MID NIGHT-XXX

~眠れない夜のために~

The Sun Also Rises ~八月の太陽~

2013-08-31 00:00:00 | Weblog


その節目を祝う夏の月に、氷室京介のライヴは無かった。

残念な思いとは裏腹な、矛盾した話にはなるけれど、

それでもわりと充実した、7月、8月の、

氷室京介ソロ25周年アニバーサリー・スペシャルを味わえたという人も多かったことだろう。



リリース・ラッシュという短期間の中で、様々な関連商品が発売された。

それらは元々決まっていたものだったのか、

それとも、ライヴが延期になったことで、

急遽決められたものだったのかは分からないが、

いずれにせよ、緊急の事態を、ものともせずに感じさせるような、

上手くまとめ上げた、スペシャル・アニバーサリーだったとは思う。

そんな中でも特筆していたのはやはり、

各書店、アマゾン等でも品切れになって、急遽増刷が決まり、

日経新聞オンラインにまでその話題が掲載された

氷室京介ぴあ』を挙げるという人も多いのではないだろうか。

音楽コンシェルジュ、ふくりゅう氏のホストの下、引き出された、

40000字という氷室京介の生の言葉。

様々な思いや、信念、或いはエピソードといった、内の声が聞こえて、

リスナーの俺達としては、更に氷室京介の音楽に、

深みを増すことができたと言えるだろう。


オリコン・ランキングで、

7日連続アルバム・デイリー・チャートの1位を獲得しつづけ、

見事、ウイクリー・チャートでも1位を獲得した、

まさに、圧倒的完全制覇を成したベスト・アルバム、

『KYOSUKE HIMURO 25th Anniversary BEST ALBUM
 "GREATEST ANTHOLOGY"


は、

とにかく音の良さに驚かされ、

選曲・曲順に歓喜して、

そして、ボーカル・リテイクに感動したという、

そんな贅沢が揃った「ベスト・オブ・ベスト」だったと言えるのではないだろうか。

初回限定盤のみについているDVDでは、

氷室御用達でも御馴染みの、ウクライナ出身の映画監督、

アンドレイ・ヒグチン・スキー氏の労力とテクニックの下、

それぞれの年代の映像が、

まるで、1つのライヴ映像を観るかのように連結され、

氷室京介の軌跡を見事に、、、そして、

スマートに再生させたのは、その記念の箱に収まるに相応しい、

特別仕様の一枚だったと言えるだろう。

光と影と、静と動と、、そして、

オーディエンスの歓声、歓喜、ざわめき、クールダウンといった、

それら、 "強・中・弱の陰陽" 全てを、

まさに点で結ぶかのように繋ぎ合わせて見せたのは、

評価されるクリエイティブとは細部に拘ることでもある、、ということを、

改めて知らしめてくれた、そんなセンスだったと言える。

そして、それらのコンテンツ・リリースと同時進行で盛り上げたのは、

HIMURO.COM TWITTER、、その中の人氏ではないだろうか。

時にはファンの、

時には、氷室本人のツイートというサプライズもあったりして、

在る意味で、強く心に残った、

「インドアのアニバーサリー月間」だったと言えるかもしれない。

今回のような特異な話は、決して在ってはならない事態ではあるけれど、

それでも結果として上手くまとまったというのは、

やはり氷室京介に絡んだそれぞれの分野からなる人達の、


「氷室京介をリスペクトするが故の精神」


この一点の集結が、

結果的にそうさせたのだということは言わずもがな、、という話だろう。

血の通う音楽と、、そして、

氷室京介の人徳のなせる技が魅せた、

それは、落日の太陽の中で、ひときわの光を放つ、、

記念すべき記念日であった。



2014年3月11日から、

仙台でのチャリティー・ライヴを皮切りに、

全国ツアーを開催することが決まった、氷室京介


終わらない夏の日が、

やがて、次の夏までをも呑み込もうとしている…。


そう、


夏の風が描いたパラドックスはやがて、

それぞれの中で絡む、

一片の嘆きまでをも呑み込んで、

本願成る、アニバーサリーイヤーを迎えようとしているのだ。



25周年という節目から始まる、次の氷室京介。

その旅人が踏み出した、新たなる1歩を、

俺達は、いつまでも、追いかけてゆくことだろう。












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