インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

E全集・受賞作一覧(受賞スピーチ付き)

2017-04-04 18:48:25 | E全集(受賞作ほかの全小説作品、2017~)
E全集の一環として公表した八作品を改めて、簡単な内容要約とともに年代順に掲げさせていただきます。
まだお読みでない方はぜひご一読くださいますように。

★受賞作一覧

*当地プリーに伝わる奇習、デヴァダシ制度、少女時ジャガンナート寺院に引き取られ、ユニバースロード、宇宙の主であるジャガンナート神(クリシュナ神の化身)に嫁いで、一生人の男と交わらず、歌舞をささげる巫女的存在・デヴァダシがテーマになった異色作。
ガッドワイフ奇譚(2010年度銀華文学賞第三次選考通過作品)

*八十年代のカルカッタの安宿街を闊歩するブローカーを活写した作品。
虹の魔窟のブローカー(2011年度銀華文学賞奨励賞作品)

*イスラム教徒の重婚制度がテーマの異色作(日本が舞台)。
ダブルマリッジ(2012年度やまなし文学賞最終選考作品)

*八十年代のカルカッタが舞台の恋愛私小説。
ジャパニーズ・ドリーム(2012年度銀華文学賞佳作作品)

*体は穢れても心の浄らかな街娼と、男性遍歴を重ねる主人公を対比した私小説。
聖娼婦(2013年度銀華文学賞佳作作品)

*著者の母がモデルの戦前戦後を舞台にした古風な純愛小説。
ゆきのした秘恋(2013年度福井新進文学賞佳作作品)

*夫のなきがらが横たわる槙に未亡人が身を寄せてともに焼かれていく儀式サティ、インドの残虐極まりない風習、寡婦殉死制度をテーマにした作品。
焼かれる花嫁(2014年度銀華文学賞佳作作品)

*カクテルを空ける回数とともに会話だけで筋書きが展開する新趣向の恋愛劇。
アラマンダの追憶(2015年度銀華文学賞佳作作品)

※移住前の受賞作としては、1985年の月刊カドカワ主宰の掌編小説大賞の月間優秀賞(「朱に交われば」火野撚子、吉行淳之介選者)、1986年の早稲田文学新人賞最終選考通過作品(「マリッジチケット」、2014年末上梓した「涅槃ホテル」の冒頭に収録)がある。
最後に文芸思潮主宰の授賞式に出席したときに、百数十名の面前でご挨拶させていただいた受賞の言葉もアップしておく。

*受賞の言葉(2015年1月/ダブル受賞に際して)
焼かれる花嫁(2014年度銀華文学賞佳作作品)
投稿歴34年ー私の文学彷徨(2014年度文芸思潮エッセイ賞佳作作品)


「初めまして。エッセイ賞と銀華文学賞で佳作賞を戴いたインド在住の李耶シャンカールでございます。
このたびはまことにありがとうございました。拙い作品をお選びいただいた文芸思潮編集部様と選考委員の先生方に篤く御礼申し上げます。併せて、二年前「虹の魔窟のブローカーで」銀華賞の奨励賞を頂きましたことも、改めてこの場を借りて御礼させて頂きます。その折は帰国出来ず、代理を立てさせていただきましたが、今手元に銅メダルを持ってまいりました(ジェスチャーで差し出す)。今回の佳作賞ともども、御礼申し上げます。二年後の今自らが授賞式に出席でき、受賞の喜びを表明できますのは、光栄以外の何物でもありません。
小説が書きたくてインドに渡って四半世紀、汲めども尽きせぬ無尽蔵の大国は、私の文学に深さと豊かさをもたらしてくれました。近年経済繁栄著しく、巨大市場として注目されるインドでありますが、まだまだ日本人にとっては未知の国、仮にインドはどういう国かと聞かれたら、地球、ひいては人間そのものの縮図とお答えしたいと思います。平和でのどかな天国のような場所があると同時にいさかいの地獄が絶えぬ地球、天使と悪魔が混在する矛盾の塊の人間の縮図、だからこそインドは魅惑的で、何もかもがあり、この国を旅した人は他の国を旅する必要性を感じないのかもしれません。私の創作者魂を刺激するのは、インドの魔の部分であることはいうまでもありません。底なし沼インドにうごめく魔の部分を掘り起こす作品を今後も書いていけたらと思います。拙い作品ながら、読者諸氏が未知の大国の神秘のベールがめくれて一端でも覗けた気になってくれたら、作家冥利に尽きます。
エキゾチックでこわく的なインドをテーマに、今後も創作活動に精進してまいります。

最後に、わが第二のふるさとプリーと私がこよなく愛するベンガル海、かつインドとインドの民に、現地語でありがとう、ダンニャワードを捧げたいと思います。いつもサポートしてくれる夫、文学にはからきし興味がないにもかかわらず、私の錨でもあるインド人夫と、ラップミュージシャンと私同様にアーチスト肌の混血息子にも、謝意を表します。
これからも、インド在住の利点を活かし、私にしか書けない独自の作品を書いていきます。
重ねて、このたびの受賞に御礼申し上げます。本当にありがとうございました」
ジャンル:
小説
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