みけの物語カフェ ブログ版

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「しずく64〜意外」

2017-01-30 19:33:42 | ブログ連載~しずく
 三人の様子(ようす)を物陰(ものかげ)から見つめていた者(もの)がいた。柊(ひいらぎ)あずみだ。彼女はハラハラしながら成(な)り行きを見守(みまも)っていた。だが、つくねの方は平然(へいぜん)としているようだ。
 初音(はつね)と涼(りょう)が話をしている間に、つくねは落とした石を拾(ひろ)おうと屈(かが)み込んで石へ手をのばした。その時、別の手が石を素早(すばや)く拾い上げた。つくねが驚(おどろ)いて見上げると、そこには涼がいて、石を見つめながら呟(つぶや)いた。
「わぁ、何かきれいな石ね。緑色して、磨(みが)けば宝石(ほうせき)になるかも――」
 つくねは立ち上がると、石を陽(ひ)の光にかざしていた涼に迫(せま)って言った。
「返して。それ、あたしのよ。あたしが落とした――」
 つくねは石を取ろうと手をのばすが、涼とは身長が違いすぎるので手がとどかない。つくねは涼の腕(うで)に取りついた。するとバランスを崩(くず)して、二人してその場に倒(たお)れ込んでしまった。つくねはこの時とばかり、涼が持つ石を指(ゆび)でつかんだ。
 それは一瞬(いっしゅん)の出来事(できごと)だった。二人の手が石に触(ふ)れたとき、石がかすかに緑の光を放ったのだ。涼は驚いて手を放すと、「えっ、いま、光らなかった?」
 つくねはすっと立ち上がると、まるで気づかなかったように、
「何のこと? あっ…、きっと、陽の光でそう見えただけじゃないかな…」
 そう言いながら、つくねは初音の顔色(かおいろ)をうかがった。初音は何も見ていなかったのか、涼に手をのばして立たせると、「もう、つくねをいじめたらダメだからね」
<つぶやき>意外な結果につくねは…。さて、これはどういうことなのか。この先は…?
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ジャンル:
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