MID NIGHT-XXX

~眠れない夜のために~

SAY SOMETHING

2015-04-30 00:00:00 | Weblog


先日、DAITA氏のサイトにあったメッセージを拝見していたら、

恒例の集会となっているギタリスト会の集合写真が掲載されていたのだが、

どこかで見た顔があるなと思い、

本文に並ぶ参加メンバーを見たら、

そこには「土屋昌巳」氏の名前が連なっていた。

土屋氏と言えば、そう、

あのブランキー・ジェット・シティの2枚目からのアルバムのプロデュースを手掛けた方だ。

当時、メンバーは音楽雑誌で、

1枚目のアルバムからの変化に驚愕を覚えて、

名曲が揃うファーストから、

同氏に頼んでいればと落胆していた話が印象的だったのは遠い昔の記憶。


素人ながらに思うのは、

プロデュースというのは至って重要で、

それ次第で楽曲のグルーブ感が変わるという、

感性で音を感じる人間にとっては、

特に重要なファクターだといえるかも知れないだろうということ。

近年の氷室の楽曲で、それをまざまざと知らしめたものと言えば、

そう、言わずとも知れた、

『NORTH OF EDEN』があるのではないだろうか。

プロデューサーは、グラミー賞アーチスト「グリーン・デイ」も手掛けた、

ワーナー・ミュージックの会長でもある、ロブ・カヴァロ氏だったが、

その氏のアイデアでもあった、ヒップな部分(ダブステップ)と、

氷室のクラシカルな部分は見事なまでに融合し、

俺達の前に衝撃を与えたのは記憶に新しい。

※発売を見送ったオリジナル・アルバムも、
  ロブ・カヴァロ氏の全面プロデュースの豪華アルバムだった…


あのダブステップがあるかないかで、

そのグルーブは、がらりと変わっただろうなと思えば、

ロヴ氏の手腕もまた、まざまざと見せつけられたと言ったところだろう。

そんな重要な位置にあるプロデュースというセンスの一方で、、

それに連なる話として、アレンジというところに目を向けてみれば、

例えば「SAY SOMETHING」が挙げられるかもしれない。

氷室の中で(HDDの中で)、曲自体は前々から存在していたが、

完成形にはなかなか着地できず、長い間寝かせておいたそれを、

GLAYのギター担当(1/2)HISASHI氏のアレンジにより、氷室好みのセンスに仕上がって、

アルバム『IN THE MOOD』で日の目を見たと言う逸話はファンの間では有名な話。


そんな細部の変化によって、一喜一憂するというのが、

まさに分かる奴だけにしか分からない高等なセンスだと言えるわけだけれど、

そんなことを感じれば、

昨年夏の横浜スタジアムで氷室が語ったことを思い出すのではないだろうか。


「俺は自分が思うように、何回でも何回でもやり直して、

 間違いながら、、合ってるモノも消しながら、ずっとやってきた」


という、『魂を抱いてくれ』の前に語ったMCである。

最も気になるのは、

「合っているモノも消しながら」というキーワードとそして、、、

氷室がそう思うそのカテゴリーに、、果たして、、

『ENEMY'S INSIDE』は入っているのだろうかということだろう。

曲の断片だけしか聴いたことのない『ENEMY'S INSIDE』だけれど、

その行方は、数年を跨いでも尚、未だ成就出来ず、

既にそれは、様々な物を抱えた因縁にへと変化して、

それぞれの中で燻ぶる、幻になっていると言えるのではないだろうか。

このままリリースをしないという、鬼のような仕打ちを食らうのもまた、

氷室ファン冥利に尽きるかもしれないなんて、

或いはそんな盲目を気取るファンもいるかも知れないけれど、

一方で、それでは納得出来ないという人もまた少なくはないだろう。


『ENEMY'S INSIDE』を知らなければ、

『ENEMY'S INSIDE』に翻弄されることは無かった。


どんな言葉でもいい。

誰か伝えておくれ。

そう、

『ENEMY'S INSIDE』は、

合っているのだと。











      



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