心の整理もつかぬままに迎えた、
氷室京介のニューシングル『ONE LIFE』の発売日前日、
通称フラゲ日の日。
衝撃の氷室京介引退発表の時から二日間、
いつものように、その人の曲が流れ続けるいつもの部屋では、
いつもとは違う空気が俺を支配していた。
全ての曲に氷室からのメッセージがあるような気がして、
その空間は、雰囲気という漠然としたものが漂った日常ではなく、
全ての音に、、紡ぎ合う言葉達に、
張り詰めた思いを感じながら向き合い過ごした、そんな数日間だったかもしれない。
それでも店頭で予約した新曲『ONE LIFE』のフラゲ日は訪れるのだという、
もう一つの現実。
この楽曲を作詞した、作詞家 松井五郎氏のサイトを観てみると、
つい昨日までTOPページにあったマグカップの写真が差し替えられていることに気づく。
新しい写真には俺達の、、
いや、松井氏の気持ちをも現わすかのような灰色の曇り空があるけれど、
そこに何本もの電線の糸が張り巡らされているというその風情が与えたのは、
まるで音の無い楽譜に刻まれる、今の氷室京介の気持ちをも現わした、
そんな、"悲しみの譜面" であったのかもしれない。
『ONE LIFE』で綴られた、
"異端の傷を刻んで" というセンテンスは、
異端児氷室京介を最後まで貫いたが故の、今回の決断だったようにも思えた。
あまりにも衝撃的で、あまりにも突然で、
そしてあまりにも受け入れがたいその人の覚悟だったが、
先日の、WOWOW-氷室京介 25th Anniversary Special Part1-で、
"俺は俺の為に生きているんで、どう思われても関係ないですよ。"
と啖呵を切ったことを改めて思ってみれば、
以前にTAKURO氏が氷室に言った言葉、
「自分が憧れた男が、自分が憧れた通りの男だった」よろしく、
その人は最後まで己を貫いた人、、そう、
「思い描いてた男が、思った通りの男だった」という、
そんな確信を覚えたかも知れないだろう。
横浜の2日間で氷室の口から直接聞きたい真意と、、
そしてこれからのこと。
たとえそこにどんな決意があったとしても、
"やはり氷室京介は氷室京介だったか"
その確信を受け止めることだけは揺るがないのではないだろうか。
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『ONE LIFE』
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