みけの物語カフェ ブログ版

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「しずく77〜容疑者」

2017-08-15 19:04:05 | ブログ連載~しずく
 神崎(かんざき)つくねは男たちに連れられて行ってしまった。柊(ひいらぎ)あずみは男の一人に尋(たず)ねた。
「ねえ、どこへ連れて行くのか教えて下さい。私の生徒(せいと)なんです」
 男は振り返ったが、何も言わずに去(さ)ってしまった。あずみはすぐにスマホを取り出して電話をかけた。相手(あいて)は千鶴(ちづる)だ。彼女の能力(ちから)でつくねの行き先を突(つ)き止めてもらうのだ。だが、どういうわけか千鶴は電話に出なかった。あずみは苛(いら)つきながら呟(つぶや)いた。
「どうして出ないのよ。いつも、私のこと覗(のぞ)き見してるくせに…」
 そばにいた水木涼(みずきりょう)が声をかけた。「ねえ、追(お)いかけようよ。その方が――」
「ダメよ。あいつらの正体(しょうたい)が分からないのに、それは危険(きけん)すぎるわ」
「えっ、あの人たちって、警察(けいさつ)じゃないの? …もう、どういうことか分かんないよ」
「いいわ、こうなったら…」あずみは別の相手に電話をかけた。今度の相手はすぐに出たようで、「あずみ…です。ひさしぶり……。そう…、ごめん。心配(しんぱい)かけたのなら謝(あやま)るから……。ねえ、聞いてよ……。あなたに頼(たの)みたいことがあるの。今ね、私の生徒が警察に連れて行かれたの……。補導(ほどう)されたんじゃなくて、何かの事件(じけん)の容疑者(ようぎしゃ)だって……。まだ高校生(こうこうせい)なの。あなたの方で調(しら)べてもらえないかな? あなたなら、警察のこと分かるでしょ……。無理(むり)を言ってるのは分かってるわ。でも、あなたしかいないの――」
 あずみは電話を切ると涼に言った。「あなたはもう帰りなさい。私はこれからある人に会わなきゃいけないの。心配しなくても大丈夫(だいじょうぶ)よ。私がなんとかするから…」
<つぶやき>つくねはどこへ連れて行かれたのでしょう。つくねはどんな未来(みらい)を見たのか?
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小説
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