三河湾流域圏を学ぶ

 三河湾流域圏を学んでいきます。
 

SDGs・生物多様性愛知目標

2017-06-17 11:00:00 | SDGs・愛知目標
SDGs実施指針が公表されています。
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用していきます。
生物多様性.・陸域生態系の保護・回復・持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・防止および生物多様性の損失の阻止を促進します。

生物多様性国家戦略2012-2020が策定されています。
基本戦略は、「生物多様性を社会に浸透させます。」、「地域における人と自然の関係を見直し、再構築します。」、「森・里・川・海のつながりを確保します。」、「地球規模の視野を持って行動します。」、 「科学的基盤を強化し、政策に結びつけます。」となっています。

沿岸域の望ましいイメージは、「内湾などの閉鎖性海域においては、栄養塩バランスが適切に確保され、ヘドロのたい積や貧酸素水塊の発生、漂流・漂着ごみなど沿岸環境の悪化の問題が改善され、上流の森林は漁業者をはじめ関係者の協力を得て適切に維持され、豊かな漁場が保全されている。豊かな生命を育む沿岸域は、多様で豊富な魚介類を持続的に供給するとともに、北の海ではアザラシが、南の海ではジュゴンが泳ぐ姿が見られるなど、人間と自然の共生のもとに健全な生態系を保っている。」

 里海のSDGs・生物多様性愛知目標
 国際公約の生物多様性愛知目標では、長期目標と短期目標が掲げられています。
 長期目標:2050年までに、流域圏を持続可能な地域にするために、自然と共生する社会(自然の恵みを将来にわたって享受できる社会)を実現します。2050 年までに、生物多様性が評価され、保全され、回復され、そして賢明に利用され、そのことによって生態系サービスが保持され、健全な地球が維持され、全ての人々に不可欠な恩恵が与えられます。
ヨーロッパ連合の生物多様性戦略の長期目標:「2050年までにEU領域の生物多様性とそれが提供する生態系サービスが、生物多様性の存在価値と人間の豊かな暮らしと経済的な繁栄への貢献ゆえに、保護され、価値を認められ、それによって、生物多様性の損失を原因とする破局的な変化を回避できる」 

 短期目標:2020 年までに、生物多様性の損失を止めるために効果的かつ緊急な行動を実施することにより、回復能力のある生態系と、そこから得られる恩恵が継続されることが確保され、それによって地球の生命の多様性が確保され、人類の福利と貧困解消に貢献します。

2020年までに、海洋及び沿岸の生態系に関する重大な悪影響を回避するため、レジリエンスの強化などによる持続的な管理と保護を行い、健全で生産的な海洋を実現するため、海洋および沿岸の生態系の回復のための取組が行われます。

生物多様性愛知目標の達成は、人間の保健・福祉の向上、飢餓や貧困対策、エネルギー・食料の確保、災害に対する脆弱性の軽減(地域防災力の強化)、土地の劣化や砂漠化の対処、清浄な水の持続可能な提供の確保、気候変動の緩和と適応の促進への対処に貢献します。

持続可能な開発・愛知目標の五つの戦略目標

 A : 里海づくりを遅らせる根本原因に対処していきます。
 持続可能な開発目標が達成されて、持続可能な地球・社会をめざすSDGsの主流化が強化されます。
 生物多様性の主流化に向けた取組が強化されます。流域・里海の生物多様性愛知目標が達成されて、里海の生物多様性主流化は強化されます。

 目標1:人々が生物多様性の価値と行動を認識します。
 ・すべての人々への包括的かつ公平な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進します。
持続可能な開発目標(SDGs)に関する初のグローバル報告書が公表されました。

 目標2:2020年までに、生態系と生物多様性の価値が、国や地方の計画策定、開発プロセスおよび貧困削減のための戦略および会計に組み込まれます。
生物多様性の保全および持続可能な利用を目的とした施策を展開するうえでの不可欠な共通の基本的視点として「広域的な認識」、「統合的な考え方」、「社会経済における生物多様性の主流化」、「地域に即した取組」、「連携と協働」、「持続可能な利用による長期的なメリット」、「科学的認識と予防的かつ順応的な態度」があります。生物多様性に関する科学と政策のつながりを強化し、科学を政策に反映させます。

 生物多様性の価値を認識し、その価値が国と地方の計画などに統合され、適切な場合に国家勘定、報告制度に組み込まれます。
「生態系と生物多様性の経済学(TEEB)」が公表されています。「生態系と生物多様性の経済学」は、自然の恩恵を経済的に評価し、自然の重要性の認識に役立てようとするもので、すべての人々が自然の価値を認識し、自らの意志決定や行動に反映させる社会をめざしています。これは、里海の「自然」の恩恵(生態系サービス)を経済的に評価し、里海の「自然」の重要性の認識に役立ちます。
 段階的アプローチ(TEEB)は、「①生態系サービスの価値が認識され、その認識が共有されます。②生態系サービスの価値やその変化が定量化され、生態系サービスの価値が可視化されます。③生態系サービスの価値が意思決定に組み込まれるように、施策や取り組みに反映されます。」です。

 生物多様性の価値を認識し、生物多様性への配慮を社会経済的な仕組みの中に組み込んでいきます。生物多様性に配慮した事業活動が進められます。
規模が大きく環境影響の程度が著しい事業の策定・実施の前に、生物多様性の保全を図るために、あらかじめ環境保全上の配慮が行われます。

自然共生政策、低炭素政策、資源循環政策を連携・統合させることで、将来世代に引き継いでいける持続可能な自然共生・低炭素・循環型の社会を構築していきます。
 地域ごとの自然共生・低炭素・循環の統合プランが形成され、環境・生命文明社会が構築されます。
流域・里海の生物多様性地域戦略が策定され、住民合意のビジョンのもとに、その戦略を実施、評価、見直しする天然資源の総合的管理により、流域圏・里海の生態系サービス(供給サービス:魚介類など暮らしの基礎、調整サービス:水質浄化や災害の防止や被害を軽減するなどの自然に守られる私たちの暮らしをもたらす、文化的サービス:教育的価値・娯楽的価値、精神的宗教的価値など文化の多様性を支える、生息・生育地サービス:生息・生育環境を提供、基盤サービス:栄養塩の循環など)の享受が強化されて、持続可能社会構築が進みます。
森・里・川・海のつながりや健全な水循環などを再生するとともに、自然の再生にも資する低炭素化や環境リスク低減の取組、生態系サービスの価値を踏まえた新たな地域間・主体間の連携の仕組みづくり、コミュニティの再生などを通じて、自然の恵みを生かした健康で心豊かなライフスタイル・暮らしの実現を図ります。
里山・里海を再生します。自然と共生する里海づくりとは、地域の自然資源を保全し、それを持続的に賢明に利用し、沿岸域の豊かな自然資源を次代に継承していくための地域づくりです。

 ・包括的で安全かつレジリエントで持続可能な都市および人間居住を実現します。

持続可能性をめざす自治体協議会(ICLEI)の地球憲章原則
 (1) 地球と多様性に富んだすべての生命を尊重しよう。
 (2) 理解と思いやり、愛情の念をもって、生命共同体を大切にしよう。
 (3) 公正で、直接参加ができ、かつ持続可能で平和な民主社会を築こう。
 (4) 地球の豊かさと美しさを、現在と未来の世代のために確保しよう。
 (5) 生物の多様性と、生命を維持させる自然のプロセスに対して、特別な配慮を払いつつ、地球生態系全体を保護し回復させよう。
 (6) 生態系保護の最善策として、環境への害を未然に防ぎ、充分な知識がない場合には慎重な方法をとろう。
 (7) 生産、消費、再生産については、地球の再生能力を傷つけず、人権や公共の福祉を保護するような方法を採用しよう。
 (8) 生態系の持続可能性に関する研究を進め、既存の知識を自由に交換し、幅広く応用しよう。
 (9) 倫理的、社会的、環境的要請として、貧困の根絶に取り組もう。
 (10) 経済活動やその制度は、あらゆるレベルで公平かつ持続可能な形で人類の発展を促進するものとしよう。
 (11) 男女間の平等と公平は、持続可能な開発にとって必須なものであることを確認し、教育、健康管理、経済的機会を誰もが享受できるようにしよう。
 (12) すべての人が自らの尊厳、健康、幸福を支えてくれる自然環境や社会環境を持つ権利を差別無く認め、特に先住民族や少数民族の権利を配慮しよう。
 (13) 民主的な制度と手続きをあらゆるレベルにおいて強化し、統治における透明性と説明責任、意思決定へのすべての人の参加を確保し、裁判を利用できるようにしよう。
 (14) すべての人が享受できる公教育や生涯学習の中に持続可能な生活様式に必要な知識、価値観、技術を取り入れよう。
 (15) すべての生き物を大切にし、思いやりをもって接しよう。
 (16) 寛容、非暴力、平和の文化を推進しよう。


 ・レジリエントなインフラ構築、包括的かつ持続可能な産業化の促進、およびイノベーションの拡大を図ります。
 持続可能な観光事業が促進されます。2017年は、「開発のための持続可能な観光の国際年」で、生物多様性国際テーマは「生物多様性と持続可能な観光」です。環境や気候変動に配慮した資源保全・保護を踏まえ、平和や安全を支える相互理解に貢献し、雇用創出や貧困削減にも貢献し、誰もが参加可能で地域全体への経済的裨益が持続し、伝統や固有性と多様性の両立を認め合う文化価値を描く持続可能な観光が推進されます。

 ・生物多様性保全と持続可能な利用の観点から見た国土の保全管理と生態系サービスの利用が進められます。自然環境がもつ多様な機能を活用し、持続可能で魅力ある国土づくりや地域づくりが進められます。社会資本整備や土地利用に、生態系サービスを積極的に活用するグリーン・インフラストラクチャーの取組が進みます。緑の防潮堤や多自然川づくりなどのグリーン・インフラの整備を推進するなど、自然共生の観点にも配慮した防災・減災対策が進められます。
 ・あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進します。
 ・持続可能な開発のための平和で包括的な社会の促進、すべての人々への司法へのアクセス提供、およびあらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包括的な制度の構築を図ります。
 ・各国内および各国間の不平等を是正します。
 ・ジェンダー平等を達成し、すべての女性および女子のエンパワーメントを行います。
 ・包括的かつ持続可能な経済成長、およびすべての人々の完全かつ生産的な雇用と適切な雇用を促進します。
 ・持続可能な開発のための実施手段の強化し、グローバル・パートナーシップを活性化します。
 ・あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせます。
 ・飢餓を終わらせ、食糧安全保障および栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進します。
 ・すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な現代的エネルギーへのアクセスを確保します。

 目標3:生物多様性に有害な補助金を含む奨励措置が廃止または改革され、正の奨励措置が策定・適用されます。

 目標4:すべての関係者が持続可能な生産・消費のための計画を実施します。
 ・持続可能な生産消費形態を確保します。天然資源の持続可能な管理を行います。
2020年までに、海洋および沿岸の生態系に関する重大な悪影響を回避するため、強靱性の強化などによる持続的な管理と保護を行い、健全で生産的な海洋を実現するため、海洋および沿岸の生態系の回復のための取組が行われます。
 ・すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保します。

 E : 里海づくりの実行力を強化していきます。
生物多様性国家戦略・生物多様性地域戦略に基づく施策の着実な推進、その基礎となる科学的基盤の強化、生物多様性分野における能力構築が推進されます。

 目標17:締約国の効果的で参加型の国家戦略が策定され、実施されます。(戦略計画2011-2020)

 目標18:伝統的知識が尊重され、主流化されます。

 目標19:生物多様性保全・持続的利用に関連する知識・科学技術が改善されます。
 グローバルな持続可能社会の構築をめざして、地球環境変化にともなうさまざまなリスクに立ち向かう「知を共創」するための2025年までの10年計画の国際的な地球環境研究プログラム「フューチャー・アース(Future Earth)」が公表されています。テーマは、「ダイナミックな地球の理解」、「地球規模の持続可能な発展」、「持続可能な地球社会への転換」です。
SDGs達成のための適切な指標の設定およびモニタリング、国際協力を含む各種取組の実施、新たに生じる事象への対応、フォローアップ・レビュー等においては、わが国の優れた科学技術イノベーションの活用や科学的な分析や根拠に基づく取組が不可欠であり、この観点から、フューチャー・アース等国際的取組や国内の科学者コミュニティとも体系的に連携・協働していきます。
 ・国際的な協調の動きを踏まえて、広域に移動・回遊する動物を保全していきます。
 目標20:戦略計画の効果的な実施のための資金資源が、現在のレベルから顕著に増加されます。
生物多様性と生態系の保全と持続的な利用のために、あらゆる資金源からの資金の動員および大幅な増額が行われます。

 ・持続可能な開発のために海洋資源を保全し、持続的に利用します。海洋生物多様性の損失を阻止します。陸域生態系の保護・回復・持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・防止および生物多様性の損失の阻止を促進します。
 ・地球を破壊、劣化から守ります。

 B : 里海づくりへの直接的な圧迫要因を減らしていきます。

 目標5:森林を含む自然生息地の損失が、少なくとも半減、可能な場合にはゼロに近づき、劣化・分断が顕著に減少されます。
2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林および再植林を大幅に増加させます。
 2030年までに、持続可能な開発に不可欠な便益をもたらす山地生態系の能力を強化するため、生物多様性を含む山地生態系の保全を確実に行います。

 目標6:水産資源が持続的に漁獲されます。
 ・飢餓を終わらせ、食糧安全保障および栄養改善を実現し、持続可能な水産業を促進します。
水産資源を、実現可能な最短期間で少なくとも各資源の生物学的特性によって定められる最大持続生産量のレベルまで回復させるため、2020年までに、漁獲を効果的に規制し、過剰漁業や違法・無報告・無規制漁業及び破壊的な漁業慣行を終了し、科学的な管理計画が実施されます。

 目標7:農業・養殖業・林業が持続可能に管理されます。
 ・飢餓を終わらせ、食糧安全保障および栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進します。

 目標8:流域圏・里海の汚染が有害でない水準まで抑えられ、健全な水循環が維持、回復されます。
2030年までに、有害化学物質、ならびに大気、水質および土壌の汚染による死亡および病気の件数を大幅に減少させます。
 2025年までに、海洋堆積物や富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染が防止され、それが大幅に削減されます。流域圏・里海の汚染が有害でない水準まで抑えられ、健全な水循環が維持、回復されます。
PM2.5越境汚染対策に係る提言 ~青空回復プロジェクト~」が発表されました。

 目標9:侵略的外来種が制御され、根絶されます。
2020年までに、外来種の侵入を防止するとともに、これらの種による陸域・海洋生態系への影響を大幅に減少させるための対策を導入し、さらに優先種の駆除または根絶を行います。
 外来種対策が加速されます。

 目標10:サンゴ礁・干潟など気候変動や海洋酸性化に影響を受ける脆弱な生態系への悪影響が最小化されます。
気候変動およびその影響を軽減するための緊急対策を講じます。
あらゆるレベルでの科学的協力の促進などを通じて、海洋酸性化の影響を最小限化し、対処します。
 脆弱な生態系への悪影響が最小化され、2020年までに、地球の生命の多様性が確保されます。

 C : 水・生物多様性の状態を改善していきます。

 目標11:陸域の17%、海域の10%が保護地域などにより保全されます。
2020 年までに、国内法および国際法に則り、最大限入手可能な科学情報に基づいて、少なくとも沿岸域および海域の10パーセント以上が保全されます。
・海洋保護区の適切な設定と管理の充実が進められます。

 目標12:絶滅危惧種の絶滅・減少が防止されます。
自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020年までに絶滅危惧種を保護し、また絶滅防止するための緊急かつ意味のある対策を講じます。
 野生生物の保護管理が加速されます。

海洋生物レッドリスト(環境省版水産庁版 平成29年3月)が公表されました。
(第4次レッドリスト 平成24年8月平成25年2月 公表)

ニホンウナギの生息地保全の考え方」が公表されました。

 目標13:作物・家畜の遺伝子の多様性が維持され、損失が最小化されます。

 D : 水・自然から得られる恵みを増強していきます。

 目標14:自然の恵みが提供され、回復・保全されます。
 2020年までに、海洋および沿岸の生態系に関する重大な悪影響を回避するため、強靱性の強化などによる持続的な管理と保護を行い、健全で生産的な海洋を実現するため、海洋および沿岸の生態系の回復のための取組が行われます。
国際協定の下での義務に則って、陸域生態系と内陸淡水生態系およびそれらのサービスの保全、回復および持続可能な利用を確保していきます。
 ・すべての人々の水と衛生と生態系サービスの利用可能性と持続可能な管理を確保します。
 ・里海の恵み(海の生態系サービス)を持続可能なかたちで利用していきます。 
 ・沿岸域では、豊かな生物生産が起きる健全な生態系ネットワークを取り戻していきます。 
 目標15:劣化した生態系の少なくとも15%以上の回復を通じ気候変動の緩和と適応に貢献します。

 目標16:ABS(遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分)に関する名古屋議定書が施行、運用されます。
国際合意に基づき、遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を推進するとともに、遺伝資源への適切なアクセスが推進されます。
ジャンル:
環境
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