みけの物語カフェ ブログ版

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「しずく57〜帰路」

2016-10-15 19:59:44 | ブログ連載~しずく
 あずみは千鶴(ちづる)たちに別れを告(つ)げると、車が駐(と)めてあるところまで降(お)りて来た。車に荷物を積み込んでいるとき、つくねが不意(ふい)にやって来て車に乗り込んだ。
 あずみは驚いて車の中を覗(のぞ)き込み、「何やってるの? あなたはここに残(のこ)りなさい」
「あたしのことは気にしないでください。自分の身(み)は自分で守りますから」
「バカなこと言わないで。これから先、どんな危険(きけん)なことになるか分からないのよ」
「足手(あしで)まといにはなりません。今までだって、何度も危険なことありましたから」
 つくねのこわばった顔を見て、あずみはあきらめるしかなかった。
「まったく、しょうがないわね。どうなっても知らないわよ」
「はい。あたし、絶対(ぜったい)、負けませんから。しずくが戻って来るまで……」
 あずみは車を走らせながら言った。「あなた、住むところないわよね」
「それなら何とかなります。あの町に越(こ)して来たとき、いくつか見つけてありますから」
「そんなのダメよ。私のことへ来なさい。どこに敵(てき)が隠(かく)れているか分からないんだから」
「でも、あたしがいたら、迷惑(めいわく)なんじゃないですか?」
「なに言ってるのよ。迷惑なんか…、ないわよ。どうせ、一人暮(ぐ)らしだし…。ああ、でもね…。ちょっと散(ち)らかってるけど、気にしないでね。ほら、いろいろ忙(いそが)しくて、片付(かたづ)けしてる時間が…、ね。そういうの、分かるでしょ?」
<つぶやき>どんだけ散らかってるの。人には見た目では分からない意外なギャップが…。
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