
亡くなった妻が悲しむからと、女生徒たちと目を合わせたり席を同じくすることのないおじいちゃん先生、鳥野教授と、
そんな教授が大好きな大学生美幹ちゃんのお話。
教授に好きなんだと“告白”した翌日、教授からもらった青林檎。
それが教授から美幹ちゃんへの最大限の好意の返し方だったのですね。
その青林檎が何を示しているのか美幹ちゃんに伝わらなくてもよかったのだろうな。
どうせ自分は近くこの世からいなくなり、愛する妻の元へ逝くのだから。
いや、違うか。
近く妻に会うのに悲しませることはできない、だから、
せめてくこれくらいなら妻も許してくれるのではと青林檎をあげたのかな。
きっと美幹ちゃんならわかってくれると。
君も好きだったこの青林檎の歌をわかってくれる子なら、きっと君も許してくれるだろう、と。
ああ、せつなくて、あたたかくて、すがすがしい、読後感。
私も鳥野教授の授業を受けたかったな。
『センセイの鞄』が好きな方は好きですね、これ。
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