昨晩、レディースDAYで『
チャッピー』を観てきました。
2016年―犯罪が多発する、南アフリカのヨハネスブルグでは、警察がロボットを採用し犯罪撲滅に努めていた。そのロボット=スカウトの開発者ディオンは故障して廃棄寸前のスカウトに、AI(人工知能)を搭載した。
2015年5月23日~公開中
監督のニール・ブロムカンプが南アフリカ出身だからか、
舞台も南アフリカ。
よくあるハリウッド映画っぽくアメリカが舞台じゃないところがまたいいのかも。
英語だけど、ちょっとどこかなまってるし。
有名な俳優も少なくて、ヒュー・ジャックマンとシガニー・ウィーバーくらい。
南アフリカ出身のラップレイヴグループ『ディー・アントワード(Die Antwoord)』のラッパー:ニンジャとヨーランディ・ヴィッサーがそのままの名前でギャング役として出ています。
サウンドトラックもほとんどDie Antwoordのもののようです。
(メインテーマはハンス・ジマー!!)
チャッピーが、AIをインストールされたばかりの頃は、取り囲む大人を恐れておびえる小さい子供のようで、
かわいい。
いつの間にか母性本能をくすぐられます。
次第に言葉を覚え、行動をまねし…
人間が幼少期に数年間かけて学ぶことを、数日間のうちに学んでいきます。
(あー、人間ってこやって成長していくんだなぁという縮図を見ているようでした。)
チャッピーは自分の『意識、意思』をしっかりと持っていても、見た目はロボット。
結局のところ、人間たちはチャッピー=ロボットとして対応するんですね。
そして、それにまたチャッピーは傷つくんです。
唯一、ヨーランディだけは、最初から自分がママだと言って、母性を発揮します。
「見た目ではなくて、あなたの中身、心を愛してるのよ」と。
うまいこと言いくるめられて、犯罪に手を染めてしまうチャッピーを
「やめて、巻き込まないで」と親のような気分で観ている自分がいました。
ほんの数日間で、家族や仲間に対する愛情も学び、
彼らのために、戦うことを決意します。
そして、ラストは、そうくるか?!と。
ま、ギャングと過ごした数日間で(途中からPCとネット環境を与えてもらえてるにしても)、最後十数分の解決策を導き出せるほど学習できてるのかというと
若干疑問は残りますし、
ジョニー・デップ主演の『
トランセンデンス』では、意識を転送するために膨大な装置が必要で、かなりの時間を要したのに、
追手が迫ってくる中で、あっという間に転送出来ちゃうってのも…ずい分と都合が良い感じですが。
人間の方が残酷ですね。
ロボットは悪用されない限り、プログラムされた行動をするけど
人間は自分の意思で悪事を働く。
そういう意味でも、ムースの方が、悪用されやすいのは確かですね。
でも、ヒュー・ジャックマンの役柄の気持ちもわかります。
誰かに認めて欲しいというのは、人間の根本的な欲求ですから。
でも、あまりに否定されることが続くと、暴走を招くんですね…。
監督が、日本のロボットアニメなどに影響を受けたらしく、
スカウトもムースも、フツーにアニメ作品に出てきそうです。
そういえば、ニンジャの武器として手裏剣も出てきました(そのままやん!!
)
ニンジャも日本的なものが好きで、忍者という名前を使ってるんだろうけど、
最後の方のせつないシーンで、ニンジャが履いてるパンツにあるカタカナの単語が書いてあって
日本人としては、若干興を殺がれます
Tシャツとかにカタカナって、海外では流行ってるらしいですけどね。
ま、間違った英語やおかしな意味の英語のTシャツを着ている日本人と似たようなものですかね