MID NIGHT-XXX

~眠れない夜のために~

『Play Within A Play』 ~狂気のダンス~

2012-09-29 00:00:00 | Weblog






影、闇、陰、偽、嘘・・・秘密、、、真実。

そんな全ての暗が溶け込んでいる曲、

氷室京介の新しいユニット、

GOSPELS OF JUDAS の 『Play Within A Play』



森雪之丞氏が作詞し、

Y.T.氏が作曲した、

心に絡みつくような嗜癖(しへき)なる作品。

さらりと歌った氷室の歌声は、

その世界観を緻密なまでに表現していて、

氷室京介でなければ映しだせない、

まさにボーカリストとしての幅を誇示した1曲と言えるだろう。


そんな傑作に触れる。

この曲を聴き、

物凄い世界観だなと感じるのは当たり前の人。

人の本質に迫っているなと感じるのは、人を良く知る人。

ただそこに心地良さを感じるのは、悟りの世捨て人。

そして、その歌から目を背けたくなるのは・・・

・・ペテンと呼ばれる人。

しかし、そこにある鏡を見れば、

誰もが皆、ペテン師だということに気付いてしまう。

ならば、目を背けずに向かい合えば、

その嘘は真実となる。

そう、人は皆、演じ続けながら人生を終えるのだ。

ただ快楽に繋がっているだけの迷路の中で、

どんな比喩を並べるか、

それが人生ゲームなのだから。


ある時に、ある人は言った。

「カリスマと呼ばれる人は演じ続けなければならない」と。

が、この曲を聴けば、

その言葉こそがフェイクだということに気付くだろう。

カリスマと呼ばれる人は、演じ続けるのではなく、

カリスマというダンスを踊れる高みにいるのだということを。


「お前は何を踊れるんだい?」


そんな問いかけを鏡に向かってしてみても、

答えなんてあるわけがない。

そう、

もう演じる術が無いことも、、

まやかしさえも消え去ってしまったことも、、

全てが知れてしまった、

今の自分には。



演じることができない道化師は、


・・・ただの亡霊だ。


ならば、狂気のダンスを踊ればいい。


そう、


揺れ狂う走馬灯とともに、



その、異国の月影の下で。







      



       

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