MID NIGHT-XXX

~眠れない夜のために~

輩(やから)

2013-05-11 01:11:11 | Weblog


世の中には「出来ているつもりでいる人達」というのが存在する。

映画『藁の楯 わらのたて』のレビューを見ていると、

例えばよく語られているのが、

「新幹線で護送するよりも、

 代わりの飛行機やヘリコプターの方が安全だし早いじゃん」

という、分かっているつもりでいる意見。

そういう意見があったから、あえてこうして文字にしているけれど、

俺はそのシーンを観た時に、

まったくの違和感を覚えることはなかったどころが、

ある意味で、そのフィクションの世界の連中の判断に対し、心の中で、

「良し。」と頷いたくらいだ。

空を飛ぶ乗り物というのは、特異なトラブル等があれば、

「死」というものに直結しやすい。

仮にあのシーンでヘリや飛行機を使ったとして、

操縦士も裏切り者だとすれば、、、

例えば家族の為に金を作ろうと、

自爆行為で故意に墜落させるかも知れないし、

或いは、

操縦出来るのは自分だけだという特権を用いて脅しにかかるかもしれないだろう。

要は、トラブルは覚悟したとしても、

空でのトラブルだけは避けたいという判断。

可能性はいくらでもある。

あの映画に矛盾を感じている各シーンに関しても、

いくらでもそうしなければいけないという理由付けはあるのだ。


リアルじゃないと違和感を唱えた輩に異論を唱えて、

"あれはエンターテイメントなんだから" と反論してみせても、

結局のところ、そいつも出来ているつもりでいる、


「同じ穴の輩」


だったという、

御粗末な御話も綴られていた。

ネット上のレビューというものが、

実際は何を目的とした類いのものであるのかは置いておいて、

俺のような意見が皆無であるというのは、

いかにも日本人的なコミュニティーの場所だと言えるかもしれない。

危機管理意識という言葉があるが、

呼吸をするかの如く、そこに意識が働かないのはやはり、

「分かっているつもりでいる輩」

という言葉が最も相応しいと言えるだろう。


しかし世の中というのはそういう輩で構成されているのも事実。

ならば、そういう御輩氏達と、

どう上手く付き合っていくかというところに意識を働かせることこそが、

最も御利口さんな御立ち回りだと言えるのも事実なのである。



以上■










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