MID NIGHT-XXX

~眠れない夜のために~

LOVE & PAIN

2016-05-22 15:00:00 | Weblog

2016年5月21日、

KYOSUKE HIMURO LAST GIGS 東京ドーム3DAYSの初日。


氷室はMCで、

「今回のライヴの趣旨は初日から参加してた奴なら分かってきたと思うんだけど」

と語ったけれど、

その趣旨が意味する前で、絶対に勝てなかったモノとは、、

そう、

数の論理こそが、それに該当するかも知れないだろう。


みんな喜んでたよね、それぞれのBOØWY曲達に。



セットリスト情報を、事前にネットで得てでの参加となったので、

BOØWY曲の多さや、

或いは初日の大阪参加後に、それを嘆いたファンに対しての氷室なりの感想、

或いはそれを受けてでのセットリストの変化等、

基本、BOØWYの曲が多いことによる賛否が絡まっているライヴであるのだと、

重々承知の上で参戦したわけだが、それでもTOPのドリーミンから、

9連続でBOØWY曲が来るとは思わなかったのが正直なところかもしれない。

いや、決してBOØWY曲を否定しているわけではない。

『WELCOME TO THE TWILIGHT』で魅せたYT氏のアウトロはアレンジされて心地良く、

ギターでここまで魅せれるのかという思いは、

或いはDAITA氏の『MISSING PIECE』のアウトロだとか、

本田氏の『STRANGER』でのアウトロだとかと同じように、

ギタリストとしての腕前を誇示するセンスで、そこにいた全ての人達を魅了したことだろう。

(その他、『NATIVE STRANGER 』で魅せたYT氏のギターソロは圧巻だった。

 速弾きのソロ後半、「間に合うのか?」というやや遅れ気味の中で(0.15秒程度)、

 まるでナイトラス・オキサイド・システム(NOS)のスイッチを入れたかのように急加速し、

 氷室のボーカルを寸分のタッチで送り出すという、

 「またYT氏の仕業か」と言わざるを得ない神業のパフォーマンスだった。)


しかし一方で、


「ソロ曲は何処へ行ったんだろうか?」

「これは311復興支援全曲ボウイライヴで見たデジャブなのか?」


等という気持ちは否めなく、

俺の中で、何か疑心暗鬼に支配されながら進んでいくように、

舞台の光が瞬きする中で探る、暗闇での始まりとなった。

それを更に助長させたのは、ライヴ前こそ座席位置のイメージに歓喜していたのだが、

いざその場所に座ってみれば、アリーナの隅に追いやられるような糠喜びを抱え込まされて、

チャーリー・パクソン氏のドラム・プレイは勿論、、

ドラムセットの一切が舞台の骨組みに隠れて見えないという、

まさに、

「セルフ・ライブ・ビューイング・シート」で迎えたと言っても過言ではない始まりからの9曲だったのだ。

そう、ドラムを叩いてる姿が見えないロック・ライヴという、今まで味わったことのない屈辱のサプライズは、

その疑心暗鬼の闇を更に深い(不快)モノとさせた。


与える側が思う趣旨とは真逆にある、もう一つの趣旨を考えた時に、

個々がダイレクトに感じるライヴのクヲリティーがどうだとかの問題ではなく、

氷室京介がどうであるのか、

或いは氷室京介が何を思いながらそこに挑んでいるのか等をそれぞれが思うという、

個々の感性を氷室京介へのベクトルに合わせて発揮して挑む、

それが我々オーディエンスにとっての趣旨であるのだと断言出来るかもしれないだろう。

終始、スクリーンのみを見ているライヴの中で、

唯一、『BANG THE BEAT』で左手方向隅にまで駈け寄ってくれた氷室京介に、

唯一、何の雑念も感じることなく、

体から漲ったオートマチック的感覚のみで拳を振り上げた場面が俺のピークではあったが、

それでも最後に歌われた『SUMMER GAME』では、決して目視は出来なかったけれど、

スクリーン一杯に映される、感極まった氷室を見て、

それが、『The Sun Also Rises』のようなバラードではない、

ビート系の曲であったというその場所で、その感情を露呈したというのは、

或いは、ロックアーチスト氷室京介の本性をまざまざと魅せつけられたとも言えるような、

或いは前回のツアーでの言葉を借りるならば、何か氷室京介の「NAKED」を魅せられたような、

キャリアの最後にして相応しい貴重なワンシーンであったと言えるかもしれないだろう。


今日の2日目。


「アリーナ席 25列 164番、165番」


は、事情により完全空席になる。

そこに託した思いは、明日への布石であるのだと、

その椅子に魂を置く思いで、明日のスタンド観戦を迎えたい。


時代の目撃者として相応しい、全てを見渡せるスタンド席。

ゴチャゴチャ言っても明日が最後。

グタグタ文句を垂れても明日で終わり。


今日、全ての雑念を振り払い、

そしてリセットして、

明日の運命の日を眺めたい。







■Visual Point
『MARIONETTE』イントロで魅せた氷室の表情。斜めを横を向きながらニヤケタ顔は、
まさに、BOØWY LAST GIGSで魅せたイントロでの表情を彷彿させた。
『MARIONETTE』のイントロに氷室京介は何を見てるのだろうか。
あの納得顔の表情に、28年前のBOØWY LAST GIGSを重ねられた奴が何人いたか。
100人に1人、、、いや、1000人に1人程度だろうか。
分かる奴にだけにしか見えなかったドッペルゲンガー的ビジュアルだったかも知れないだろう。

以上。



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