遼、惜敗…アジア連覇導けず「負けたことがつらい」

ロイヤル・トロフィー最終日（２２日、中国・広州の九竜湖ＧＣ）マッチプレーによるシングルス８試合を行い、石川遼（２２）はマーク・ウォーレン（３２）＝英国＝に１ダウンで敗れ、藤田寛之（４４）＝葛城ＧＣ＝もベルント・ビースベルガー（２８）＝オーストリア＝に３＆２の黒星。この日２勝１分け５敗だったアジアは通算７・５－８・５で逆転負けを喫し、大会通算成績が２勝５敗となった。

残り４ホールでリードを許した石川が、驚異の粘りでイーブンまで持ち込み、土壇場で迎えた最終１８番（パー４）。第３打で難しいグリーン奥ラフからのアプローチをミスしてボギー。ウォーレン（英国）がパーセーブし、１ダウンで惜敗した。「いい集中力でプレーできたが、チームが負けてしまったことがつらい」とアジアを連覇に導けず残念がった。
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藤田寛之、不調の中でも意地を見せる

今大会で、史上初の4連覇を狙った藤田寛之。しかし、初日の5オーバー発進が響き、4日間を終えて通算3アンダーの8位タイフィニッシュにとどまった。

「今の自分の状況では、優勝という言葉は出てこないので、しょうがないです」

　淡々と大会を振り返った藤田。今シーズンは春先に肋骨（ろっこつ）骨折のために調子を崩し、その調子が上がらないまま未勝利でシーズンを終えることとなってしまった。

　しかしこの日は、藤田らしいプレーが多く見られた。最終日、14番（パー4）のセカンドショットではバックスピンを効かせる切れ味鋭いアイアンショットでピンそば1メートルにつけてバーディ。17番（パー5）では、セカンドショットをセオリーどおり手前からグリーンに乗せ、2パットで楽々バーディを奪った。

「初日にスコアを落として、さらにこのメンバーの中ここまで上げてこられたので、手応えはあります。まずは（次戦の）ロイヤルトロフィへ向けて頑張ります」

　昨年賞金王、そして3連覇中のディフェンディングチャンピオンとしての意地を見せた藤田。上り調子でアジア代表として中国の舞台を戦う。

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