みけの物語カフェ ブログ版

いろんなお話を綴っています。短いお話なのですぐに読めちゃいます。お暇なときにでも、お立ち寄りください。

「電気屋さん」

2016-10-08 19:15:32 | ブログ短編
「やっぱり、頼(たよ)りになるのは同級生(どうきゅうせい)の電気屋さんね」
「何だよ、心にもないこと言って。気色悪(きしょくわる)い」
「ひどい、これでも感謝(かんしゃ)してるんだよ。いつもありがとうね」
「でもな、買い変えた方がいいぞ。このクーラーだと電気代もかかるだろうし、もう寿命(じゅみょう)だよ。今なら、もっと良いやつ出てるんだから」
「ムリだよ。そんなお金ないし、食べてくだけで精一杯(せいいっぱい)なんだもん」
「お前、まさか修理代(しゅうりだい)を値切(ねぎ)ろうとか思ってないだろうな。勘弁(かんべん)してくれよ。こっちだってな、個人商店なんだから。大手の電気屋に客(きゃく)取られて大変なんぞ」
「そうなんだ、大変だね。でも…、わたしってけっこう利用(りよう)してるよね?」
「えっ、まあなぁ。…いつもありがとうございます。これからもごひいきに」
「じゃあさ、新しいクーラー買ってあげようかな…?」
「……。何で? 今、金(かね)ないって言ったじゃないか…。あっ、ダメだ。絶対(ぜったい)ダメ!」
「まだ何も言ってないじゃない」
「聞かなくても分かるさ。値引(ねび)きしろって言うんだろ。これまで何回してやったと思ってるんだ。そのたびに、経理(けいり)やってるうちのやつを誤魔化(ごまか)すのにどれだけ苦労(くろう)してるか」
「大丈夫(だいじょうぶ)よ。奥さんとわたしは親友なんだよ。あなたより付き合い長いんだから」
「だからだよ。こんなことしてるのがばれたら、あらぬ誤解(ごかい)をされちゃうだろ」
<つぶやき>奥さんに誤解されないように、ここは正直に話したほうがいいんじゃない?
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