みどりの一期一会

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田母神俊雄・前航空幕僚長の暴走と違法「論文」/参院外交防衛委員会の参考人質疑

2008年11月12日 | 市民運動/市民自治/政治
先月末、アパグループの「真の近現代史感」というテーマの懸賞論文に
田母神俊雄・前航空幕僚長が応募し、「日本の戦争は正しかった」という趣旨の
論文を書いて「最優秀賞」だったというニュースをNHKで見た。

  
「日本は侵略国家であったのか」
田母神俊雄(防衛省航空幕僚長 空将)


ホームページに出ているというので読んでみたが、
気分が悪くなるほどのひどい内容。
こんな思想の持ち主が、航空幕僚長をやっていたとは!

公務員にあるまじき憲法違反の論文を書いたので、
とうぜん「懲戒免職」だろうと思っていたら、
浜田防衛大臣が辞任を迫ったが拒否したので、
なんと定年退職で退職金6000万円も支払われるという。

総選挙も近いし、なんとかトカゲの尻尾きりをしたいのだろう。

こんな弱腰では開き直って足元を見られる、と思ってたら心配したとおりになった。
昨日ひらかれた参院外交防衛委員会の参考人質疑では、
与野党の追及もなんのその、田母神俊雄が言いたい放題。


むしろ参考人に呼び出されて、公に持論が展開できることが、うれしそうだ。

  

自民党内部からも批判され、防衛大臣も麻生総理も「不適切」と
遺憾の意を表明したが、火を消すことはできなかった。

  

  

麻生首相は「文民統制(シビリアンコントロール)」と口ではいうが、
防衛大臣の命令もきかず、暴走して統制など取れてないではないか。
「集団的自衛権も行使し武器を使って戦争したい」という危険な人物が、
自衛隊のトップにいることを放置してきた、責任は重い。

そもそも、武力を行使することが前提の「自衛隊」なんていらないよ。


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以下、参院外交防衛委の質疑と、関連の記事です。

前空幕長論文問題:田母神俊雄・前航空幕僚長参考人質疑 詳報−−参院外交防衛委
毎日新聞 2008年11月12日 
 
 ◇論文応募は組織的か−−民主・浅尾氏
 ◇指示すれば1000本可能−−田母神氏
 浅尾慶一郎氏(民主) 論文応募を組織的に薦めたか。
 田母神俊雄・前航空幕僚長 航空幕僚監部教育課長に紹介した。指示したのではないかと言われるが、私が指示すれば1000を超える数が集まる。
 浅尾氏 論文を募集した「アパグループ」から資金や便宜を受けたことはないか。
 田母神氏 一切受けていない。
 浅尾氏 昨年5月に「鵬友」(空自の隊内誌)に同じ意見を発表している。内局から注意はあったか。
 田母神氏 ない。
 浜田靖一防衛相 チェックしていなかったのは事実。多くの隊員に影響を及ぼした可能性も否定しない。ダブルスタンダードのないようにしていきたい。

 浅尾氏 「政府解釈を変えたほうがいい」「憲法改正したほうがいい」と世論喚起しようと思ったのか。
 田母神氏 一般に話されていることを書いただけだ。これほど意見が割れるようなものは直したほうがいいと思う。
 浅尾氏 更迭された感想を。
 田母神氏 防衛相が「村山談話」と見解の相違があると判断して解任するのは政治的に当然だが、書いたものはいささかも間違っているとは思わないし、日本が正しい方向に行くために必要なことだと思っている。

 ◇懲戒手続きせず逃げ−−民主・犬塚氏
 ◇審理で問題が分かる−−田母神氏
 犬塚直史氏(民主) 政府の受け止めが軽すぎる。麻生太郎首相の答弁も非常に軽い。
 防衛相 大変憤慨している。方法論はいろいろあったが、一番早い形で辞めてもらうのが重要だと思ったので退職してもらった。
 犬塚氏 あいまいで、きちっとした対応をしていない。どうして懲戒手続きの対象としなかったのか。
 防衛相 来年1月に定年が確定すれば審理が終わる。徹底抗戦すれば時間がかかり、尻切れとんぼの可能性があると判断した。最善の判断と思っている。
 犬塚氏 軽い。
 防衛相 幕僚長を解いたという時点で、本人に自覚してほしかった。政府見解と異なる主張が表に出て自衛隊員の士気が落ちることは避けたかった。
 犬塚氏 逃げているという印象を持たれて当然だ。
 防衛相 そうは思っていない。
 田母神氏 私は「どこが悪かったのかを審理してもらったほうが問題の所在がはっきりする」と言った。

 ◇文民統制どう考える−−自民・小池氏
 ◇いろんな段階で担保−−浜田防衛相
 犬塚氏 審理に入ったら、政治的な意見を述べたか。
 田母神氏 「我々にも表現、言論の自由は許されている」と主張するつもりだった。
 犬塚氏 統合幕僚学校長という経歴を持ち純真な自衛隊員には雲の上のような存在だ。
 田母神氏 統幕学校の学生は1佐で40歳過ぎで、とても純真とは言えない。議論するのは学校の中だけ。それもできない日本は本当に民主主義国家か。どこかの国と同じになってしまう。
 小池正勝氏(自民) 04年9月15日の「日本を語るワインの会」に「アパグループ」の元谷外志雄代表夫妻、民主党の鳩山由紀夫幹事長夫妻とともに出席したか。
 田母神氏 はい。
 小池氏 文民統制をどう考えるか。
 防衛相 軍事力は使い方を誤ると国民への脅威にもなりうる。憲法で首相と閣僚は文民と定められているなど、さまざまなレベルで文民統制が制度的に担保されている。
 小池氏 「懲戒手続きをしたかったが、時間がかかり、その間ずっと給料を払うことが国民の理解を得られない」と考えたのか。
 防衛相 その通り。空将という身分を保有したまま政府見解と異なる意見を主張するようなら、自衛隊内外に与える影響が大きい。
 小池氏 一般公務員なら処分に時間がかからない。自衛隊員は審理手続きを取らなければ処分できず、時間がかかる。処分したくてもできないことをどう考えるか。
 防衛相 「できない」ではなく「審理の途中で定年となってできなくなる」と言っている。

 ◇退職金返還しないか−−公明・浜田氏
 ◇ネットで58%が支持−−田母神氏
 浜田昌良氏(公明) 教育課にどのような意図で論文応募の紹介をしたのか。

 田母神氏 日本が悪かったという論が多すぎる。「日本の国は良い国だった」と言ったら、解任されてびっくりした。
 浜田氏 国民にはシビリアンコントロールに関する不安がある。
 河村建夫官房長官 十分な担保があるが、さらに政府として文民統制確保に努力する。
 浜田氏 良心の痛みはないか。
 田母神氏 日本ほど文民統制が徹底した軍隊はない。論文を出すのに大臣の許可を得ている先進国はない。言論統制が徹底した軍には自衛隊をすべきではない。政府見解で言論を統制することになるのはおかしい。
 浜田氏 他省庁や民間との人事交流も必要ではないか。
 防衛相 幹部自衛官は他省庁への出向や民間企業での研修も行っている。広い視野に立った人材育成のための研修も行っている。
 浜田氏 退職金を返還しないのか。
 田母神氏 その意思はない。今朝9時時点で(インターネットの)ヤフーで、58%が私を支持している。

 ◇侵略戦争の視点持て−−社民・山内氏
 ◇日本だけ批判間違い−−田母神氏
 井上哲士氏(共産) アパグループの元谷代表は小松基地でF15に搭乗している。
 防衛相 部外者の体験搭乗は06年度に3回実施、08年度は3回。訓令に基づき、幕僚長または権限を委任された部隊等の長が承認している。
 田母神氏 元谷代表は98年から小松基地金沢友の会の会長として強力に支援してもらった。10年間の功績に対して、部隊の要請に基づいて許可をした。
 井上氏 自衛隊員のアパホテル利用に特別な契約はあるか。
 防衛相 防衛省共済組合の契約施設の一つにアパホテルが含まれている。結果として宿泊割引を受ける。
 井上氏 田母神氏は統幕学校で一般課程に国家観、歴史観という項目を設け、講義の計画を主導した。
 田母神氏 日本をいい国だと思わなければ、きちっとした国家観、歴史観を持たせなければ、国は守れないと思った。
 山内徳信氏(社民) 戦前の軍隊が暴走した状況に立ち至っているという危機感を感じている。
 防衛相 指摘の思いをしっかりと対処していきたい。
 山内氏 侵略戦争が問われ、平和憲法が生まれた。現職の自衛隊員もそういう視点に立たなければならないのではないか。
 田母神氏 日本だけがそんなに悪いと言われる筋合いもない。
 山内氏 集団的自衛権も行使し、武器を堂々と持とうというのがあなたの本音か。
 田母神氏 そうすべきだと思う。
(毎日新聞 2008年11月12日)
 

【政治】 「騒がれたから話題になった」 前空幕長参考人招致
中日新聞 2008年11月12日

 「いささかも間違っていない」。11日午前、参院外交防衛委員会で行われた田母神俊雄・前航空幕僚長(60)の参考人質疑。公然と政府見解に反する懸賞論文を出して解任された前空幕長は、国会の場でも、熱く持論を展開した。東海地方の市民などからは「時代錯誤」などと批判が相次いだが、“身内”の自衛官からは擁護の声が目立ち、問題の根深さを浮き彫りにした。

 「マスコミで騒がれたから話題になったと思っている」。3日付で定年退職してから、8日ぶりで公に姿を見せた田母神前空幕長は、人ごとのようにこう答えた。
 紺色のスーツ姿。浜田靖一防衛相に一礼して席に着いたが、やや落ち着かない様子も。委員の質問に答えるうちに「村山談話の政府見解と、私の論文は別のものだ。村山談話では、具体的にどの場面が侵略だったとは書いていない」などと熱くなり、発言を制止される場面もあった。
 しかし、論文での主張については譲らず、憲法改正について「意見が割れるようなものは直した方がいい」と改憲を主張した。
 「先生がおっしゃることが全面的に正しいとは思わない」「(稚拙な内容で)論文ではないと言うが、審査員が評価したことなので私には関係ない」。反省の色が全く見えない発言が続き、傍聴席からは落胆の深いため息や失笑がもれた。
 参考人質疑を終えた田母神前空幕長は、記者団に「辞めたことについて私から申し上げることはないが、最後に離任式もできなかった。長い間、国家国民のために仕事をやってきて、最後にそんなに悪いことをしたのか」と不満げな表情。退職金については「生活が苦しいので使わせていただきます」と述べ、返納しない考えを示した。

◆防衛省職員からは失笑も
 防衛省では、職員らが省内のテレビで参院外交防衛委員会の中継に見入った。
 「隊員が一斉にアパグループの論文に応募したのはあなたの指示か」。浅尾慶一郎議員(民主)の問いに田母神前空幕長が「私が指示して九十何人ということはない。1千人は超える」と話すと、失笑が漏れた。
 空幕の佐官は「政府見解通りの歴史認識を共有している。前空幕長の憲法認識には問題があるというのが公式見解」と言葉少な。「防衛政策をめぐる部内の議論はさまざま。だが、最後は憲法を尊重するのが当然だ」と慎重に話した。
(2008.11.12 中日新聞)




【社説】前空幕長の陳述 文民統制を何と心得る 
中日新聞2008年11月12日

 政府見解に反する論文発表で更迭された前空幕長が国会の参考人招致でも持論を展開した。組織的応募の疑惑も広がり、文民統制の根幹が大きく揺らぐ。政府が認識する以上に事態は深刻だ。
 上司・部下の関係だった浜田靖一防衛相と田母神俊雄前航空幕僚長が代わる代わる答弁する。日本の侵略戦争を正当化する論文をめぐって、浜田防衛相が「極めて不適切」と切り捨てれば、田母神氏は「間違っているとは思っていない」と主張する。十一日の参院外交防衛委員会であった異様な光景だ。
 田母神氏は自ら起こした混乱の責任を自覚していないようだ。
 「びっくりしたのは、日本はいい国だと言ったら解任されたことだ」「政府見解で言論を統制するのはおかしい」…。憲法九条についても「これほど意見が割れるものは直した方がいい」と改正を唱えた。
 つい先日まで実力部隊のトップだった人物である。政治が軍事に優先する、民主主義国家の基本である文民統制を「そんなの関係ねえ」といわんばかりの言動には驚がくを覚える。
 田母神氏は同趣旨の論文を昨年五月に隊内誌に寄稿。基地視察などの際にも講話していたという。幹部の教育機関である統合幕僚学校の校長も務めていた。政府見解に反する教育が自衛隊内で行われていた疑念を抱かざるを得ない。
 実際、懸賞論文には田母神氏のほか九十四人の航空自衛官が応募していた。田母神氏は募集の件を航空幕僚監部の教育課長に紹介し、教育課は全国の基地にファクスで通知した。田母神氏の主張を受け入れる土壌が自衛隊内にあるのではないか。
 防衛省は組織的背景の究明と隊員教育の実態調査を急ぐべきだ。
 “暴走”を放置してきた政治の責任も重い。自民党の国防関係合同部会では擁護論すら飛び出したという。何をか言わんやだ。
 懲戒処分にせず定年退職扱いにして、約六千万円の退職金が支払われる決着には違和感がある。田母神氏が「審理」での徹底論議を求めたため、迅速な対応を優先したというが、これ以上事を荒立てたくない思いも見え隠れする。安易な幕引きは許されない。
 その場しのぎの対応で、揺らぐ文民統制への危惧(きぐ)は解消されるはずがない。麻生太郎首相の口ぶりはあまりに人ごとすぎないか。こういう時にこそ、逃げない姿勢を見せてほしい。
(2008.11.12 中日新聞)



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