みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

著者に会いたい『男おひとりさま道』上野千鶴子さん/悩みのるつぼ~介護はひとりで引き受けないで

2009-11-30 18:43:12 | ジェンダー/上野千鶴子
昨夜の雨もあがって晴れたので、今日も午後からガーデニンク。

寒さに弱い植物を家の中で越冬させるために、
鉢にあげたり、霜よけしたり。
ここ数年は体調がよくなくて、寒くなってくると外の仕事を避けていたので、
ずいぶん枯らしてしまいました。 

庭仕事の合間に、ときどき皇帝ダリアを見上げて、腰を伸ばします。
     

広げたわたしの手よりも大きいピンクの花。
20輪ほど咲きましたが、まだ蕾がたくさんついています。
  

午後の光をすかして輝く花びらをみると、心の中まで透き通るようです。

  

日が暮れたので家に戻り、とっておきコーヒー豆を挽いて、
きょうが議会の開会日だったつれあいと二人で飲みました。
山県市議会は、「議員年金廃止の意見書」を全会一致で採択したそうです(拍手)。


昨日の朝日新聞の読書欄の《著者に会いたい》は、
『男おひとりさま道』で大ブレイク中の上野千鶴子さん。
やさしく微笑む、すてきな写真つきです。

一昨日の土曜日のbeの「悩みのるつぼ」も上野さんだったので、
朝日新聞には、立てつづけに上野さんの記事が載りました。

朝日のBOOK《著者に会いたい》は、ちょっと待ってると、webにアップされるのですが、
はやく紹介したくて、読み直しながらタイプしました。

 《著者に会いたい》
『男おひとりさま道』上野千鶴子さん~老いから見なおす社会の仕組み
 

 ベストセラー『おひとりさまの老後』などで知られる社会学者の上野千鶴子さんが、満を持して男性シングルの老いのあり方にシビアに迫った。
 「老いた人は死を待っている人ではなく、生き続けている人。それならより良く生きる術(すべ)があるはず」。30代で老いの問題に着手した上野さん。本書では死別・離別・非婚の違いはあれ、増え続ける「おひとりさま」の、特に男性の元気な老後の実例を豊富に示す。たとえば他人に頼らぬおひとり力をつける、職場やで家庭以外の居場所を持つ、女性の友人を持つなど、スキル的に先行する女性の知恵も援用し説明する。
 ところがそこに、「死ぬまで治らないと思うこともしばしば」と笑う「男というビョーキ」が横たわる。それは、弱音を吐けない男のオレ様的生き方を示すが、上野千鶴子さんは「死ぬに死ねない今日の超高齢社会では人生は長く、前半の上り坂のスキルは後半の下り坂では使えない」ときっぱり。だが「生き方は生活習慣。生活習慣はクセだから、むずかしいけど治せます」と男性の意識転換を促す。
 さらに介護保険制度の成果として、おカネのかからない介護サービスや本人にも家族にも満足のいく在宅死のケース、在宅ひとり死実現の可能性なども示す。まさに老い、衰え、死に向き合う情報がてんこ盛りだが、この本は「生き方の指南書でも、ご教訓の本でもない」と上野さん。「老いを見たくない、知りたくない、考えたくないという男性に読んでほしい本です」
 筋金入りのリアリストの視線の先には、老いた弱者には男も女もない、助け合いで世の中の仕組みをよりよく変えていきたいとの情熱がにじむ。「私がやってきたことはみんながうすうす気づいているけど口にできないことを言うこと。この10年は逆風で大変だったけど、今後はウェブ上でも活動を広げます」。(法研1470円)
文・伊田彰
写真・高波淳
(2009.11.29 朝日新聞)


『男おひとりさま道』は、書店に並ぶ前に、上野さんと編集者の弘さんとから届いたので、
すぐにブログで紹介しました。
いまの時期は、「ユズジャム」の記事へのアクセスが一番多いのですが、
この記事も、毎日けっこうアクセスが多いです。

上野千鶴子さん最新刊『男おひとりさま道』届きました!(10/27)

アマゾンのランクは74位。100位以内にランクインです。


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beの「悩みのるつぼ」は、「男というビョーキ」が治りそうもない50代男性の、
「帰郷を拒む妻はアンフェアでは」の質問。
上野さんの回答、とってもおもしろいです。

こちらはwebにもアップされないし、朝日以外の方は読めないので紹介しますね。

〔悩みのるつぼ〕帰郷を拒む妻はアンフェアでは
(相談者 会社員 50代)
 
 定年間近、50代のサラリーマンです。地方都市で一人っ子として生まれ、大学から東京へ出てきました。・・・・・・・・・
 実家にいる80歳の母親が今年内臓疾患で倒れました。結局、この夏に何時間にもおよぶ大手術に踏みきりました。・・・・・・・・
 そこで定年後は田舎に帰ろうと思います。妻にそういう思いを話すと「自分は絶対にいやだ」とかたくなに断るのです・・・・・・ 
 夫婦生活が円満なら何とか乗り越えられるかも知れませんが、離婚するしかないと思っています。解決法を教えて、とは思いませんが、私の思いは理不尽でフェアではないのか、お考えを伺いたいのです。
----------------------------------------------------------
(回答者) 社会学者 上野千鶴子 
~介護はひとりで引き受けないで


もう離婚を決めておられるのですから、これは「相談」ではありませんね。で、求めておられるのは、自分の離婚理由が「理不尽なのか」の答えですか。
 離婚には、理不尽もアンフェアもありません。ちょうど結婚が合理的でもフェアでもなかったように・・・・・・・
 もうキミとは一緒にいたくない、って口に出して言ってみてはいかが。存外妻のほうも、実は私もそう思ってた、というかも。仕事上の契約じゃあるまいし、夫婦生活の理を立てるあなたの態度がとっても「男らしく」て、妻はうんざりしているかもしれません。
 妻から見れば夫の親は赤の他人。夫の故郷は異郷の地。自分の生活を根こそぎ引き抜いて介護同居する気になれないのは当然。・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
 定年といえば、男性にとっては人生の転機。これまでの人生を変えたいとお感じになる気持ちはよくわかります。それならご自分の幸せを第一に考えましょう。離婚理由に「理不尽かどうかを知りたい」と問いかけるあなたは、「幸せ」を基準に考えることがとても苦手なようですね。イヤな結婚ならやめたほうが双方にとって幸せだし、郷里に帰って老後を過ごしたほうが幸せならそうしたらよいし、親の介護はひとりで引き受けないほうが幸せですよ。介護保険を活用して他人さまのお世話になりましょう。各種の施設も増えています。あとになって親のために一人っ子の自分の人生は犠牲になったと思う可能性があるようなら、最初からそんな選択はしないことですね。
(題字・イラスト・きたむらさとし)(2009.11.28 朝日新聞)



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