は子供の為には自分が身を引いた方が良いと考えるように…

そんな中、母の訃報が

あまりに突然だったのでびっくりすると共に
今こそ女性として聞きたい事があったのに…

そう、実は母と言っても乙美(荻野 友里)は継母で
良平(石橋 蓮司)の後妻だったので
自分では子供を産んでいないのです。


離婚届に判をおして実家に戻ると、
若い女の子に背中を流してもらっている父が

よくよく話を聞くとその女の子は
イモ(二階堂 ふみ)と言い
生前、乙美がボランティアをしていた依存症の施設にいて
自分が死んだ後の事を頼まれたというのです。

そして彼女が開いたのは
毎日暮らしていけるように料理や掃除など家事が描かれた
「四十九日のレシピ」でした。

そこには「四十九日には大宴会をやって欲しい」と書かれてあって…


果たして、子供が居ないのは人生に空白ができてしまう事のか
子供が産めないのは他人からとやかく言われるような事なのか
"暮らしのレシピカード"を通して
"母"や"女性"を問いかけるヒューマンドラマです






女性として生まれたからには避けて通れないのが"子供"の問題ですよね~。

正直、女性が社会進出するようになって
仕事も面白く思える人が増え、
気付けば結婚する年齢も、子供を産む年齢も遅くなった。

そこまで真剣に「産みたい」とか「産みたくない」とか考えてなくても
あれよあれよという間に
生物学的にタイムリミットを意識せざるを得ない年齢になってしまったという方も
増えているのではないでしょうか。

私もその1人で、幾ら同じ年代の人が沢山出産しているとは言え
高齢出産ではありますからね。

こう自分で認識し、言っている分には問題ないのですが
やっかいなのは他人からとやかく言われるって事。

この映画ではうるさかったな~珠子おばさん(淡路 恵子)

けれどこういう人を避けて通れるかって言うと
この世で生きている以上現実問題無理。

いつの時代もデリカシーの無い人はいるのです。

もちろん自分で意識的に「産もう」としていないなら
はいはいって流せるけど
この主人公百合子の様に欲しくて欲しくて仕方ないのにできない人が
ズケズケ言われたら…

言葉の暴力も甚だしいですよね。
大体、仲の良い人や本当に親身になっている人は
こういうデリケートな問題には突っ込んでこないと思う。
むしろ何も考えていない人こそ
適当に子供は居た方が良いとか何とか勝手な事を言うんですよね。

産んだら皆偉いのかって
イモの母親や浩之の不倫相手の様に
産んだだけのとんでもない母親だって居るのが現実。
それを「産んだ」「産んでない」だけで相手の人生を決めようとするのがおこがましいんですよ

だから、旦那と話してたんだけど、こういう人には
はっきり言ってしまった方がいいんじゃないでしょうか。

「欲しくて欲しくてたまらないのにできないんです。
 何も悪い事していないのに責められている様で
 こういう質問が1番辛いんです。」と。

これで少しは自分の認識不足を悔やむはず…


と、かなり百合子よりで熱く語ってしまいましたが
結局のところ、大切なのは私が改めて言うまでもなく
自分が納得、満足できるか。

乙美が沢山の人から慕われ、豊かな時間を過ごしたように
子供が居なくったって他人からあ~だこ~だ言われる筋合いもない。


一方、私は結婚願望も子供が欲しいとも昔は思っていなかったので
周りから「居た方がいいよ~」という言葉はうるさいな~と思っていたのですが
あら不思議。
あと2ヶ月足らずで生まれてくる我が子に会えるのが楽しみで仕方ありません。
人って変わるもの。

ウザイと同時に
こういううるさい人のいう事もまた一理あるのかも。

いつの日も、いつの年齢でも
一生懸命闘いながら、気楽に過ごしましょうね、女性の皆さんっ

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