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豊洲新市場 5街区(青果棟)の進捗状況 2016年6月2日

2016年06月09日 06時01分00秒 | 再開発・城東


豊洲新市場 5街区(青果棟):工事進捗率90% 2016年6月2日
世界最大級の生鮮市場である築地市場は、老朽化や施設が手狭であるなどの理由により、江東区の豊洲地区の東京ガス工場跡地に移転することになっています。しかし、建設予定地の土壌汚染が判明したため、計画は当初の予定よりも大幅に遅れていますが、2020年の東京オリンピック開催時には間に合います。現在、2016年11月の開業を目指して建設工事が進められており、完成すれば約40.7ヘクタールの敷地に水産卸売場、水産仲卸売場、仲卸売場の3つの市場棟のほか、市場ならではの「にぎわい」を創出する「千客万来施設」などが設置される予定です。

豊洲新市場は景観にも配慮していて、護岸沿いには遊歩道を整備し、水産仲卸市場棟の屋上は緑化広場となります。緑を創出することで、ヒートアイランド対策にもなります。そして最先端のエネルギー利用システムを推進することで、二酸化炭素の排出量を削減させることが出来ます。

新市場内には、既存の築地市場内での壮観なマグロのせり、新鮮な食材を味わえる飲食施設の伝統を引き継いだ「千客万来施設」が設けられることになります。2014年2月19日、豊洲新市場の本体施設に隣接する「千客万来施設事業」の事業予定者として、喜代村と大和ハウス工業を選定したとプレス発表がなされました。
※追記 2015年4月28日、運営予定だったすしチェーン「すしざんまい」を展開する喜代村(中央区)が撤退した都の報道発表が東京都からありました。グループを組んでいた大和ハウス工業(大阪市)も2月に辞退を表明しており、計画全体が白紙になった形です。

新しい豊洲新市場の開場は2016年11月7日となります。

新しい「豊洲新市場」の概要
新しく建設されることになる豊洲新市場の特徴は以下の6点です。
1.他市場への転配送施設を設置するなど、首都圏のハブ機能を確立する。
2.搬入から搬出までの一貫した物流システムを確立するなど、取引・物流両面の効率化を図る。
3.高度な衛生管理、よりよい品質管理が可能となる施設整備や体制づくりを行うなど、安全・安心の市場づくりを行う。
4.買い回りの利便性の向上及び商品や取引情報の提供など、顧客サービスを充実する。
5.環境負荷の低減、省エネ・省資源を実現する。
6.賑わいゾーンの設置や魅力ある都市景観に配慮するなど、まちづくりに貢献する市場とする。

築地から豊洲へ移転する必要性
築地市場の問題点として
1.施設の老朽化:会場から70年以上が経過し、建物の一部が破損しているなど安全性に不安を抱えている。部分的には改修してきたが、その対応にも限界がある。
2.搬出・搬入スペースの不足:大型トラックでの搬出・搬入のためのスペースが不足しており、車両動線の確保が難しい状態が続いている。
3.施設の過密化:駐車したり、荷さばきする場所が足りなくなっており、市場内が常に混み合っている。作業効率が悪くなる上、車両などの接触事故が起こるリスクがある。
4.高度な品質・衛生管理が難しい:荷置き場が足りず、商品が路上に山積みになることが多い。また温度管理が不十分で、高温や風雨の影響を受けやすい。

豊洲市場に移転する必要としては
1.約40ヘクタールの用地:駐車場や荷さばきの場所を確保でき、搬出・搬入スペースも十分にあるので過密状態が解消される。
2.交通条件が良い:首都高速道路の出入り口(豊洲IC)や主要幹線道路にアクセスしやすく、また羽田空港や東京港からの輸送利便性も高い。
3.大消費地に近い:豊洲地区は都心から2~4キロと近く、飲食店が集中する銀座からも近い。また著しく発展する臨海地区とも隣接している。
4.築地市場に近い:築地市場からは2.3キロ、車で5分と近く、築地で培ってきた顧客との関係やブランドが豊洲新市場でも活かされる。

築地から豊洲への市場移転までの経緯
1935年(昭和10年) 築地市場開場
1988年(昭和63年) 築地市場再整備基本計画の策定
1991年(平成3年) 再整備工事に着手
1996年(平成8年) 再整備工事が難航・中断
1998年(平成10年) 移転の検討開始
2001年(平成13年) 豊洲への移転決定
2004年(平成16年) 「豊洲新市場基本計画」公表
2006年(平成18年) 豊洲新市場基本設計確定
2014年(平成26年) 2016年11月上旬の豊洲新市場の開場時期が正式決定
2016年(平成28年)8月 11月7日の開場予定を、2017年2月以降に延期と正式決定

※2016年8月31日追記)
東京都の小池百合子都知事は31日午後の記者会見の場において、11月7日に予定されていた豊洲市場への移転を2017年2月以降に延期すると正式に発表しました。延期の理由について小池都知事は「安全性への懸念、巨額で不透明な事業予算、情報公開の不足の三つの疑問がある」と都民に対して説明しています。
<小池都知事>豊洲市場移転延期を正式発表 三つの疑問ある 毎日新聞2016年8月31日



「豊洲新市場」の完成イメージパースです。南東側の上空から見下ろして撮影した形となっていて、豊洲新市場の敷地全体が3つの大きなブロックに分割されています。




豊洲新市場の配置図です。新しく建設された2本の道路を挟んで、3ブロックの区画に分けられていて「水産仲卸売場棟」「水産卸売場棟」「青果棟」となっています。千客万来施設棟部分は、水産仲卸売場棟に隣接して設けられることになります。




豊洲新市場内に併設される商業施設「千客万来施設事業」の完成予想図を、東京都中央卸売市場のホームページから拝借しました。東京の新しい新名所、観光名所になりそうですね。




約140店舗を擁する「"豊洲"場外市場」等が整備されることになります。

豊洲新市場の計画・施設概要
1.取扱量・物流量の想定
市場取扱量   水産物部 2300トン/日  青果部 1300トン/日
市場内物流量  水産物部 2900トン/日  青果部 1300トン/日
2.施設規模等
所在地  江東区豊洲六丁目
敷地面積 約40.7ha(護岸を含む面積約44ha)
延べ面積 約40.8万㎡
3.主要施設
5街区 青果棟(青果卸売場・青果仲卸売場・加工パッケージ施設など)
6街区 水産仲卸売場棟(水産仲卸売場・物販・飲食店舗など)
7街区 水産卸売場棟(水産卸売場・加工パッケージ施設・転配送センターなど) 管理施設棟(都・衛検事務所・各業者事務所・飲食店舗など)
4.階数
5街区 3階
6街区 5階
7街区 水産卸売場棟5階・管理施設棟6階
5.街区面積
5街区 約12.9ha
6街区 約14.3ha
7街区 約13.5ha
6.延べ面積
5街区 約9.3万㎡
6街区 約17.2万㎡
7街区 約14.3万㎡ 
7.施設の設計
水産仲卸売場棟・水産卸売場棟・青果棟:日建設計
8.施設の施工
水産仲卸売場棟:清水建設・大林組・戸田建設・鴻池組・東急建設・錢高組・東洋建設JV
水産卸売場棟:大成建設・竹中工務店・熊谷組・大日本土木・名工建設・株木建設・長田組土木JV
青果棟:鹿島建設・西松建設・東急建設・TSUCHIYA・岩田地崎建設・京急建設・新日本工業JV

プレスリリース:東京都中央卸売市場のホームページ 
豊洲新市場建設について 新たな首都圏の基幹市場“豊洲新市場”
豊洲新市場建設工事施設計画の概要
ニュースリリース:産経ニュース 2015年4月28日
豊洲新市場の観光拠点、「すしざんまい」の喜代村も撤退で計画全体が白紙に



東雲運河に架橋されている「木遣り橋」上から(南東側から)撮影した「豊洲市場 5街区(青果棟)」の敷地と建物群の全景です。2016年11月の開場まで、5か月後となってきました。




青果棟の建物群から北東側(晴海大橋南詰交差点側)へ向かって伸びているスロープ道路をズームで撮影しました。地上3階から地上1階までの高さを結んでいます。




青果棟の建物をズームで撮影してみました。市場の建物というよりは、幕張メッセや東京ビックサイトのような大型展示場にしか見えないですね。




場所を一気に移動して、ゆりかもめの「市場前駅舎」にやってきました。駅舎内から5街区(青果棟)の敷地内を見渡してみました。建物自体は完成していて、現在は周辺の整地工事などが行われているみたいです。




青果棟の建物の全景を撮影しました。この巨大な建物内には「青果卸売場」「青果仲卸売場」を筆頭として、事務所や機械室などが入ることになります。




青果棟の建物群の北西側の建物群を撮影しました。「防災センター」や「漬物・鳥卵卸売場」などの施設が入っています。




市場前駅舎と、豊洲市場3街区を結ぶためのペデストリアンデッキの工事現場ですが、真新しい橋桁が豊洲大橋南詰交差点の真上に掲げられていました。




豊洲大橋南詰交差点から南側へ向かって伸びている環状第2号線の歩道を散策していきます。ペデストリアンデッキの橋桁が出現したことによって、周囲の景観が変わってしまいました。




東雲運河に架橋されている環状第2号線の「有明北橋」の北岸部から5街区内を見下ろして撮影しました。「水際緑地帯」と「防潮護岸」の工事が完了しているように見えました。




有明北橋の中央部から5街区(青果棟)の敷地と建物群の全景を撮影しました。青果棟の建物南側には、トラックが縦付けするためのスペースが整備されていました。




青果棟の建物から豊洲大橋南詰交差点方向へ向かって伸びているアプローチ道路をズームで撮影しました。




築地市場内には、かつては鉄道線路の引き込み線があったとインターネットに書いてありましたが、現在は廃線状態となっていてトラックの駐車スペースになっているのだそうです。




豊洲市場が整備されるのが50年早かったら、この場所に鉄道の引き込み線が整備されていたかもしれませんね。というより、昔のこの場所の地図を眺めていると、本当に貨物専用の鉄道線路が通っていたらしいです。




豊洲新市場の5街区「青果棟」の地図です。

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