みどりの一期一会

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個人と国家と憲法と 歴史の後戻りはさせない/「なばなの里」チューリップはほぼ咲き終わり

2016-05-03 17:20:40 | 花/美しいもの
きょうは憲法記念日。
昨日に続いて、憲法のことを取り上げた社説(朝日新聞)を紹介します。

朝日新聞には、昨日、毎日新聞に載って紹介した、
石川健治さんの寄稿「(憲法を考える)9条、立憲主義のピース」が掲載されていて、
読みごたえがありました。

  社説:個人と国家と憲法と 歴史の後戻りはさせない
2016年5月3日(火)付 朝日新聞

 「自由とはいったい何であろうか。一口にいえば自分の良心に従って生きることである」

 「私たちはどんな考えを持ってもよい」「どんな会合をやっても、どんな団体をつくっても自由である」

 これは、いまの憲法が施行された69年前のきょう、憲法普及会(芦田均会長)が全国の家庭向けに2千万部発行した小冊子「新しい憲法 明るい生活」が説明する「自由」だ。

 「長い間私たちには、その自由さえも制限されていた。私たちは何とかしてもっと自由がほしいと願っていた。いまその願いが果(はた)されたのである」。冊子には、戦時下の息苦しさからの解放感に満ちた言葉が並ぶ。

 国政の権威は国民に由来し、権力は国民の代表者が行使し、その福利は国民が受け取る――。憲法前文が明記するこの主権在民と代表民主制の原理は、フランス革命など近代の市民革命によって獲得された「人類普遍の原理」だ。

 70年近くがたち、新たな社会のしくみは戦後日本に定着した。ただ一方で、国家が個人の自由に枠をはめたり、特定の価値観を押しつけたりしようとする動きがちらつき始めた。

 ■改憲のさきがけか
 10年前にさかのぼる。

 憲法と同じ年に施行され、「教育の憲法」と言われた教育基本法が、初めて、そして全文が改正された。「戦後レジームからの脱却」を掲げて政権についたばかりの安倍首相が、最重要課題としていた。

 「我が国と郷土を愛する」「公共の精神に基づき、社会の発展に寄与する」。改正法には、個人や他国の尊重に加え、こうした態度を養うという道徳規範が「教育の目標」として列挙された。教育行政と学校現場との関係にかかわる条文も改められ、「個」よりも「公」重視、行政を律する法から国民に指図する法へとその性格が変わった、といわれた。

 安倍首相は当時、教育基本法を改正しても「国家管理を強めることにはならない」と国会で答弁していた。ところが、下野をへて政権に復帰した安倍氏は、「改正教育基本法の精神」を前面に掲げ、新たな教育政策を次々と繰り出している。

 その最たるものが、教科書検定の新しいルールだ。改正法で新たに盛り込まれた「教育の目標」に照らし「重大な欠陥」があれば不合格にできる。政府見解がある事柄には、それに基づいた記述を求める。

 高校の教科書に初めて適用された今年の検定では、戦後補償や世論が割れる集団的自衛権の行使容認などで、政権の主張が反映された記述になった。

 また、文科相による国立大への「国旗・国歌」の要請は、学問の自由や大学の自治にかかわる問題だが、そのきっかけは「教育基本法の方針にのっとって正しく実施されるべきだ」との首相の国会答弁だった。

 ■前面にせり出す国家
 自民党が12年にまとめた憲法改正草案は、改正教育基本法のめざす方向と一致する。

 草案では国家が過剰なまでに前面にせり出す。後退するのは個人の自由や権利だ。

 草案前文の憲法制定の目的は「良き伝統と我々の国家を末永く子孫に継承するため」だ。現憲法の「自由の確保」や「不戦」とは様変わりだ。

 また、「日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する」と規定する。

 一方で、国民の自由や権利の行使には「常に公益及び公の秩序に反してはならない」(12条)との枠をはめている。

 「憲法は立憲主義だけでなく、国柄をきちんと反映したものにもしたい」(礒崎陽輔前首相補佐官)というのが党の考えだ。だが、たとえどんなに多くの人が「道徳的に正しい」と考える内容であっても、憲法によってすべての国民に強いるべきものではない。

 教育現場に詳しい広田照幸・日大教授は、政治の動きを踏まえて警鐘を鳴らす。「『こういう生き方をさせたい』という教育の場での政治的欲望が、こんどは憲法改正を通じて国民全体にふってくるかもしれない」

 ■押しつけは筋違い
 個人あっての国家か、国家あっての個人か。安倍首相は、自著でこう述べている。

 「個人の自由を担保しているのは国家なのである。それらの機能が他国の支配によって停止させられれば、天賦の権利が制限されてしまうのは自明であろう」(『新しい国へ』)

 他国の攻撃から国民を守るのは国家の役割だ。かといって権力が理想とする国家像や生き方を、「国柄だから」と主権者に押しつけるのは筋が違う。

 それを許してしまえば、「普遍の原理」を社会に根付かせてきた歴史の歩みを、後戻りさせることになる。 


改憲不要55%、必要37% 朝日新聞世論調査(2016年5月3日 朝日新聞) 

 世論調査 憲法9条、改正反対52% 「憲法改正」は拮抗(2016年5月3日 毎日新聞)

 「憲法考え話す機会増やしたい」6割 NHK世論調査(5月3日 NHK)


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話しは変わりますが、
チューリップを見たくて「なばなの里」に行ってきました。
ところが、時期がかなり遅くて、
チューリップの花はすでに散っていて、
花がらだけがのこっていました。

それはそれでおもしろい眺めだったのですが、
ちょっとザンネン。

まあ新緑はきれいだったので、
ウオーキングには良かったです(笑)。



  

  








まだチューリップまつりの期間中でしたが、
チューリップの花は、ほぼ咲き終わっていました。


  






  








チューリップ


    



  






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