箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

学識に加え知恵を備える

2017年05月25日 12時56分17秒 | 教育・子育てあれこれ


いまの時代の学力観は、身につけた確実な「知識」とその知識を実生活で「活用」する力を備えることを重視しています。

ですから、学校での日々の授業でも、思考力・判断力・表現力を伸ばすことが求められます。

授業での発問に対して、自分で考え、その考えをまわりの子どおしで交流し、判断して考えを修正して、発表することで表現力を高め、自分の考えを深めていく活動を行います。

この学びの過程を 、おおざっぱにひとことでいうと「アクティブラーニング」と呼びます。

したがって、昔のように、授業者が一方的に説明して板書する。それを生徒がノートに写し覚える。それを覚えてテストで解答する。

このような授業は、知識伝達型であり、これはこれで大切な学習法であるので、否定はしませんが、活用力を伸ばすことはできません。

三中の授業も、さまざまなな方法で活用力を伸ばす活動を行っています。

また、全国学力学習状況調査や大阪府のチャレンジテスト、公立高校入試問題も、活用力をみる内容になっています。



さて、今回は「知識」に絞ってテーマにします。

私たちは、一口に知識といいますが、「知」と「織」に分けて考えた方がいいというのが、私の見解です。

いわゆる「一流大学」で学識を積んできた人が
社会人になると、とんでもない間違いをしたり、非常識な行動や発言をすることがあります。

一方、学歴は高くなくても、知恵があり、立派な人格を備え、信望を集めている人も多くいます。

だから、学識はあるにこしたことはない。しかし、学識だけで人をみるのは間違いです。その人の知恵こそが、その人の価値である。

三中の子も、知恵のある人に育てたい。こう考えています。

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